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亡き義母への思いがマンガを描くパワーに。明るい介護に共感の声続々!

  • 2021年5月26日
  • Walkerplus

同居していた義理の母「ばあさん」(享年88歳)との日常をマンガで描き、Instagramに投稿するmiwasowmenことイラストレーターのなとみみわさん。ばあさんの素朴でかわいらしい言葉に、「やさしさが伝わる」「心があたたまる」といったコメントが寄せられ、いいね!が1万件を超える作品もあるほど。2020年10月にウォーカープラスで紹介した際には大好評で、今でもその記事は多くのユーザーに読み続けられている。

第2弾の今回は、今まで描いてきた中でも特に印象に残っている「食べることが大好きな“ばあさん”」を選んでもらい、作品を交えエピソードなどを聞いてみた。

■亡き義母への「責任と後悔」がマンガを描くモチベーションに
――食べることが大好きな「ばあさん」への思いを聞かせてください。
「腎臓病や糖尿病での食事制限で、少し口うるさく言ってしまったこともありました。なにせ、ばあさんの病気が悪くなったら、『自分のせいだ…!』と、思っていたもので。亡くなった直後は、『もっと好きなものを、好きなだけ食べさせてあげればよかったなあ…』って、後悔しました。とにかく食べることが大好きなばあさんだったので(笑)。今ごろ天国で、好きなものをたらふく食べているかなあ…いや、食べていて欲しいです」

■なとみみわさんによる「食べることが大好きな“ばあさん”」5選
――一番印象に残っている作品を教えてください。
「一番は『つまみ食い』です。食べることが大好きだったばあさん。食事制限があったから思いっきり食べられなかったもんで、ちょこちょこつまみ食いをするんですけど、それがバレバレなんですよね(笑)。バレバレですよ。大好きなおでん、もっとたくさん食べさせたかったです」

――本当に食べることが大好きだったんですね。ほかにはどんなものが好物だったんですか?
「ジャガイモとかサツマイモも大好きな、イモ星人でした。よく干し芋を食べていたんですけど、『あ、そうか…袋ごと渡すと、全部食べちゃうんだね』と気が付きました(笑)。あと、とにかくミカンも大好きでした。気が付いたら1日何個でも食べちゃいます。お正月もお餅に乗せているミカン(我が家は小さいサイズのみかんを乗っけます)が、乗せても乗せてもなくなるという怪奇現象?がよくありました(笑)」

――ほかにも思い出に残るシーンがあれば教えてください。
「薬を飲んでないのに『飲んだよ~』とか、洋服を着れてないのに『着れたよ~』とか、秒でバレる嘘を付いたり(笑)。カレーをいつのまにか食べていて、痕跡だらけで、バレバレなんです(笑)。『もっと上手に騙して~~~!』と思いました。それと、2人で花見へ行ったとき、桜もちを食べながら『桜ってキレイなんだけど、見てるとなんか切なくなってきちゃうね…』って急にカッコよく言ったんです。ものすごく恥ずかしくなりましたが、そのあとは桜もちをもう1個って。ばあさんは完全に『花より団子』ですね」

――ばあさんを見ていると、食欲がわいてきていっぱい食べたくなって、元気がもらえますね。では最後に、今後の予定や目標について教えてください。
「詳しいことはまだオフレコですが、新刊が出る予定です。今はそこを目標に作品を描き下ろしている最中です」

亡くなっても思い続ける義母への「責任と後悔」が作品を描くモチベーションとなり、さらには介護中や同じ立場のフォロワーに共感を得ているようだ。大切な人を思いながら読みたい、なとみみわさんの作品。ばあさんの幼い子供のようなかわいらしい言葉や仕草に、介護世代だけでなく、子育て世代にも身近に感じられるエピソードが見つかるかも。これからも温かくて、やさしい気持ちになれる作品を期待したい。

取材・文=下八重順子

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