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温泉パスタに地獄蒸し! おんせん県・大分県ならではの「温泉づくし」なグルメ試食会をレポート

  • 2023年10月28日
  • レタスクラブニュース


レタスクラブWEB「ニッポンおいしいもの再発見PROJECT」で大分県の特集ページを作成して以来、次の旅行先として大分に目を付けていたところ…素敵な試食会のご招待が! その名も「大分サステナブルガストロノミー~文化を味わう美食旅~」。大分県自慢のグルメを味わえると聞いて、東京・有楽町にある大分県のフラッグショップ「坐来(ざらい)大分」(大分県公式アンテナショップ)に行ってきました。


古くから“豊の国”と呼ばれる大分県。独自の食を取り巻く文化や歴史・環境が大切に現代に受け継がれているそう。そうした食文化を時代に合わせて変化させながら、未来の食卓も豊かにしていこう…という取り組みが「大分サステナブルガストロノミー」です。


今回は「大分サステナブルガストロノミー」をテーマに、「坐来大分」の櫻井政義料理長と大分で屈指の人気を誇るイタリア料理店「Otto e Sette Oita (オットエセッテオオイタ) 」 梯(かけはし)哲哉シェフが特別にコラボレーション。厳選した食材はもちろん、調理法にまで大分のオリジナリティが詰まったコース料理が提供されました。

温泉づくしのフルコースは驚きのおいしさ!



咲き付けは「臼杵(うすき) きらすまめし かぼすブリ」。こちらは大分県特産のかぼすを混ぜたエサを食べて育つ「かぼすブリ」におからをあえた、大分・臼杵地方の郷土料理。かぼすを絞って食べると、爽やかな風味とおから、かぼすブリの旨みが絶妙なバランスで調和! アクセントに使われている大分のブランド野菜「味一ねぎ」のシャキッとした食感もたまりません。






次に運ばれてきたのは「臼杵 南瓜と温泉水のスープ」。坊ちゃん南瓜を「地獄蒸し」して裏ごしし、ペーストにてから温泉水を使ってスープにしているそう。「地獄蒸し」とは大分・別府で江戸時代から受け継がれる調理法で、温泉の噴気で野菜やいも、お肉などを蒸す調理法のこと。約100度という温泉の噴気で蒸すと、食材がぐっとおいしくなるそうです。


そんな地獄蒸しの話に耳を傾けながら、スープを一口飲んでみると、その濃厚な味わいにびっくり! バターや生クリームが使われていないのに、しっかりコクもあるんです。そして、さらに驚くのがこのスープには、塩が使われていないということ。温泉水には天然のミネラルが含まれているため、塩を加えなくても南瓜の味が引き立つのだとか。さすが、おんせん県・大分の逸品と思わせるスープでした。



酒肴は「佐伯 かぼすヒラメソテー/杵築(きつき) 酒粕ソース 豊後大野野菜」。先ほどはかぼすブリでしたが、今度は「かぼすヒラメ」です。かぼすの果汁を混ぜたエサで育ったヒラメは、甘みのあるしっかりした肉厚の身、そしてさっぱりとした上品な味わいが特徴だそう。

皮がパリッと香ばしく焼かれたかぼすヒラメにふわっと酒粕が香るソースが合う…! 魚と酒粕というと粕漬けの焼き魚が思い浮かびますが、こちらの一皿は程よい噛みごたえのあるソテーにソースを添えて味わうため、素材としてのおいしさがダイレクトに感じらます。大分ならではの素材を活かそうとする、「坐来大分」料理長の心意気が垣間見える一皿でした。



いよいよメインの「別府 放牧舎 黒毛和牛すね肉地獄蒸し/安心院(あじむ)葡萄酒ソース 日出(ひじ) 紅はるかピュレ」の登場です。すね肉は塩こうじをまぶし、5時間かけてじっくりと地獄蒸し。そして蒸した際に出た汁に、安心院葡萄酒を入れて煮込んだソースがかけられています。安心院葡萄酒は、焼酎「いいちこ」でおなじみの三和酒類が手掛けているそうですよ。


地獄蒸しされたすね肉は、ナイフの先を入れた瞬間からホロッ。ソースをつけずにお肉だけを噛みしめると、お肉の旨みとかすかに温泉のような香りも広がります。葡萄酒ソースを添えて頂くと、とっても香り高く上品な味わい。地獄蒸しをした後にピュレにされたという紅はるかも、ねっとりしていておいもの味が濃く、甘みがほんのり。お肉を引き立てる名脇役でした。

メインの後は温泉パスタ! 梯シェフが手掛けるパスタは、県外から食べに訪れるファンもいるほど人気なのだそう。今回の一皿は「杵築 骨切り鱧(はも)と甘唐辛子のペペロンチーノ/別府 唐墨」。


温泉パスタ…まさかとは思いましたが、名前の通り温泉でゆで上げています! そこへ合わせるのが高級魚でおなじみの鱧。数年前に大分・杵築の美濃崎漁港の近くに鱧の骨切り工場がつくられたため、大分では水揚げされたそばから骨切り・急速冷凍された新鮮な鱧が調理しやすい状態で出回っているのだとか。最近ではふるさと納税の返礼品としても人気なようです。

温泉のミネラル分もたっぷり含んだコシのあるパスタ、身がしっかりした鱧、シャキッとした甘唐辛子、アクセントの唐墨、それぞれの素材のおいしさをオリーブオイルが見事に一体化させています。このオリーブオイルも大分県産。昨年早摘みされたオリーブを使ったオイルはフレッシュな風味も心地よく、贅沢で優しい味わいのパスタでした。



フルコースの締めは甘味「臼杵 かぼす大福/日出 甘酒」。米麹を使ったという、柔らかで粒感のある大福もちの中から、トロ~リとしたかぼすのジュレがお目見え! 甘酒の自然な甘みとかぼすの程よい酸味も両立させた、新感覚の大福でした。米麹は味噌をつくる際に出たものを使っているそうで、今回の試食会のテーマの通り“サステナブル”な一品でした。

大分に行くなら<2024年春>が狙い目!



大分県では、温泉やグルメはもちろん、大自然やアートなどの文化も含めた魅力を広くアピールしていくため、2024年の春に観光客を誘致する国内最大規模のキャンペーンを行う予定だそう。期間中は「アート×食文化」を体感するツアーが組まれるほか、歩行者天国となる別府駅前では「湯ぶっかけまつり」というユニークなイベントも開催されるなど、この期間中にしかできない特別な体験ができるようです。




さらに今回のメインのお肉料理のソースに使われていた安心院葡萄酒のワイナリー「安心院葡萄酒工房」の見学、2024年に日本唯一のホーバークラフトが就航(大分空港-西大分)などなど、大分ならではのアクティビティも充実するそう!
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大分県は温泉だけでなく、実は「美食の宝庫」という新事実がわかった今回の試食会。「絶対大分に行こう。2024年春なんて待てない!」と、帰りの電車の中でさっそく「大分 旅行」と思わず検索してしまいました…。


機会があればぜひ皆さんも大分の食材を味わいつつ、旅行を検討してみてはいかがでしょう? まずは気軽にフラッグショップ「坐来大分」に足を運んでみるのもおすすめです!

取材・文=多田 恵

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