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元日を襲った令和6年能登半島地震 過酷な条件での避難続く 今私たちが備えるべきことは?

  • 2024年1月15日
  • tenki.jp

2024年元日、石川県能登地方で最大震度7の地震が発生しました。地震発生後、未だ被災地では物資が行き届かない苦しい状況が続いています。また、被災地ではたびたび雪が降ったり、厳しい冷え込みとなったり、過酷な条件の中で避難生活を続けている方々がいます。この地震をうけて、今、私たちがすべき備えをまとめました。

元日を襲った令和6年能登半島地震

今年2024年の元日、午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生し、石川県志賀町では最大震度7を観測しました。気象庁は1日午後にこの地震について、「令和6年能登半島地震」と名付けました。大きな被害をもたらした災害には名前が付けることがあり、地震に名前が付けられるのは2018年9月の「平成30年北海道胆振東部地震」以来のこととなりました。

震度7を観測する直前の午後4時6分ごろにも、石川県能登地方を震源とするマグニチュード5.7の地震が発生し、石川県珠洲市では震度5強を観測しました。その後も、石川県を中心に相次いで地震が発生し、未だ被災地では物資が行き届かない苦しい状況が続いています。また、被災地ではたびたび雪が降ったり、厳しい冷え込みとなったり、過酷な条件の中で避難生活を続けている方々がいます。


避難行動を確認 ①大きな地震が発生したら

大きな地震が発生したらどう行動するべきか、避難行動のポイントをまとめました。

強い揺れが予想されると「緊急地震速報」が発表されます。「緊急地震速報」が発表された後、地震がくるまではわずかな時間しかなく、速報自体が間に合わないこともあります。すぐに身の安全を確保してください。

屋内では頭を保護し、丈夫な机の下など安全な場所に避難してください。慌てて外に飛び出したり、無理に火を消したりすることは危険ですのでやめてください。エレベーターにいる場合は、最寄りの階で停止させて、すぐに降りましょう。

また、屋外ではビルの壁や、看板や割れたガラスの落下物などに注意してください。丈夫そうなビルのそばであれば、ビルの中に避難してください。
ブロック塀、自動販売機の転倒にも注意が必要です。

山の斜面は落石や崖崩れに注意し、できるだけその場から離れるようにしましょう。

自動車運転中は慌ててスピードを落とさないでください。急ブレーキはかけず、緩やかに速度をおとしましょう。ハザードランプを点灯し、まわりの車に注意を促してください。大きな揺れを感じたら、道路の左側に停止してください。車から離れる時は鍵を車の中においておきましょう。

避難行動を確認 ②津波が発生したら

地震が発生すると、震源付近の地面が持ち上げられたり、押し下げられたりします。
地震の震源が海底下の浅いところにある場合、海面も上下に変化します。この変化が周りに波として広がっていく現象を津波といいます。

令和6年能登半島地震では、2011年3月に発生した東日本大震災以来となる「大津波警報」が発表されました。建物の倒壊だけでなく、津波による被害も出ています。

津波は何波も発生します。第一波よりも第二波、第三波の方が高いケースが多いため、とても危険です。また、津波は想像以上の速さで到達します。
津波から身を守るためには「いち早く海岸から離れ、安全な場所に避難すること」です。特に大津波警報、津波警報が発表された地域では、「一刻も早く避難すること」が重要です。

避難は「遠くより高いところ」を目指してください。高台のない平坦な場所では、鉄筋コンクリートの建物の、できる限り高い階に避難しましょう。
たとえ、数十センチの津波であっても、津波は足元をすくわれる危険性があります。津波注意報が出ている間は、海岸から速やかに離れ、避難解除の情報が出るまでは、安全な場所で待機することが大事です。

特に、沿岸部にお住まいの方は、能登半島で大地震が発生した今こそ、身近な方や近隣の住民の方と避難について話し合っておきましょう。いざという時にとっさに的確な判断ができるように、改めて避難行動を見直してみてください。

備蓄品は「最低限3日分」 避難リュック・非常用品は季節ごとに見直しを

能登の地震の発生によって、地面の陥没や亀裂、隆起など道路状況が悪化し、円滑な物資の輸送には支障が出ています。
今回のように、大きな災害が発生して、被災地の外からの食料支援を受けられるようになるには数日以上かかることもあります。また、自治体によっては備蓄量が少ないという状況も考えられます。

自治体の備蓄は補助的なものと考え、被災地以外からの支援を受けられるまで「最低限3日分」必要なものを普段から用意しておくことが大切です。
備蓄品として、最も大切な「飲料」「食糧」。備蓄すべき量は、最低限3日分、できれば1週間分を用意おきましょう。

一般的に必要な備蓄品は、飲料や食料、日用品となりますが、人それぞれ毎日の生活に欠かせないものがあるはずです。例えば、赤ちゃんやペットがいるご家庭、お年寄りや体の不自由な方がいるご家庭、持病のある方など、ご家庭で備えるべきものは変わってきます。
ぜひ、今一度自分に必ず必要なものを見直して、日頃から必要なものを少し多めにストックしておく「ローリングストック」を取り入れて、備蓄を考えてみてください。

また、季節によっても必要なものは大幅に変わるため、季節ごとに避難時に持ち出す防災リュックや非常用品の中身を見直すようにしましょう。寒い今の時期は、毛布や靴下、手袋、携帯カイロなどが欠かせません。ラップやアルミホイル、新聞紙など、非常時に何かと使えるものは、防災リュックに入れておくと良さそうです。

続く避難生活 避難所での心得や留意点

令和6年能登半島地震の発生後、過酷な状況の中、避難を続けている方が多くいらっしゃいます。
精神的にも大変な中ですが、避難所では避難所ごとのルールに従って、過ごすようにしましょう。
共同生活になりますので、お互いに協力し合って進めなければならないことも出てきます。避難者もできる範囲で助け合いながら受け付けや炊き出しなどの役割を分担し、割り当てられた係の仕事はしっかり行いましょう。

居住スペースでは、特に女性、乳幼児や子供のいる家庭、要配慮者などに気を配り、プライバシーの確保を徹底しましょう。他の方の居住スペースに立ち入ったり、のぞいたり、大声を上げたりするのはマナー違反です。

また、避難所は完璧な居住環境ではありません。自分の身は自分で守ることを心がけ、怪しい人を見かけたら、施設の担当者などにすみやかに連絡をしましょう。

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