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梅雨の晴れ間に35℃以上の猛暑日を観測 関東の内陸が暑くなる意外な理由とは?

  • 2023年6月18日
  • tenki.jp

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きょう18日(日)は、関東地方を中心に気温が上昇。群馬県前橋市や伊勢崎市など3地点で、最高気温35℃以上の猛暑日を観測(18日15時半まで)。今年、全国で猛暑日となるのは1か月ぶり。国内最高気温41.1℃(1位タイ)の記録をもつ熊谷市など、関東の内陸で暑くなる意外な理由とは?

1か月ぶりに「猛暑日」を観測

きょう18日(日)は、上空の強い暖気と夏至(6月21日)直前の強い日差しなどの影響で、関東地方の内陸を中心に気温が上昇、1か月ぶりに最高気温35℃以上の猛暑日を観測しました。

15時半までの最高気温は、群馬県前橋市で35.5℃、群馬県伊勢崎市で35.3℃、群馬県高崎市上里見町で35.2℃と、3地点で猛暑日に。東京都心も31.1℃と、3日連続の真夏日(最高気温30℃以上)となりました。

真夏日地点は、きのう17日(土)の半分くらいの150地点あまりでしたが、関東の内陸や東北南部を中心に所々で今年一番の暑さとなりました。

最高気温35℃以上の猛暑日となるのは、先月5月18日以来、1か月ぶり。この時は、福島市など東北南部から熊谷市など関東にかけて6地点で猛暑日となり、福島県伊達市梁川で36.2℃まで上がりました。まだ、体が暑さに慣れていないところに、急に暑くなったため熱中症による救急搬送が急激に増えました。

各月毎の国内最高気温 6月は伊勢崎40.2℃

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夏になると連日のように、「関東の内陸で35℃以上の猛暑日に!」とニュースや気象情報で聞くことが多くなります。実際、埼玉県熊谷市では、静岡県浜松市と並び日本全国1位の41.1℃(1位タイ)を記録しています。

また、各月毎の国内最高気温をみると、6月は群馬県伊勢崎市で40.2℃(2022年6月25日)を観測し、6月の観測史上1位となっています(昨年2022年は、関東甲信の梅雨明けは、速報値では平年より22日早い6月27日ごろでしたが、9月の確定値で7月23日ごろとほぼ平年並みに)。

関東の内陸が暑くなる理由

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夏に群馬県や埼玉県など平野部で記録的に暑くなる理由は3つ、「海風が入りにくいこと」、「ヒートアイランド現象」、「フェーン現象」です。

・海からの南風が都心を通って暖めながら運ばれるから
高気圧に覆われ晴れて強い日差しが照りつける夏の日中、陸地は海に比べて暖まりやすく、その温度差によって気圧差が生じ、海から陸に向かって涼しい海風が吹きます。海に近い所では海風により気温の上昇が抑えられますが、海から遠い内陸では、海風の進入が遅くなり気温が上がりやすくなります。

・また、東京など大都市を通ってくる間に暖められ、気温の上昇を抑える効果が小さくなります。大都市でエアコンの室外機など人工の熱で気温が高くなる「ヒートアイランド現象」も影響していると考えらえます。

・フェーン現象
上空の風が関東平野の北側や西側の山を越えたあと吹きおりてくることがあります。地上は上空より気圧が高いため、吹きおりてくる際、空気は圧縮されて温度が上がります。これを「フェーン現象」といいます。2018年7月23日、熊谷で日本の最高気温である41.1℃を記録した時も、フェーン現象によると考えられています(熊谷地方気象台HPより)。

まだ、関東甲信地方は梅雨の真っただ中ですが、梅雨の晴れ間になると、上空の暖気や夏至(6月21日)直前の強烈な日差しなどの影響で内陸を中心に危険な暑さとなる場合があります。きょう18日(日)は、梅雨前線の北側で比較的乾いた空気に覆われましたが、前線の南側に入ると湿度が上がるため、気温がそれほど高くなくても熱中症のリスクが高くなります。梅雨の時期も、熱中症には十分な注意が必要です。

熱中症予防のポイント

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熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。

① 日頃から、体調管理を心がけましょう。朝など時間を決めて、毎日体温を測定したり、健康状態をチェックしたりすることにより、体調の変化に気づくことができます。
② できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や、起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③ 暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、こまめに室温を確認しながら調節するとよいでしょう。なお、感染症対策として換気を行う場合は、窓とドアなど2か所を開放したり、扇風機や換気扇を併用したりするのが、おススメです。換気後、エアコンの温度は、こまめに再設定してください。

もし、少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで、自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は、特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど、十分ご注意ください。

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