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初めて犬を飼う喜びや悩みを漫画に。臆病な愛犬との日常は予想外の連続!

  • 2021年11月2日
  • Walkerplus

昨年から続くコロナ禍の影響で、犬や猫を飼い始める人が増えているという。気軽な気持ちで飼い始めたが、思ったよりも大変だと感じる人は多いようだ。村瀬みつきさん(@murasemitsuki)は、ポメラニアンのあられちゃんとの日常を漫画にし、SNSに投稿している。夫婦ともに犬を飼うのはほぼ初めてで、予想外の連続の日々を描いた作品には「うちのことかと思いました」や「あるあるですよね」といった共感の声が多く寄せられている。村瀬さんに漫画を描き始めたきっかけや、犬を飼うときの心構えなどを聞いてみた。

■犬を飼って経験した喜びや悩みを、漫画を通して共有したい
村瀬さんとあられちゃんの出会いは約3年前のホームセンター。あられちゃんはそのときすでに生後11か月のほぼ成犬で売れ残りの状態。犬を飼うつもりがあまりなかったという村瀬さんに、どんなところに惹かれたのか聞いてみた。

「元々ポメラニアンが好きだったこともありますが、かつて見たことがないほどに安売りされていることに驚き注目したのが最初です。目の下のラインが特徴的で愛着が湧きました」

唐突な出会いから始まった生活を漫画にし始めたのは、あられちゃんとの暮らしが3年を迎えた今年に入ってから。漫画をSNSに投稿しようと思ったきっかけは何だったのだろうか。

「出会ったころの写真を見ていたとき、面白エピソードや犬の習性に笑ったり驚いたり、時には悩んだりと、たくさんの経験をしたことを思い出しました。それらを備忘録として形に残したい、そして自分だけの思い出にするのではなく、世間の飼い主さんたちと悩みも喜びも共有したいと思い、漫画にしてみました」

■しつけの大変さは想像以上!試行錯誤を繰り返す日々
犬を飼って初めて知った習性や発見が面白く描かれると同時に、その分の苦労があったことも垣間見える村瀬さんの作品。あられちゃんは「長い間ホームセンターの一画にいたためとても臆病で、すでに好き嫌いも確立しており、お手入れ全般が大嫌いで初めから過剰に拒否されました」と、ほぼ成犬だからこその大変さもあったようだ。

「家に慣れてきたころから粗相を嵐のようにするようになり、何がダメかを繰り返し教えることに苦労しました。壁や扉をかじって食べたり、ヒーターのコンセントをかじり切ってしまったり、いくら教えてもソファにおしっこをしたり。そして静かになったと思ったらまた粗相をしているという状況でした。まったく気の抜けない日々が長く続き、私の精神状態も不安定になっていました。余裕ができた頃に調べて分かったのですが、当時は育犬ノイローゼになっていたようです。犬のことだからとなかなか人に言えず、私のようにノイローゼになる方も多いようなので、いつか漫画にしてみたいと思っています」

村瀬さんがそう語る背景に、「初めてのシャンプー」という作品での体験がある。ほとんどのお手入れを全力で拒否するあられちゃんを、仕方なくトリミングサロンに連れて行った時のことを描いたものだ。この作品が以前ネットで紹介されたとき、「しつけがなってない」、「飼い主が悪い」といった批判を目にしたそう。

「覚悟はしていたつもりでしたが、泣きながら悩み、本やネットを調べては試行錯誤を繰り返した過去があるゆえ、えぐられるような心の痛みを感じました」と、作品を紹介されることのうれしさと批判への辛さで、忘れられない経験になったという。

犬によって個性は異なり、お世話をする上で上手くいくこと・いかないことはそれぞれ違う。犬を飼う人が増えている今、村瀬さんと同じような体験をした方や今まさにしている人へ、共有できる場所が必要なのかもしれない。

■犬を迎えたことで生活に良い変化が。うっとりした目元も癒し
犬を飼うことの難しさを身をもって経験した村瀬さんだが、同時に良い変化も感じているという。

「結婚して数年、家に1人でいることに慣れてはいましたが、ふと思い出すように孤独を感じることがありました。しかし、あられちゃんをお迎えしてからは全くありません。家にいることが多いため、以前は運動不足で食が細くやせ型体質でしたが、1日2回の散歩に行くようになってからは適度な運動で食事の量も増え、体調も体格も健康的になりました」

また、あられちゃんのかわいいところについては「お散歩やご飯の時間が近づくと、目が覚めるまで舐めて、起き上がるまでくっついて待っていてくれます。撫でるとペタンとして無くなる耳と、うっとりトローンとなる目つきに癒されます」と教えてくれた。

最後に、村瀬さんの経験から、新たに犬を飼おうとする人にはどんな心構えが必要かを聞いた。

「一生その子をお世話する覚悟があるかということを念頭に、下調べすることが大事だと思います。『一生』とはだいたい何年で、その間にかかる費用の計算、かかりやすい疾患や理想的な環境づくりなど。あられちゃんのように主張が激しく臆病ゆえに気難しい子もいますし、ペットショップでは分からなくても、実は身体的や精神的な先天的疾患を抱える子も多いです。自分と家族との相性をじっくり考えて判断してほしいと思います」

愛らしくて私たちに癒しを与えてくれるペットだが、実際に飼うことの責任や苦労は避けられない。村瀬さんの体験を描く今後の漫画と、あられちゃんの成長を楽しみにしたい。

取材・文=松原明子

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