二十四節気の「立夏(りっか)」とは ゴールデンウィークの最中に訪れる暦を解説

  • 2025年5月3日
  • tenki.jp

二十四節気の一つ「立夏(りっか)」とは、夏の始まりを示す暦です。今年2025年は5月5日が「立夏」となります。立夏とはどんな時期なのか、過ごし方などをご紹介します。

二十四節気の「立夏」とは

今年2025年5月5日は、二十四節気の1つ「立夏(りっか)」です。
「立夏」の文字にもある、「立」という文字は中国で「始まる」という意味があり、「立夏」は夏の始まりを意味しています。まだ、真夏とは違って空気は比較的カラッとしていますが、日差しの下では汗ばむような暑さとなる日もあり、夏の兆しを感じられる頃です。

「立夏」の前の暦は、穀物を実らせる雨が降る頃を意味する「穀雨(こくう)」があり、「立夏」の後の暦は、作物が成長し、少し満足する頃という意味の「小満(しょうまん)」です。
5月5日から次の暦である5月21日の「小満」の前日までが「立夏」の期間とされています。前後の暦からしても、農業に大きく関係している時期であることが分かります。


「立夏」の頃 急な暑さと紫外線に注意

夏の始まりを意味する「立夏」は、いわゆる「初夏」にあたります。
ちょうどゴールデンウィークの最中で、天気も比較的安定しやすく、行楽にぴったりなすがすがしい陽気となる日も多いころです。
注意をしたいのが「急な暑さ」です。最高気温が25度以上の夏日になる日が急増し、30度以上の真夏日が観測されることもあります。まだ体が暑さに慣れていないため、この時期に急に暑くなると熱中症にかかるリスクは高まります。本格的に暑くなる前に、少し暑い環境下で無理なく運動を取り入れる「暑熱順化」を行い、体を暑さに慣れさせておく必要があるでしょう。
一方で、朝晩は内陸部ほど気温が下がりやすく、一日の寒暖差にも注意が必要です。昼間は半袖で過ごせても1枚羽織るものがあると便利です。夜間も体を冷やさないような寝具を準備しておきましょう。

また、「紫外線」は、真夏に匹敵する強さになる日もありますので、屋外で活動される際には帽子や日傘などの対策が欠かせないでしょう。

「立夏」の頃の旬の食べ物

「立夏」には特別な行事食はありませんが、この時期には栄養が豊富な旬を迎える食材や食べ物がたくさんあります。
新じゃがいもや新玉ねぎ、スナップエンドウなど、水分量が多くてみずみずしく、フレッシュな野菜が種類豊富に出回ります。
また、高級魚でもあるタイは春と秋に2回旬を迎え、淡いピンク色になる春のタイは桜鯛と呼ばれ、おめでたい席でもたくさん利用されます。
ゴールデンウィークに桜鯛の塩焼きなどを楽しむのも良さそうですね。

さらに、今年は5月1日が「立春」から数えて八十八日目にあたる「八十八夜」で八十八夜に摘まれた新茶は、味とバランスが良く昔から不老長寿の縁起物とされています。実際に、緑茶に含まれる渋み成分のタンニンには、カテキン類を多く含み、抗酸化作用、がん予防などに効果があるとされています。また、今年の「立夏」は5日「こどもの日」と同じです。端午の節句に、お子さんと一緒に柏餅やちまきを食べるご家庭も多いと思います。ちょうど出回り始める新茶のお茶請けにもぴったりですね。

「立夏」の時期の過ごし方

「立夏」は新緑が美しく、すがすがしい季節です。
若葉を吹き抜ける乾いた風が心地よく、まるで良い香りが漂う様子から「風薫る(かぜかおる)」とか「薫風(くんぷう)」という言葉が季語となっています。
また、ツツジやサツキ、フジの花など色とりどりの花が咲き誇る時季です。天気の良い日には、公園や山道にハイキングやピクニックに出かけたり、森林浴でリフレッシュをしたりするのにもぴったりです。

5月5日の「立夏」は「こどもの日」でもあり、11日には「母の日」があります。この機会に日頃の感謝を伝えながら、一緒にお出かけするのも良さそうですね。快適に過ごせる日が増える一方で、夏も近づく頃。半袖や帽子など夏物の準備を整えつつ、この季節ならではのすがすがしい空気を満喫してみてください。

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