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お米の炊き方を変えるだけで極上の仕上がりに! きじま流「家で作る究極のパラパラしっとりチャーハン」

  • 2024年5月10日
  • レタスクラブニュース


テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介!
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。



今回は「チャーハン」の作り方を紹介します。休日のランチに、ちょっと小腹が空いた夜食に、パパッとおいしいチャーハンが作れると嬉しいですよね。
きじまさんが提案するレシピは、チャーハンのお米にひと工夫をし、誰でも簡単にパラパラでしっとりしたチャーハンが作れるようになっています。ぜひ試してみてくださいね!

米の炊き方を変えれば、誰でも簡単に“パラパラしっとりチャーハン”が作れる!



お店で出てくるようなパラパラでしっとりしたチャーハンっておいしいですよね! 家でも同じように作れないか、料理研究家として永遠のテーマでした。今回紹介する作り方を考えてからは、僕のチャーハンはこのやり方! 口の中でほぐれるような上品なパラパラさ、そのうえしっとり感も残るチャーハンです。パラパラだけどパサパサにならないコツは、お米の炊き方です。ぜひ作ってみてください!



【材料・2人分】
米:2合 
ハム:2枚
長ネギ:8cm
卵:2個
塩:少々
サラダ油:大さじ1/2+大さじ1/2

炊飯用
サラダ油:大さじ1
塩:小さじ1

炒め用
しょう油:小さじ1
こしょう:多め

作り方

今回のレシピのポイントは、お米の炊き方です。ちょっとずるいですが…チャーハン用にお米を炊きます!



まず、お米2合を用意します。今回は1合分でチャーハンを作り、残り1合分は炊き上がったあと冷凍保存します。
お米はいつも通りにとぎ、分量通りのお水につけます。お米が芯まで水を吸って白っぽくなるまでつけてください。ふっくら炊き上げるには、お水を芯まで吸わせることが大切です。



お米に水を吸わせたら、水を大さじ3〜4くらい取り出します。



次が今回のポイントです! サラダ油大さじ1を加えます。
油を入れて炊くことで、お米のまわりに油の膜ができるので、炊き上がったときにお米同士がパラパラになるんです。



塩小さじ1を加えます。先に味付けをすることで、炒めるときの味ムラが起きにくくなります。サラダ油と塩をしっかり混ぜてください。



炊くときは、スピードモードや高速モードなど早く炊けるモードで炊いてください。普通の炊飯モードで炊くと水を吸わせる時間がありますが、もうすでに水を吸っているので、その時間は不要です。



お米を炊いているあいだに具材の準備をします。まず、ネギを切ります。
長ネギ8cmをみじん切りにしますが、長ネギは長さがあるほうが切りやすいので、8cmより長めに用意します。長ネギを回しながら、5mm間隔くらいで縦に切り目を入れていきます。包丁を立てて、先端で切るような感じです。



包丁が入りきらなかった箇所は、包丁を立てて刺すような感じで8cmのところまで切り目を入れます。



切り目を入れるのは、8cmだけですよ。



切り目を入れたら、端から刻みます。



長ネギ8cm分のみじん切りと、ほぼ無傷の状態の長ネギが残ります。無傷だと野菜が痛みづらいので、保存しやすいです。



スライスハム2枚を半分にカットし、重ねます。5mm幅の細切りにします。



端から5mm角に切ります。細かく刻むとご飯とのなじみがよく、チャーハン全体にハムのうまみが広がります。



長ネギもハムも生でも食べられるものなので、今回はチャーハンができあがる最後のほうに加えます。でも生肉を入れたり、火を通す野菜を入れる場合は、先に具材だけ炒めて取り出し、ご飯を炒めたあとに具材を加えればOKです。具材はお好みでアレンジしてくださいね!



卵2個をボウルに割り入れ、白身を切ってから、黄身と混ぜます。今回はなるべくふっくらした卵を作りたいので、しっかり解きほぐします。



サラダ油と塩を混ぜたお米が炊き上がったらほぐします。ほぐすとお米同士がくっつかず、しゃもじから離れていきます。普通の炊きたてのお米とは違う、パラッとした感じです。



2合分炊きましたが、今回のチャーハンで使うのは1合分です。残りはチャーハン用の冷凍ご飯にして保存しておくと便利です。
ラップを広げ、炊いたお米の1/4量をのせます。



お米はなるべく薄く広げ、湯気ごとラップで包みます。平たく広げることで解凍したときに加熱ムラが起きづらく、湯気ごと包むことでしっとり仕上がります。
粗熱が取れたらすぐに冷凍庫に入れてください。解凍するときは電子レンジ600Wに2分くらいかければ大丈夫です。



炊き上がったチャーハン専用米を手に取ると、手の上でもパラッとほぐれます。チャーハン専用と名付けていますが、チキンライスやオムライスの中身など、お米を炒める料理にはなんでも使えますよ!



