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「登山は心のデトックス…」ソロ登山に初挑戦!登りと下りで歩き方が違う?!初心者向け『山の歩き方』もイラストで解説。【作者に聞く】

  • 2024年1月2日
  • Walkerplus

――無趣味で無気力な干物女の私ですが…「ゆる登山」にハマって抜け出せなくなりました。

平凡な毎日を送っていたのに、ある日突然「登山」に目覚め、ゼロから「山登り」を勉強!「山女子」として活動する日常をかわいいイラストにして発信しているイラストレーター兼漫画家のありを(@arichon_official)さん。

ウォーカープラスでは、「ゼロから山女子始めてみました」と題し、ありをさんが「山女子」として日常を送る実録漫画と、登山に興味がある方必読の「山登り知識コラム」を全編描きおろしでお届けします。

体力が無くても!友達が居なくても!大丈夫。この漫画を読めば山登りの知識も魅力も全部マルっとわかるはず!ゆるーく「山登り」はじめてみませんか?




――初心者がソロ登山に挑戦する際の注意点やポイントはありますか?

たくさんありますが、特に「ソロ登山リスク」を知っておくことが大切だと思います。

一人は気楽ですが、何かあった時に全て自分で対処しなくてはならないので、自分の経験を振り返ってみても、やはり初心者が一人で山に入ることはリスクが高いと思っています。

ただ、今は本やSNSを通して登山知識を学べる機会が多く増えましたし、GPS・電子地図・登山用品も開発され、備える手段も増えました。ですから、「山の選択と備え」を間違えなければもちろん一人でも山登りを始められるとも考えています。

その上で、「危険予知能力」を高めていくことも大事です。危険予知とは、予め危険を察知して事前に対処すること。命を守る看護現場でも求められる能力です(実は元看護師でした)。
…もしこうなったら?と最悪の事態を想定して計画・物の準備をしましょう。

「こうしよう」とあらかじめ考えていれば、何が起きてもパニックにならずに行動しやすいです。過去の遭難事例を読んだり、トラブル時の対応の知識を頭に入れておくとよりその能力がアップしやすいです。状況の過小評価をしないことも大切ですよ!

例)登山前
「もし遭難しちゃって電波も通じなくなったら…?救助要請できない!」
→(行動)登山計画を家族と共有、もしもの時の対応を話し合っておく。

例)登山中
「予想以上に雨が降ってきた。このままひどくなったら…?登山道への影響があるかも!」
→(行動)ルートを確認。川沿いルートだった場合、事前に川の情報を調べていなければ登山を中止する。
OR
→(行動)今以上に雨が悪化したら、あの地点で1時間程留まって判断しよう。

――初心者向けに、基本の山の歩き方を詳しく教えてください。

私が初心者の友人と山に行くときは、以下のポイントを伝えています。
・足元ばかり見ず先の障害物も確認しつつ歩く
・トボトボと小股で歩く
・身体を左右に揺らしながら歩かない(フラフラしない)
・滑りやすい場所は踏まない(木の根・湿った岩や木道・ザレ場など)

街の舗装路と異なり、山は地面の傾斜が不均一で、石や木の根っこなどの突起物もあります。そのため歩き方にも工夫が必要で、足の置き方(接着)と重心移動が特に大切だとこれまでの登山で学びました。

しかし、頭で理解しても行動は難しく、実際にすべったりこけたりして自身の感覚で身につけるしかないところもあると思います。

――夏の低山はとても暑いとのことでしたが、おすすめの暑さ対策はありますか?

3つあります!

①凍らせたペットボトル
クーリングにも使えます。保冷剤を持っていく方法もありますが、飲み物なら最後に荷物にならずにおすすめです!

②日傘
直射日光を浴びなくなるのですごく快適になりました!使う場所・状況は選びますが、遮るものがない稜線などでの使用は特にお勧めです。専用器具を使いザックの肩ベルトに固定すると、両手も使えますよ!

私はゴッサマーギアのウルトラアンブレラを使ってます。折りたたみじゃないので、さっと取り出して使えるところが気に入ってます。

③早朝登山
夏場は9時でも猛烈に歩いため、暗いうちから登ると少しマシです。とはいえ、熱中症警戒アラートが出るほどの暑さの時には低山にいかないことが一番だと思います!

――登りと下りで、歩き方に違いはありますか?

あります!私が登山の本を読んで学び、意識している歩き方は

【登り】
・バテないために「足全体」で地面に着く
・後足のつま先で蹴り上げない
・息が上がったら速度を落とすOR少し休み、心拍数を上げない

【下り】
・膝を痛めないために、足全体〜つま先の付け根を地面に着く(ヒールストライクをやめる)
・静かに足を置く(前足に重心を移動させない意識)

です!

登りも下りも共通しているのは、前足は足全体で地面に接着し、後ろ足は指先で蹴り上げずに足全体で地面から離す歩行方法(フラットフィッティング)です。私は下りで踵から地面に接着する癖(ヒールストライク)が治らず、膝を痛めてからこの歩き方を強く意識するようになりました。

プロのガイドさんのYouTubeや山と渓谷オンラインなどを見れば、さらに具体的な歩き方が学べるのでおすすめです。



取材・文=濱田瑠奈

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