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パッチワークの基礎「キルティング上手になるためのコツ」について

  • 2021年3月30日
  • NUKUMORE

キルターのお悩みでよく耳にするのが「キルティング」です。ここでは、指にはめて使う指ぬき「シンブル」の使い方を中心に、しつけの掛け方から解説していきます。パッチワークをするなら知っておいて損はないお役立ち情報ですよ!

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シンブルを使ってきれいな針目に

針を押したり、受けたりするのに使うシンブルは、きれいなキルティングに欠かせません。いろいろな種類があるので、試してみて自分に合ったものを選びましょう。 「メタルシンブル」 pw21_p60_flow_1_1614135098 「レザーシンブル」 pw21_p60_flow_2_1614135122 ラバーシンブル
布から針を抜くときに便利なゴム製のシンブル。針をしっかりつかみます。 pw21_p60_flow_3_1614135142 pw21_p60_flow_4_1614135147

*シンブルの種類別キルティングの仕方

「メタル+メタル」

メタルシンブルを両手の中指にはめます。ラバーシンブルは利き手の親指と人刺し指にはめますが、人刺し指だけにしてもいいでしょう。 pw21_p60_flow_5_1614135192 01 針※を布に垂直に刺し、下のシンブルで受けます。※長さが短いキルティング用の針を使う。 pw21_p60_flow_6_1614135207 02 下のシンブルに針が当たったのを感じたら、下のシンブルで針と布を押し上げ、布をすくいます。下に針が出たら、すぐに押し上げるようにすると針目が大きくなりません。 pw21_p60_flow_7_1614135222 03 2針目も針を垂直に入れてすくいます。 pw21_p60_flow_8_1614135235 04 2~3、4針すくいます。針は常に垂直に布に入れ、すくったときに出す針の長さを一定にすると針目が揃います。針目が少し大きくても揃っていればきれいに見えます。 pw21_p60_flow_9_1614135281 ★Point利き手シンブルで針を押しながら、針をテコのように動かすのがポイント。慣れてくると針を指であまりつかまずに布をすくえるようになります。ここで解説した方法は一例ですので、練習を重ねて右手と左手の動作をつかみ、自分なりに合った刺し方を習得しましょう。 pw21_p60_flow_10_1614135305 「メタル+レザー」 pw21_p60_flow_11_1614135373 01 針を垂直に入れて下のシンブルに当てたら、縁で山を作ります。レザーシンブルは指の腹で針を押します。 pw21_p60_flow_12_1614135386 pw21_p60_flow_13_1614135395 02 山をすくいます。2針目も針を垂直に入れ、同様にすくいます。 pw21_p60_flow_14_1614135409 「メタル+メタル」

利き手に縁があるタイプをはめると、針が外れにくいので刺しやすいです。
pw21_p60_flow_15_1614135457 pw21_p60_flow_16_1614135465 メタル+リングタイプの指ぬき

ぐし縫いするときに使う指ぬきを使う場合は、親指と人差し指で針をつかみ、指ぬきのくぼみに針の頭を当てて押し進めます。 pw21_p60_flow_17_1614135499 pw21_p60_flow_18_1614135506 「針を当てる位置に応じたいろいろなシンブル」 レザーとメタルシンブルを一体化させたコインシンブル。針を当てる位置に合わせた3タイプ。 pw21_p60_flow_19_1614135532 pw21_p60_flow_20_1614135545 サイズ調整可能の金属製シンブル。指先でも指の腹でも針を押すことができます。 pw21_p60_flow_21_1614135559 pw21_p60_flow_22_1614135569 シンブルはプラスチック製や陶製もありますので、いろいろ試して自分に合った物を選びましょう。
こちらは針を押す部分のみがプラスチック樹脂のラバータイプ。深いくぼみが針をしっかり固定するので使いやすいです。 pw21_p60_flow_23_1614135583