味見をすると分かると思いますが、サラダ油でコーティングされているので、一粒一粒が立っています。さらに塩を加えて炊いているので、お米にしっかり味がついています。



フライパンにサラダ油大さじ1/2を入れ、火にかけ温めます。卵を入れたらすぐご飯を炒めたいので、準備しておきます。



卵を入れたら大きく混ぜます。



すぐにチャーハン専用米を1合分入れます。



シリコン製のおたまなどに持ち替えて、おたまの背でお米を軽くつぶしながら炒めます。中華のシェフがおたまの背でつぶすイメージです。ご飯粒がつぶれてしまうともちもちしてしまうので、粒はつぶさず、ほぐすイメージです。金属のおたまだとフライパンを傷つけてしまうので、シリコン製か木のおたまを使うといいと思います。



お米をつぶしながら広げ、広がったら下からすくうように返していきます。フライパンをあおることができなくても、下からすくうように返していけば同じ効果になります。
半熟の卵をお米に絡めて、お米のまわりに卵の膜を作ることが大事です。なのでスピーディーに進めます。



返したら、おたまの背でお米をつぶしながら広げていきます。おたまの使い方がポイントです。おたまの側面を使い、酢飯を作るときのようにお米を切りながら混ぜます。

26cmのフライパンで2人分のチャーハンを作ると、フライパンの大きさに対してお米の量が多いのでベタベタになりますが、今回はお米にサラダ油を混ぜて炊いているので、ベタベタせずパラっとしています。でも炒めすぎるとパサパサになるので、とにかく短時間で仕上げていきますよ!



長ネギとハムを入れます。長ネギから少し水分が出るので、ご飯の保湿になります。



長ネギもハムも火を通さなくても食べられるものなので、混ざればOKです。



こしょうを加えます。お好みの量で大丈夫ですが、多めのほうが町中華っぽくておいしいですよ。



フライパンに空きスペースを作り、しょう油を入れ、少し焦がして全体に混ぜます。風味づけです。



このままだとご飯の表面が乾いてパサっとしてきてしまうので、サラダ油大さじ1/2を足します。中華料理でいう“化粧油”というものです。ご飯を保湿し、照りを出す意味があります。
ここで味見をし、もし薄いなと感じたら塩を足してください。



「パラパラチャーハン」の完成です! 炒めはじめて2分で完成しました。炒めすぎてパサパサにならないよう、短時間で仕上げましょう。

試食



どうやったらパラパラなチャーハンが作れるかというのは、料理研究家になる前からずっと研究していたんです。卵とご飯を混ぜてからフライパンで炒めるという方法も試しましたが、その作り方だとどうしても表面がパサつくんです。パサつかずにパラっと感を出す方法を考えてやっと行き着いたのが、お米にサラダ油を混ぜて炊くというやり方です。これは間違いなく、ちょうどいいパラッと感に仕上がります。



ちょっとだけ油っぽいかな…と思う方もいるかもしれませんが、家で作るチャーハンとしては完成形だと思っています! 中華鍋を使わず、高火力もいらないので、自宅で手軽に作れます。チャーハン専用米は多めに作って冷凍庫に入れておけば、チャーハンが食べたいと思ったときにすぐに作れて便利ですよ。ぜひ作ってみてください!




今回、教えてもらった「誰でもパラパラチャーハン」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。

__お米を炒めるときにシリコン製のおたまの背でつぶすように炒めていましたが、どうしてでしょうか? つぶすとベチャッとくっつくような気がします。

きじまさん:背でつぶすのは正解です。ただ、潰すのは米の塊であって、米自体を潰してしまうと餅のようになってベチャッと感じてしまいます。あくまでほぐすイメージです。

__5人家族のように、大人数のチャーハンを作りたい場合のポイントはありますか?

きじまさん:米に対してフライパンの表面積が少ないと難しいので、中華鍋や大きいフライパンで作ってみてください。今回は米に油を混ぜて炊飯した、パラパラになりやすいチャーハン専用米を使うので、「炒める」という意識を捨てて、「具と和える」というイメージで作ってみてください。






きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書『極狭キッチンで絶品!自炊ごはん』(新星出版社)。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。

取材・文=ジョッキー

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