弘前の「漣」が新店主募集 半世紀続いたシャンソン酒場

  • 2025年4月3日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 3月30日に閉店した「シャンソン酒場 漣(れん)」(弘前市桶屋町、TEL 090-4881-8983)が現在、新しい店主を募集している。(弘前経済新聞)

 レンガ造りの店内

 津軽弁のシャンソン歌手で知られる秋田漣さんが1968(昭和43)年にオープンした同店。80歳となった秋田さんの体力の衰えと体の不調もあり、同店は56年の歴史に幕を閉じた。閉店10日前から始まった6日間のシャンソンライブは全日満席になった。

 新しい店主を募集している店の店舗面積は20坪。席数は、カウンター席8席、ソファ席26席。壁はレンガ製。店内にはピアノや東京・銀座から仕入れたステンドグラスランプなどを備え、壁には芸能人のサインなどが飾られている。備品も含めて全て譲ることもできるという。

 秋田さんによると、同店が入居する福寿センターは、60~70年前にあった学生向けのアパート「福寿荘」を建て替えてできた2階建てビルだったという。秋田さんは「入居して10年がたったころ、ビルが増築されて現在の場所に移転した」と振り返る。

 店は2階が出火元となった火災で一度類焼の被害を受けた。カウンターとバックヤードは火災から免れため、再建して現在に至る。店は賃貸で、賃料は8万円。秋田さんによると、売買の相談にも応じるという。

 秋田さんは「新しい店主の希望にできるだけ応える。店の名前を残してほしいわけではなく、半世紀以上続いた店を残したいだけ」と話す。「シャンソンも教えることもできる」と笑顔を見せる。

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