栃木トヨタ自動車は5月13日、新旗艦店となる宇都宮不動前店(宇都宮市不動前4)をオープンした。(宇都宮経済新聞)
玄関上の朱雀のレリーフを前に不動前店の宇賀神さん
敷地面積は6100平方メートルで、平屋の建物面積は2229平方メートル。これまでの旧新町店の敷地が手狭となったことと工場の老朽化が重なり、同エリア内に新たな敷地が確保できたことで、「これまでの同社の取り組みや思いを集結する旗艦店にしよう」と決意。
県産材をふんだんに使った建物で、発電時に二酸化炭素を排出しない「とちぎふるさと電気」で電力を賄う。竹をモチーフとした鉄の灯籠を配置し、店舗前にあるバス停に合わせて最終時刻となる23時まで点灯。不要となった旧制服を加工し、カウンターのデザインとして再利用するなど、環境に配慮した店舗となっている。安全・安心の取り組みとして、断水時を想定して大容量貯水システムを設置。災害時は店舗を避難所として活用することで、地域に開かれた店とする。150キロワットの急速充電器2機も設置した。
地域とのつながりでは、KILALA美術学院(中央1)の紹介により、同校卒業生でさくら市出身の窪井裕美さんの作品「鉄の朱雀のレリーフ」をエントランスに掲げる。ショールームの随所に鉄の微細加工を行う植木鋼材(川田町)が制作した「格子のオブジェ」を飾る。ジャズのまちであることにちなみ、「ピアノ型のキッズスペース」も設けた。
宇賀神裕紀店長は「地域とのつながりを感じる店として、地域にちなんだイベントを行いながら、地域と共に成長していきたい。しっかりと根付いた社員教育により、今後スタッフが入れ替わったとしても継承できる店にしていきたい」と意気込む。
来店客に提供する紅茶は、地元企業のワイズティー(曲師町)がブレンドしたキンモクセイの香りのオリジナル紅茶「Golden Grace」でもてなすという。社員6人から成る「オリジナル紅茶プロジェクト」に関わった総務部コミュニティサポート室の三村千亜紀さんは「どんな紅茶にするかの話を重ねる中で、客観的な会社の評価ができ、どんな会社にしていきたいかを真剣に議論ができ有意義だった」と振り返る。
営業時間は9時30分~18時。月曜定休。