*刺し始めと刺し終わり

刺し始め 01 刺し始めの位置から少し離れた場所に針を入れ、キルト綿に通して刺し始めの位置からひと針先に出します(左)。次に糸を引き、玉結びを中に引き込みます。 pw21_p60_flow_24_1614135648 pw21_p60_flow_25_1614135664 02 キルト綿まですくってひと針返し縫いをし、糸を引きます。 pw21_p60_flow_26_1614135674 03 返し縫いの針目と同じ針目になるように針を垂直に刺し、裏打ち布まですくってキルティングを始めます。
pw21_p60_flow_27_1614135689 糸を引く
針を抜き、真上に向けて糸を引きます。表面が少しへこんで陰影が出る程度に引きましょう。 pw21_p60_flow_28_1614135714 刺し終わり 01 ひと針分を返し縫いするために、2針分すくってひと針返し縫いをします(左)。いったん針を抜いて玉留めをし、同じ場所に針を入れて離れた場所に出します(右)。 pw21_p60_flow_29_1614135737 02 糸を強めに引いて玉留めを中に隠し、糸を引いて布のきわで切ります。糸は出した方向と逆に引くと、切った糸端が中に隠れやすくなります。
pw21_p60_flow_30_1614135755 玉結びを中に引き込まない方法 01針を少し離れたところから入れてキルト綿に通し、刺し始めの位置からひと目の半分ほど先に出します。 pw21_p60_flow_31_1614135777 02 刺し始めの位置から針を入れ、キルト綿までひと目すくって返し縫いをします。 pw21_p60_flow_32_1614135798 03 もう一度刺し始めから針を入れ、裏打ち布まですくって返し縫いをします。 pw21_p60_flow_33_1614135810 04 ここからキルティングを始めます。 pw21_p60_flow_34_1614135823 05 10㎝ほど縫い進んだら、出ている糸を布のきわで切ります。2回返し縫いをしたので、玉結びなしでも大丈夫です。 pw21_p60_flow_35_1614135835 刺し終わり 01 針目をひと目の半分ほどにして、半分ほどすくいます(図)。ひと目戻って裏打ち布まですくって返し縫いをします(下)。 pw21_p60_flow_36_1614135872 02 さらにひと目の半分ほど返し縫いし、キルト綿に通して少し離れた位置に針を出し、糸を布のきわで切ります。 pw21_p60_flow_37_1614135883 糸の引きを調整
10~15㎝ほど縫ったら、糸を引きすぎていないかチェックし、引きすぎていたら指でしごきます。 pw21_p60_flow_38_1614135912

*きれいなキルティングのポイント

pw21_p60_flow_39_1614135939 ★カーブはなめらかなラインを出すために一度にたくさん縫わない
★角は1辺のどちらかを端まで縫うとキルティングラインがくっきりしてきれい
★角の辺まで縫っていないと角のラインがぼやけてしまう 厚い部分をキルティングするには
針をひと針ずつ出し入れするアップダウンの方法で縫います。まず、針を垂直に刺して糸を引きます(左)。次に上に向けて針を垂直に刺します(右)。糸はやや強めに引き、針目は厚みのない部分の縫い目と揃えます。 pw21_p60_flow_40_1614135972 厚地をキルティングするときは
試し縫いをして厚さにちょうどいい針目を見極めましょう。しばらく縫うとすくう感覚に慣れます。大きな針目でも縫い目が揃っていればきれいに見えます。 pw21_p60_flow_41_1614135992 上はざっくり織られたウール地を絹の穴糸でキルティングしたもの。生地によってはキルティング糸の縫い目が埋もれてしまうので、太めの糸や刺しゅう糸がおすすめです。針はキルティング針より長い針を使います。
縫い目が生地に埋もれると、キルティングが目立たなくなってしまう。

キルティングラインをきれいに描く

鉛筆でさっと描くとキルティングしているうちに見えなくなりがち。水や消しペンで消せる手芸用ペンなら長時間のキルティング作業でも線が消えず、消したいときにすぐ消せて便利です。 細いラインが描けるシャープペンシルタイプ。布に対して目立つ色で描くと見やすいです。ソーラインシャープペンシルは芯の太さが0.9ミリなので折れにくいです。書いた線は水や専用消しゴムで消せます。 pw21_p60_flow_42_1614136051 手芸ペンは細書きタイプを使いましょう。太い線は縫い目がぶれがちです。描いた線を水や専用消しペンで消せるタイプや、時間が経つと自然に消えるタイプがあります。 pw21_p60_flow_43_1614136073 デュオマーカーは見やすい茶色のインク。専用消しペンできれいに消せます。ローラーボールタイプなので細い線がなめらかに描けます。 pw21_p60_flow_44_1614136092 極細の水性ペンは細かい図案を描くときにおすすめ。描き間違えても専用消しペンできれいに消せます。 pw21_p60_flow_45_1614136114 摩擦熱で消えるフリクションボールペンも使えます。キルティングを終えたら、アイロンを軽く当てて消しましょう。描く前に必ず布端で試し書きをし、きちんと消えるかどうか確認を。

