倭建命イメージ：緑間 玲貴
沖縄・那覇市の「那覇文化芸術劇場 なはーと」で、2022年2月20日（日）、こけら落としシリーズの一環として、「バレエ・アーティスト 緑間玲貴 沖縄公演（1回公演予定）『トコイリヤ RYOKI to AI vol.8』」が開催される。
「トコイリヤ RYOKI to AI」は、2021年10月末～2022年10月の1年間をかけて、記念作品「御佩劍-MIHAKASHI-」を公演するバレエ公演「トコイリヤ」のツアー。「那覇文化芸術劇場 なはーと」のほか、東京の新国立劇場、国立能楽堂、日本橋公会堂の計4カ所で7公演を開催する。
演目の「御佩劍-MIHAKASHI-」は、バレエ・アーティスト、緑間玲貴が舞踊生活35周年を記念して新制作されたバレエ作品。古事記の「ヤマトタケル伝説」をベースに、ヤマトタケルの生きた「分断」と「調和」という両化性を通して、現代社会の混沌を生き抜く人々にヒントとエールを送る。
演出・振付・構成と倭建命(やまとたける)役は緑間（バレエ）、弟橘比賣命（おとたちばなひめ）役は前田奈美甫（バレエ）、倭比賣命（やまとひめ）役は関直美（シテ方 宝生流 能楽師）がそれぞれ演じる。バレエに能楽の要素を取り入れた表現様式が楽しめる作品となっている。
弟橘比賣命イメージ：前田 奈美甫
衣裳にもこだわり、日本の文化技法である折り、水引と結び、着物帯、組紐、和紙の生地、染めなどを取り入れた。
また、緑間とYURAIを中心に作曲・制作したオリジナル音楽も特徴。12世紀から歴史を持つ沖縄（琉球）最古の文学かつ国内第一級史料の「おもろさうし」を、緑間が独自研究の末にたどり着いた音源を基に、オリジナル音楽に盛り込み、琉球文化の蘇生にも挑戦した。
緑間は「バレエ『御佩劍』は、倭建命の伝説になぞらえているということになっていますが、お客様の眼前にお出しするものは、『倭建命』『弟橘比賣命』『倭比賣命』などの登場人物の人生と心の成長と変化を描き出しており、それぞれに共感をいただけると思います。また、登場人物の心の在り様を象徴する存在として、伝説の剣である『天叢雲剣（あめのむらくものつるぎ）』を擬人化してみました。能楽の表現や、古い時代の象徴的な儀式の再現と共に、今の時代に蘇ってお客様の耳に届く『おもろさうし』の響きなども、他にはない貴重なものです。沖縄と日本をつなぐ作品となり、ひいては日本の文化を海外に発信することができるものだと思っています。西洋から入ってきたバレエの文化を、日本の文化と感性で昇華し、再発信出来ることは、大変喜ばしいことです」とコメントを寄せた。
また、35年を迎えたことについて、「文化は脈々と受け継がれるものです。それは『型』や『作品』など目に見えるものだけではなく、この素晴らしい芸術をもっと紹介したい、根付かせたいという『想い』の継承でもあります。沖縄で受け継がれてきたバレエへの『想い』の一端を担い、次の世代へ受け継ぐための活動をすることができることに、大変感謝しています。そう遠くない未来に、その『想い』がのった沖縄発のバレエを日本へ、また世界の人々に観ていただけると思います。このようなことの繰り返しが文化を育む土壌を豊かにするのだと信じております」とコメントした。
古事記・能楽・衣裳製作法で大和文化を、「おもろさうし」で琉球文化を、またその間にある共通項を見出した舞台芸術を堪能しよう。
「那覇文化芸術劇場なはーと こけら落としシリーズ バレエ・アーティスト 緑間玲貴 沖縄公演（1回公演予定）『トコイリヤ RYOKI to AI vol.8』」
2022年2月20日（日） 沖縄・那覇市「那覇文化芸術劇場なはーと」内「大劇場」にて開催
※チケットは2021年11月下旬発売予定
【その他の公演】
「バレエ・アーティスト 緑間玲貴 東京公演『トコイリヤ RYOKI to AI vol.9』」(1回公演)
2022年6月25日（土） 東京「国立能楽堂」にて開催
※チケットは2022年3月発売予定
「バレエ・アーティスト 緑間玲貴 東京公演『トコイリヤ RYOKI to AI vol.10』」(3回公演予定)
2022年 10月20日（木）～10月22日（土） 東京「日本橋公会堂」にて開催
※チケットは2022年7月下旬発売予定
【予定出演者】
緑間 玲貴、前田奈美甫、関直美、上杉真由、柳元美香、渡久地真理子、石井真彩子、村林楽穂、吉原詞子、金城凪香ほか
演奏：YURAI(Ema／慧奏／友比古)／川満睦
【チケット販売窓口】
緑間玲貴WEBサイト( https://ryoki-midorima.com/ )
トコイリヤWEBサイト( https://tokoiriya.com/ )
