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【漫画】恐怖の怪異を最強園児が一撃KO!?爽快な“幼稚園ホラーアクション”に反響「斬新」「やはり物理」

  • 2023年1月31日
  • Walkerplus

幼稚園のブランコで遊ぶ園児に忍び寄る、人ならざる異形の存在。迫る危機を一撃で撃退したのは、“霊能力者の幼稚園児”だった――!幼稚園を舞台にしたホラー漫画『カヤちゃんはコワくない』は、意外な設定と恐ろしいホラー描写、そして痛快なアクションで人気を呼んでいる作品だ。

百合太郎(@yuritaro_0316)さんが2022年から「くらげバンチ」(新潮社)で連載中の同作。百合太郎さんがTwitter上に第1話を投稿した際は、読者から「斬新でめちゃくちゃ面白かった」「やはり物理ですよね」「主人公が鬼強いホラーは安心して読める」とさまざまなコメントが寄せられた。

12月には第12話「お人形はコワくない」が投稿され、こちらも1万件以上の「いいね」が集まるなど、SNSユーザーからたびたび注目を集める同作。著者インタビューとともに作品を紹介したい。

■遊びを邪魔する“問題児”、その正体は幼稚園児の霊能力者!
第1話は、ブランコで遊んでいた園児が突然落下してしまう事故から物語がはじまる。

子供に怪我はつきものだが、ブランコでの事故は今週だけで5件目と異様なペース。先生たちがいぶかしる中、ブランコをじっと見ていたのが年中組の女の子「佐藤カヤ」だった。

喧嘩や問題行動が多く、問題児として“カヤちゃん担当”の先生がつくほど園内で悪名高いカヤちゃん。事故の後も、早速ブランコで遊ぼうとする男の子を「並ばないで」と邪魔する騒動を起こしてしまう。

そんなカヤちゃん担当の「チエ先生」がカヤちゃんを追いかけまわす隙に、ブランコに座れた男の子。だが自分でこぐことができず「だれかおして!」と、大声を上げる。すると、男の子以外無人のはずのブランコがひとりでに動き出した。

最初は「もっともっと!」とご満悦だった男の子だったが、気付けば降りられない高さにまで勢いをつけられてしまっていた。そのブランコを止めたのが件のカヤちゃん。「もういいならどいて」とカヤちゃんがブランコに座った時、男の子はカヤちゃんの背後に伸びる無数の“黒い腕”を目撃してしまう。

腕の正体はブランコにとりついたこの世のものならざる“怪異”。ブランコに乗る子供を押し出し、自分の“口”に落とそうとしていたのだ。カヤちゃんもこれまで同様、宙に放り出されたと思いきや、なんとその勢いを利用して怪異の頭にまわし蹴りを食らわせる。実はカヤちゃんは最強の霊能力者で、ブランコで邪魔をしたのも怪異に気付いていたからだったのだ。

見事怪異を撃退したものの、男の子からは恐れられてしまったカヤちゃん。「カヤは怖くないよ」とひとりつぶやくも、その一部始終をチエ先生が目撃し……、というストーリーだ。

■「子供は怖いもの知らず」最強のカヤちゃんが生まれたワケ
昨年12月にはコミックス第2巻が発売され、ますます盛り上がりを見せる今、作者の百合太郎さんに、異色の組み合わせが光る本作が生まれたきっかけを取材した。

――「幼稚園」「ホラー」「アクション」の掛け合わせが魅力的な作品です。本作が生まれたきっかけを教えてください。

「もともと幼稚園が舞台で先生が主人公のホラー読み切りをくらげバンチで描いたことがありましたが、その作品にはアクション要素はなく子供を『幽霊が見える不気味な存在』として描いていました。

それはそれで楽しかったのですが『本当の子供はもっと陽のパワーに溢れた怖いもの知らずだろう』と思い、怪異をちぎっては投げちぎっては投げ…という最強の幼児キャラによるアクションという要素が追加されました」

――カヤが「幼稚園児でありながら最強の霊能力者」になったのはそんないきさつがあったんですね。

「上述の通り、当初は霊感のない先生が主人公で、不気味な子供達を恐れながら園生活を送る話だったのですが、もっと読み味のさわやかな話の方が子供がたくさんの幼稚園という舞台に合っていると思い『ぼんやりと霊感のあるクラスの子供達』から『超強い霊能者の園児』という個人にパワーを凝縮した結果、カヤちゃんというキャラクターになりました」

――絵も演出も緩急があって楽しい作品です。描く上でのメリハリはどんなところを意識されていますか?

「作画する上では『可愛い子供を描く日』『恐ろしい怪異を描く日』『怪異を叩きのめすカヤちゃんを描く日』という感じで、日ごとにモードを分けて描いています。子供を描く日は幼稚園の先生だった頃のアルバムを見返して参考にしたり、怪異を描く日はお気に入りのホラー映画を一日中再生したりしています(笑)」

――先生時代も参考になっているんですね。ちなみに、漫画家になって「幼稚園を舞台にした作品」を描こうという思いは強かったのでしょうか?

「幼稚園が舞台の作品は描いてみたいな~、と思っていました。ただ、実録漫画的なものはすでに世の中にあふれていましたし、リアリズムが悪い方に働いてなかなか面白い話が描けませんでした。

そこで思い切って、自分の好きなジャンルであるホラーとミックスしたフィクションの方が幼稚園の解像度は高いままより大胆なストーリーが作れるのではないかと思って挑戦してみました」

――昨年12月にはコミックス第2巻も発売されました。連載を続ける中で変化してきたと思う部分はありますか?

「女の子を描くのが上手になりました(笑)。もともと女の子をあまり描かないタイプだったので、連載当初は主人公のカヤちゃんを描くのが怪異より難しかったのですが、描いているうちに段々愛着やこだわりが湧いて現在はとても楽しく描けています」

――物語は進み、日々の怪異事件とともに、カヤの素性についても今後が気になります。読者に向けて、作品の今後についてメッセージをお願いします。

「怪異をワンパンする爽快さの裏で、カヤちゃん自身や家族を取り巻くミステリーホラーな側面が徐々に動き始めています。カヤちゃんは、ママは一体何者なのか?いろいろ予想しながら楽しんでいただけたら幸いです」

取材協力:百合太郎/新潮社

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