55歳まで自由奔放に生きてきたギャグ漫画家の渡辺電機(株)さん。5年前に8歳と4歳の娘さんを持つシングルマザーと結婚し、娘2人の父親になった。そして翌年、長男が誕生。死ぬまで独身だと思っていた人生は、5人家族へと一変した！迫る寿命に怯えながらも、日々育児に奮闘する渡辺電機(株)さん(@w_denki)の実録漫画『還暦子育て日記』を紹介するとともに、著者に話を伺った。
■子育ては体力勝負!?いつの間にかマッチョボディに！ジムいらずの筋トレとは？
入籍当時、8歳だったアユちゃんといきなり父娘となり、半年に渡る2人暮らしを描いたエッセイ漫画『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』は、noteやTwitterで大きな反響を呼んだ。現在は、3人目の子供が生まれ、まだまだ育児の最前線を爆走中！そんな渡辺さんに現在の育児について話を聞いた。
ーー渡辺家では、パパが育児をメインでやっていらっしゃるのですか？
在宅勤務で家にいる時間が長いので、必然的にそうなっていますが、特に役割分担しているワケではありません。自分が見ていない場面は描けないので、どうしても自分の育児場面が中心になりますが…。
ーー60歳になって、育児が辛いと思う時はどんな時ですか？
体力的なこともありますが、学校や役所などで接する大人がほぼ年下なのが、精神的に地味にキツいです。校長先生なんて、年上どころか何なら「おじいさん」くらいのイメージだったのが、干支が一回りも年下だったりすると、ショックで立ち直れません。
ーー腰の具合は、いかがですか？
常にギックリの恐怖があります。第一話に登場した医師の助言「お風呂で温まって背中の筋肉をほぐす」「背骨を支える腹筋を鍛える」を意識しつつ、やっています。
ーー息子さんが成人する頃は、渡辺さんは76歳ですが、どんな未来を想像しますか？
まず生きてるか分からないんですよね。学生の身で自分の父親が70代ってのもキツいよなあと思いますが、この条件でしか生まれ得なかった人生なので、そこは割り切って生きてもらいたいです。本当はあと100年生きて、子供全員がそれぞれ幸福な人生を歩んで大往生するのを見届けてから死にたいんですが、さすがに無理ですね。
ーーステップファミリーの大変さを感じることはありますか？
血の繋がっていない二人は女の子なので、大きくなったら他人行儀になるのかなと思っていたら今のところ全然そんなことはなく、普通の親子以上に仲良くしてくれています。ただ長女のアユは、前の父親の話をされるのを極度に嫌がるところがあり、自身のルーツについて悩むこともあるようです。
現在は、12歳、9歳、3歳の子育て真っ只中。とくに子供は「抱っこ」と、ジムいらずの筋力トレーニング強いられる。片手でベビーカー、片手で泣く子供を抱っこというママを見かけることもあるくらい育児は体力勝負だ。
渡辺さんもまた然り。なかなか起きないアユちゃんを抱きかかえたり、甘えてきた次女を抱っこしてきた。子供が甘えてきた時は、許す限り抱っこしてあげたい。そんな日々を過ごしているうちに、ペンより重いものを持たなかった独身時代と大きく違うムキムキマッチョなボディに変身。しかし、体が如何せんいうことを聞かなくなって悲鳴をあげた。
体が筋肉マッチョになっても、老いには勝てず。「無理はできないわ」と思いつつも、そんなことを言ってられないのが子育てなわけで、頑張って子供を運んでいると、グギッと再び腰に異常が。
病院に行くと「圧迫により、炎症が起きている」とのこと。しかも、理由が加齢によるものだと診断された。60歳で子育て真っ最中。息子さんが成人するころ、渡辺さんは76歳になる。
現在は、育児日記としてコミックエッセイをAmazon Kindleで「還暦子育て日記」公開している。
画像提供：渡辺電機(株)(@w_denki)
