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2023年の梅雨はどんな梅雨? 最新状況と今後の傾向をまとめてお伝えします

  • 2023年6月23日
  • tenki.jp

2023年も6月に入り、長雨の季節となりました。
・雨は多くなるのか?
・梅雨明けはいつ頃になるのか?
など、2023年の梅雨の傾向を解説します。
また、今年は、梅雨時期に台風の発生が多く予想されることから、大雨災害の発生に十分な注意が必要です。梅雨に伴う天候に変化にどう対処すべきかも、記事の後半でご紹介します。

2023年の梅雨入りは?

2023年は、5月18日(木)頃に沖縄・奄美が平年より7日前後遅く梅雨入りとなったあと、5月29日(月)頃に九州北部、四国、中国、近畿、東海で一斉に梅雨入りの発表がありました。九州北部や四国、中国、近畿、東海は平年に比べて7日前後早い梅雨入りとなり、東海と近畿が5月に梅雨に入るのは、10年ぶりとなりました。
5月30日(火)頃には、梅雨前線が南下して、九州南部でも梅雨入りが発表されました。平年並みで昨年よりも、11日早い梅雨入りとなりました。
また、6月11日(日)頃には、北陸、東北南部、東北北部も梅雨入りし、梅雨のない北海道を除く、すべての地方で梅雨入りしました。


2023年梅雨にはどういう特徴がある?

2023年は梅雨入り早々に、西日本から東日本の広い範囲で大雨となりました。
6月2日(金)から3日(土)にかけて、西日本から東日本に停滞した梅雨前線に向かって、台風2号から暖かく湿った空気が流れ込みました。その影響で、梅雨前線の活動が活発化し、高知県や和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、静岡県では線状降水帯が発生しました。
今年の梅雨はすでに大雨災害が発生していますが、7月になると、日本付近に暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、本州付近で梅雨前線の活動が活発になる見込みです。毎年のように梅雨末期は大雨に見舞われますが、引き続き、大雨災害に対する十分な注意、警戒が必要です。
また、今年は4年ぶりにエルニーニョ現象が発生しています。過去、エルニーニョ現象が発生していた2014年の夏には、全国的に梅雨が明けた後に大雨災害が発生しています。7月31日から8月11日にかけて台風の日本列島への接近が相次いだこと、さらに、8月上旬から26日にかけては前線が日本付近に停滞したことにより、全国的に大雨の降りやすい天候が続きました。
これらのことからエルニーニョ現象が発生している今年は、真夏になってから、梅雨に逆戻りしたかのような天気となる可能性も考えられます。梅雨が明けた後も、油断はしないようにしてください。

雨は多くなる? 少なくなる?

最新の1か月予報(6月22日(木)発表)では、7月下旬にかけての降水量は、北日本や東日本、西日本では平年並み、沖縄・奄美では平年並みか少ない予想となっています。
ただ、梅雨前線が活発化するなどして、平年の1か月の間に降る雨が数日で降ってしまう可能性も考えられるため、雨の降り方には注意してください。

2023年に多くなるとされる台風との関係は?

2023年は、7月にかけての夏の前半は台風の発生数が平年よりも多く、太平洋高気圧の西への張り出しがやや弱いと予想されることから、夏の前半である梅雨時期を中心に台風の接近数が多くなる可能性があります。
今年は、西日本から東日本に位置した梅雨前線に向かって、南から近づく台風2号から暖かく湿った空気が流れ込み、梅雨前線の活動が活発化したことにより、すでに大雨災害が発生していますが、7月にかけて十分な注意が必要です。

5月19日発表
5月19日発表

2023年の梅雨開けの見通し

各地の梅雨明けは、沖縄と奄美は6月下旬で、沖縄は平年より遅く、奄美は平年並みか早い予想となっています。関東甲信と東海、西日本の各地は、平年並みか早く、7月中旬になる見込みです。その他、北陸と東北は平年並みで7月下旬に梅雨明けとなりそうです。

なぜ、梅雨があるの?

梅雨は5月末〜7月にかけて、曇りや雨の日が続く気象現象のことで、梅雨前線によってもたらされます。
6月頃の日本付近は、冷たくて湿っている大きな空気の塊(気団といいます)であるオホーツク海気団が北日本を覆っており、南からは暖かく湿っている空気の塊である小笠原気団が日本付近にやってきます。それぞれの気団は性質が異なるため、混ざりあうことはなく、双方が日本付近で押し合うような形になってしまうため、気団の境目に梅雨前線ができることで日本に梅雨がやってくるのです。この梅雨前線は、6月から8月にかけて日本付近を北上していくことで日本各地に梅雨の季節が訪れるのですが、梅雨前線の北上スピードは遅く、停滞しているように見えることから、停滞前線とも呼ばれます。

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