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86歳の「おばあ」が握る斬新なおにぎりが大人気!話題の「おばあめし」の魅力に迫る

  • 2021年1月20日
  • Walkerplus

86歳のおばあさんが作るユニークなおにぎりや、どこかズレている夜ご飯を紹介する「おばあめし」がSNSで話題になっている。2020年8月にウォーカープラスで取り上げた際も、「おばあが愛くるしい!」「発想がスゴイ!」「祖母を思い出して泣ける」と大きな反響を得た。

今回は好評につき、本サイトにて“おばあ”の裏側や新作おにぎりを追いかける連載をスタート!「その後が気になっていた」という人も、おうち時間でおにぎりを極めたい人や献立に悩む人も必見だ。

記念すべき第1回目は、おばあの孫であり、毎日おばあのおにぎりを食べ続けている大迫知信さんによる2020年の振り返り。コロナ禍における変化や、SNSやブログでは紹介しきれなかった印象的なエピソードについて話を聞いた。

■「コロナ禍で、おばあへの気持ちがより強くなった」
――昨年もおばあのインパクトがある手料理を楽しませていただきました。今も変わらず、おばあと大迫さんの温かい雰囲気が感じられるのですが、何か変化などはありましたか?

「新型コロナウイルスの感染が拡大してきたので、とにかく感染対策を厳重に行っていました。おばあは高齢なので、うつしてしまうと大変。自宅に入ると手指はもちろんですが、食事をするテーブルなども徹底して消毒し、おばあの表情を見て気になれば体温を測ることもありました。僕自身の変化といえば、ランニングを始めたことでしょうか。最初は、おばあが作る特大のおにぎりを毎日食べていて体型が気になったのがきっかけなのですが、『体調管理にも気をつけよう』と、今では時間を見つけては近所を走っています。でも最近はさらに食欲が増して、食べる量が増えてしまいました…」

――万が一感染させてしまうと重い症状が出るんじゃないかと不安になりますよね。コロナ禍で改めて、おばあの大切さを認識されたんでしょうか。

「そうかもしれません!いつまでも健康で長生きしてほしいですから」

■2020年ベストヒットおにぎりはコレだ!
まずは、「おばあめし」の代名詞であるおにぎりを紹介。なかでも2020年で最もインパクトがあったものを、大迫さんに選んでもらった。

「フォロワーや読者の皆さんから寄せられる声にも多いのですが、2020年は全体的にお茶目なおにぎりが多かったように思います。でも1番反響があって僕も驚いたのが、『顔おにぎり』ですね。今やおばあの得意技です(笑)」

――キャラ弁とは一線を画す、妙にリアルな表情がいい味わいを出してますね。

「顔シリーズの進化系とも言えるのが、“ちくわの目”おにぎりです。唇と眉毛が赤ウインナー、目と鼻がちくわの輪切りという、アートっぽい一品でした」

――ちょっと食べるのがもったいないですね。気が抜けた顔がまたいい!

「手が込んだ日があるかと思えば、『ん!?』と驚愕してしまうおにぎりもありました。それが、サンマの蒲焼き貼り付けおにぎりです」

――どうやって貼り付けているのか、気になっている読者も多そうです(笑)。

「バレンタインデーの日も、もちろんおにぎり。僕の好物のカレーと鮭のミックスおにぎりで、とてもおいしかったです」

――バレンタインデーということで、チョコレートを合わせてくれるのがおばあの優しさですよね。

「そうなんです。それと、見栄えに似合わずベストマッチしていたのが、きゅうりのキューちゃん&カレーおにぎりでした。初めて見た時は驚きましたが、カレーと一緒にキューちゃんを食べる人もいますもんね」

――おにぎりとおかずの組み合わせにも工夫を凝らすところがプロですね!おばあ的には、おいしさだけではなくて「おもしろがってほしい」という思いもあるのでしょうか。これほど手の込んだおにぎりはなかなかないですよ。

「そう思うと、毎日作ってもらっていることが本当にありがたいです。毎回おにぎりだけではなくて、ちゃんとサラダとおかずも付けてくれるので感謝しています」

■2020年「おばあめし」的大事件は?
ここからは、2020年のおばあとの出来事で大迫さんが思わず「えっ!?」と驚き、印象に残ったものをご紹介。

(1)正月のミステリーカレー

「2020年はカレーで幕を開けました。おばあの家に行くとスパイシーな香りがしたので、てっきり僕が大好きなカレーをたくさん作ってくれているんだと思って鍋の蓋を開けてみると、かろうじて1人分の量しか入っていませんでした」

――大迫さんのために1人分だけ作ってくれたということなんですかね?それとも、量はたくさんあったけど、おばあが食べすぎてしまったんでしょうか?

「僕も推測してみたんですが…具材に細かく刻んだニンジンやシイタケが入っていました。おそらくこれは、レトルトカレーを買ってきておばあが独自にカスタムしたんじゃないかと思うんです」

――手軽なレトルトをそのまま出さずに、ひと手間加えたと…?