後でたるまないしつけの掛け方

01 裏打ち布、キルト綿、トップの順に重ね、中心をまち針で留めます。中心から外に向けて空気を追い出すように手でならします。 pw21_p60_flow_46_1614136405 02 左右の端中心をまち針で留めたら、今度は上下方向を手でならして端をまち針で留めます。まち針は角と間にも留めます。 pw21_p60_flow_47_1614136417 pw21_p60_flow_48_1614136429 03 中心からしつけを描けます。針を垂直に刺し、3層をすくいます。 pw21_p60_flow_49_1614136467 このように針を斜めに入れると後でたるむ原因に。 pw21_p60_flow_50_1614136474 04 糸を引くときは3層が密着するようにしっかりと引きます。 pw21_p60_flow_51_1614136490 引きすぎてシワが出ないように注意します。 pw21_p60_flow_52_1614136502 05 縫い終わりはひと針返し縫いをしてずれを防ぎます。 pw21_p60_flow_53_1614136515 ★Point
しつけは均等に掛けます。上は十字→対角→その間の順に掛け、さらに中心から外に向かって渦巻きのように掛けました。他に格子状や放射状に掛けても。しつけが少ないとずれの原因になるので細かく掛けましょう。 pw21_p60_flow_54_1614136542

シンブルを使うキルティングに欠かせないフープ

*フープの貼り方

01 しつけを掛けた布の下にフープの内枠を置き、ネジをゆるめた外枠をはめてネジを少し締めます。 pw21_p60_flow_55_1614136576 02 中心を手で押してへこませ、布にゆるみを持たせたら、ネジをしっかり締めます。 pw21_p60_flow_56_1614136590

*フープいろいろ

円形のフープ
一般的なキルトフープ。
左 リトルフープ直径25㎝(直径25㎝・30㎝・35㎝・40㎝・45㎝・50㎝) 
右 キルティングフープ(直径30㎝・38㎝) pw21_p60_flow_57_1614136622 LHターンフープ
土台が大きく膝の上にのせても使えます。360度回転可能。枠の寸法は直径35㎝。 pw21_p60_flow_58_1614139388 LH半円フープ
円形フープではキルティングしにくい布端用フープ。幅の狭いキルトにも使えます。 pw21_p60_flow_59_1614139406 バーに付いた布にキルトの端を安全ピンなどで留めて使います。 pw21_p60_flow_60_1614139431

*キルティングするときの姿勢

pw21_p60_flow_61_1614139454 フープを平行にしてテーブルとお腹で支えます。縫い進む方向は身体に対して平行に。 下は、矢沢先生考案のフープキーパー。 pw21_p60_flow_63_1614139508 テーブルの端に付けてフープをしっかりと固定することができるので、キルティングに集中できます。フープを斜めにして持つこともできて便利。 pw21_p60_flow_62_1614139488

*端をキルティングするときは

二重にした布を周囲に縫い付けて(安全ピンで付けても)、フープにはめます。 pw21_p60_flow_64_1614139603

*フープなしでキルティングする場合

しつけをより細かく掛け、端を重りなどで押さえて布を張った状態にしてキルティングします。 pw21_p60_flow_65_1614139631 ※LH魚形文鎮(金)

デザインを引き立てるいろいろなキルティング

・ピースの内側に沿ってキルティング
・柄に沿ってキルティング
・アップリケのきわに落としキルティングをしてモチーフを目立たせる pw21_p60_flow_66_1614139672 ・かわいい柄を囲んでキルティング pw21_p60_flow_67_1614139682 ・モチーフの外側に箱のようなキルティングをして立体的に。 pw21_p60_flow_68_1614139696

パッチワークのバッグのレシピをもっと見たい方におすすめ!

「パッチワーク教室2021年冬号」では、今回紹介したレシピ以外にもたくさんのパッチワークのバッグのレシピをわかりやすく丁寧に紹介しております。 pw21_book_1614139735

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