「寺山修司記念館フェスティバル2025春」が5月4日、寺山修司記念館(三沢市三沢)で開かれた。(八戸経済新聞)
三上さんによるライブ
劇作家や歌人として活動した寺山さんの命日に合わせ同館が開く恒例イベント。寺山さんの生誕90年を記念して開いた今回は、全国から多くのファンが詰めかけた。同館の周辺には、木工造形作家のsimizzy(シミージー)さんが寺山さんの表現活動から着想を得て制作したオブジェが並ぶ「ムシムシコロコロ・パーク」や、寺山さんにちなんだメニューを提供するフードブースなどが設置され、にぎわいを見せた。
同イベントに合わせて青森県を訪れた俳優の三上博史さんは、同イベントで16回目となるライブを実施。寺山さんの文学作品や短歌、同館で開かれている企画展「青女たち女神たち 寺山修司の女性論 vol2」にちなんだ散文を読み上げたほか、寺山さんが作詞を手がけた楽曲を音楽家・俳優のエミ・エレオノーラさんのピアノ伴奏に合わせて歌う一幕もあり、詰めかけた約200人のファンを魅了した。
敷地内の記念碑「寺山修司顕彰文学碑前」前で行われた「修司忌」では、市立堀口中学校の生徒による寺山さんの文学作品の朗読、舞踊家の福士正一さんが主宰するグループ「オドラデクダンサーズ」による演舞が行われた。石碑に花を手向ける献花式では来場者による長い列ができ、没後43年たつ今でも愛される寺山さんの人気を物語っていた。
夜には「ランタンウオーク」「惜春夜市」などが行われた。ランタンウオークはランタンを持って精霊を探してもらうという趣向。来場者はイベントの名残を惜しむようにして楽しんでいた。
三上さんは「16回目の今回も無事に終えることができた。エミ・エレオノーラさんと2人で、初心に返ってライブを行った。来年もまた、この場所で皆さんに聞いてもらえたら」と話す。