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在庫を廃棄するのではなく「生きた価値」として活かす。余剰在庫の解消に取り組むマッチングワールド

  • 2024年4月23日
  • Walkerplus

商品の流通過程で少なからず発生してしまう在庫問題。物を作る企業にとっては常に悩みのタネであり、それがじわじわと経営を圧迫すれば倒産の憂き目に遭うこともある。そんな「在庫」に焦点を当て、余剰在庫の解消に取り組んでいるのがマッチングワールド株式会社だ。独自に開発した「M-マッチングシステム」により、在庫を売りたい事業者とそれを買いたい事業者とをマッチングさせることで在庫の流動化ビジネスを展開している。「余剰在庫と必要在庫をITと人でつなぐ」をキャッチフレーズに、精度の高い在庫マッチングを実現する同サービスについて、担当者に話を聞いた。

■匿名性にすることで安心して売買ができる

――余剰在庫のマッチングサービスとは、具体的にどのようなサービスなのでしょうか。

自社で独自開発した総合卸売会員制の仕入れサイト「M-マッチングシステム」です。在庫をキーワードに、売り手と買い手を結ぶプラネットフォームを確立しております。売り手のメリットは「余剰在庫を資金化」することができます。買い手は「仕入れの強化」を実現することが可能です。在庫を廃棄させるのではなくマッチングさせることで、在庫問題解決を目指したサービスです。

――マッチングサービスの強みのひとつに「匿名性」があるとのことですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

在庫処分することはメーカーや小売店にとっては非常にネガティブでデリケートな問題になります。それは在庫処分することで金融機関や業界での風評被害につながるからです。そのため、売り手も買い手も匿名性にして、匿名を担保にすることで、安心して売買することがメリットの1つです。

■在庫による中小企業の経営リスクを減らしたい

――「余剰在庫」をテーマにする中で、サステナビリティや環境への配慮をどのように考えていますか?

SDGsの観点からもビジネスに取り組んでいます。特に項目12「つくる責任、つかう責任」です。在庫市場は毎年22兆円とも言われ、大量の廃棄処分がなされています。余剰在庫はもともとS級やA級の売れ筋商品です。需要と供給のバランスが崩れることで在庫が余ります。本来価値のあった商品を必要としている人の手に届ける。それはメーカーにはつくる責任が発生し、小売店には仕入れた商品を使うという責任が生まれます。

――まちキャラの店舗展開が、地域の文化や伝統の継承・発展にどのような影響を与えると考えていますか?

「まちキャラ」という実店舗を4店舗(秋葉原2店舗、千葉店、昭島モリタウン店)運営しております。コンセプトは、メーカーと消費者の接点が生まれる場を創るエンタメホビーショップです。主な商品はゲームソフト、トレカ、プラモデル、ぬいぐるみなど。ワクワクに出合えるお店づくりを目指しています。

今は街から玩具店が減っており、買い物もECが主流になりつつあります。それでも弊社がお店を運営する意味としては、リアル店舗によってメーカーと消費者が直接商品を見て触れる場を提供すること。お店で買い物をする楽しさや、親子や友人同士でのコミュニケーションも生まれています。弊社は今後もこのような活動を通じて、商品が持つ魅力や価値を伝えていきます。また、店舗を拡大することによって地域の活性化や、業界の更なる発展にも貢献していきたいと考えております。


――社会的課題への取り組みを通じて、余剰在庫のマッチングサービスが地域社会に与える影響について教えてください。

おかげさまで当社は先日、経済産業省主催の「2023年度 はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれました。選定では5つの部門がある中で、「事業再構築・生産性の向上」の部門にて表彰を受けました。

当社は、売り手と買い手の双方にとって、余剰在庫を廃棄ロスさせるのではなく「生きた価値」として再度流通させることが使命だと考えております。そのため今回の表彰は、当社の事業にとっても大きな自信に繋がりました。中小企業や小規模企業が抱えている余剰在庫の問題。その余剰在庫を資産化させることで経営課題を解決し、流通から日本経済を支えてサポートしていきたいと考えております。

――今後取り組みたい、あるいは構想している事業があれば教えてください。

2点あります。1点目は、新規商材を増やしていくこと。2点目は、販路の拡大です。現在のゲームや玩具だけではなく、将来的にはアパレル、化粧品、家電、食品など、可能性のあるすべての商材にもアプローチしていきたいです。そして、国内だけでなく当社名にもあるように世界にエリアを拡大していきたいです。在庫で悩むすべての人に、「在庫問題解決」のインフラ企業になっていきたいと考えております。

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