「そうです。立ち止まって考えてみると、それだけ手を加えるならゼロから作った方が逆に簡単じゃないかとも思いましたけどね」

――確かにそうかもしれません(笑)。でもそこにおばあの愛情の深さを感じられますね。

「最終的には別のおかずだった牛皿をカレーにのせて食べたところ、これまでにないおいしさだったので、『新年早々幸先がいいな』と思ったことを覚えています(笑)」

(2)涙のサプライズバースデー!?

「次に印象深いのが、僕の誕生日ですかね。誕生日の数日前から『すき焼き食べたいな〜』って遠回しに何度も伝えていたんで、おそらくそうなると思ったのですが…出てきたのはホタテの刺身でした」

――ある種のサプライズということですよね?

「本当に驚きました。だけど、“言われた通りのことをやるのはただの作業だ”って仕事でもよく言いますよね?そういう意味では、おばあはおばあとしての仕事を全うしてくれたのだと思っています」

――話だけ聞くとちょっと期待はずれだったように思えますが、逆にうれしかったということですか?

「そうです。ホタテの刺身なんて、今まで夜ご飯に登場したことないんですよ。なぜこのタイミングで出してくれたのかというと、きっと僕の誕生日だからです。その思いもあって、いつもとは違う特別感を満喫することができましたね」

(3)おばあはすっかり人気者!?テレビ出演に大忙し

「去年は、とにかくテレビに出演した年でもありましたね。関西で放送している『かんさい情報ネットten.』をはじめ、『news zero』『新・情報7daysニュースキャスター』と、3本もの番組に出演させていただきました」

――80代の素人女性としては、日本最多出演と言えるじゃないでしょうか?

「無理やり言おうとすればそうかもしれませんね。80歳を超えた女性で、しかも素人がテレビ出演しているのはあんまり見たことがないですから(笑)」

――以前お聞きした時には、おばあはテレビ出演について「面倒だ」とおっしゃっていたそうですが、今はどうでしょう?

「相変わらずですね(笑)。ただ、口ではそう言っていますが、いろんな方から注目されているというのは内心喜んでいると思います。絶対に悪い気はしていないはずですよ!」

(4)86歳でまさかの苦手克服!?

「おばあは生のピーマンとブロッコリーが大嫌いなんですが、ある日、OLさんが朝に食べるような野菜たっぷりのメニューを出してくれたんです。そのなかにピーマンの千切りもあって、『あれ?』って。おばあには健康のためにいろんな食材を食べてほしいので、『ピーマン、食べられるようになったんか?』と聞いたら『そんなん、食うわけあるか!』と一喝されてしまいました」

――苦手な食材を調理するのは嫌なものですが、大迫さんに食べてほしいから、おばあにはそんなことは一切関係ないんですね。ちょっとしたフェイントですが、いつか食べられるようになればいいですよね。

「高齢ですが、まだまだ挑戦心を忘れていないので、その可能性は大いにあると思います」

(5)新しい炊飯器をゲット!記念すべき1回目の使い道は…?

「おばあにとっての1番の大事件は、新しいガス炊飯器が来たことでしょうか」

――たしか、「おいしいお米を食べさせたい」という一心で、少し手間がかかるガス炊飯器を使い続けていたんですよね?

「そうなんです。今回もできる限り、以前の機種と同じ操作でご飯が炊けるものを探して購入しました。まったく同じというわけにはいきませんでしたが、すぐに使いこなせるようになっていました」

――新しくなった炊飯器で炊いたご飯の味はどうでしたか?

「最初はやっぱり白米だと思ったのですが…おばあもうれしかったのか、いつもより張り切った様子で炊き込みご飯を作ってくれたんですよ」

――おばあは内心、とってもうれしかったのでしょうね。お2人の温かい絆を感じられるエピソードです!

■コロナ禍でもアクティブさを忘れないために
――まだまだコロナ禍が続きそうですが、「こんなふうにおばあと過ごしていこう」という目標はありますか?

「実はコロナの影響だけではなくて、年齢を重ねて疲れやすくなってしまったのか、料理への情熱が少しだけ落ち着いた印象があります。おにぎりも、何かふりかけをまぶすとか具材で包むとか、以前のようなユニークな工夫はごくたまに登場する程度。もちろん感謝しているのですが、刺激ややりがいを感じて長生きしてほしいなと思いました」

――確かに。ちょっとした日々の変化でも刺激になりますもんね。

「そうなんです。張り合いの1つとなるのが、今運営しているSNSやホームページでの皆さんからのコメントかなと思っていて。この連載での反響もおばあに伝えて、少しでも刺激を与えたいと考えています」

クスッと笑えたり、温かい気持ちになったり、たまに泣けてきたり。人々の心を動かすおにぎりを作る好奇心旺盛なおばあと孫の日常はまだまだ続く!

取材・文=橋本未来

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