菓子専門店「菓子工房 kukka(クッカ)」(新宿区赤城下町)が5月9日、赤城下町にオープンした。店舗面積は約15平方メートル。(市ケ谷経済新聞)
「菓子工房 kukka」のクッキー缶
店主の武田真李亜さんは元々異業種で働いていたが、子どもの頃から菓子作りが好きだったという。8年前に神楽坂に移住したのをきっかけに、フランス菓子店のスイーツの味にほれ込み、縁あってそのシェフから直接指導を受けるようになった。武田さんは「修業と本業を両立させながら、長年技術を磨いてきた。最初は純粋に菓子作りに没頭していたが、やがていつか自分の店を持ちたいという思いが芽生えた」と振り返る。他店舗でも研さんを積んだ後、念願の店を構えた。
店名は、フィンランド語で「花」を意味する言葉。ロゴに掲げるスズランは、フィンランドの国花で、ヨーロッパでは「幸せの象徴」とされている。「手に取った人が幸せな気持ちになれるような菓子を届けたい」という思いを込めたという。
看板商品の一つは「バターサンド」(399円~)。マルコナ産やシシリー産のアーモンドプードルを使った「ホロホロ」とした食感のサブレに、ミルキーで軽い口溶けのバタークリームをサンドした。レモンクリームやチョコレートなど6種類の味を用意する。そのほか、「エピス・フランボワーズジャムサンド」「シャフハウザー・ロシセリ」などを含む、ヨーロッパ各地方の伝統的なクッキー9種入りの「クッキー缶」(4,200円)なども販売。卵は栃木県・ひのきやま農場の平飼い有精卵を使うなど、武田さんが納得する素材を選んだという。「焼き菓子は材料がシンプルだからこそ、粉やバターの質がそのまま味に出る。何度も試作を重ねて選んだ材料で、私自身がおいしいと思う菓子を作る」と話す。
そのほか、希少なアマゾンカカオを使った「アマゾンカカオサブレ」(250円)、オレンジ蜂蜜や焦がしバターでコクを出した、フランスのコメルシーで親しまれる「マドレーヌコメルシー」(300円)など。
現在はテイクアウト専門だが、「いずれは店内でも菓子を食べてもらえるようにしたい」とも。「体に優しく、安心して口にできる菓子を皆さんに届けたい。お客さまの意見やニーズも取り入れながら、地域に寄り添った店作りをしていきたい」と意気込みを見せる。
営業は金曜・土曜の12時~17時。日曜は不定期営業。営業日はインスタグラムで知らせる。