料理のストレスを解決したレシピが満載の書籍「めんどうなことしないうまさ極みレシピ 激烈美味しいストレスなし103品」の著者ジョーさん。のオリジナルレシピ連載です。毎回、料理家ならではの豆知識や裏技など料理が楽しくなる&ラクになる知恵や工夫とともに、すぐにマネできる簡単レシピをご紹介します。第8回目は、つい余らせてしまいがちなアレがプロ級の味に生まれ変わる!「そうめん」を上手に茹でるコツをご紹介します。
モチっとしたコシを出す!魔法のそうめんの茹で方
そうめんは、夏の食卓で大活躍する食材。その反面、余りやすいので、にゅうめんや、ちゃんぷるーにするなど、アレンジを楽しむ方も多いのではないでしょうか。ただ、そうしたアレンジ料理を作ると、「茹でる→炒める」「茹でる→和える」といった手順になりがち。手際がよくないと、食べる頃にはコシがなくなってしまいます。そこで取り入れたいのが、今回ご紹介する「そうめんの茹で方」。この茹で方をすると伸びにくくなるので、そーみんちゃんぷるーなど、そうめんを炒める料理にもおすすめです。
【材料】(2人分/調理時間10分)
そうめん 2束
水 2リットル
梅干し 2個
【作り方】
1. 鍋に水を入れて強火にかけ、沸騰してきたら梅干しを入れて、弱めの中火にし、そうめんを入れる。
2. 箸でそっと混ぜたら、沸騰させないように、袋の表示時間通り茹でる。
3.ざるにあけ、水でしめる。
そうめんを美味しく茹でるコツは梅干しのほかにも
そうめんにコシを出して美味しくするには、梅干しを2〜3個入れたお湯で茹でることがコツ。梅干しを入れると茹で汁が酸性になるため、でんぷん質が溶け出しにくくなります。それによって、そうめんにモチっとしたコシが出るようになるんです。
もし、冷蔵庫に梅干しがないときは、お酢を使ってもOK。1リットルの水に、小さじ2のお酢を入れてください。少し香りが変わってしまいますが、モチっとしたそうめんの食感を楽しめるはずです。
実は、そうめんを美味しく茹でるコツは、ほかにもあります。沸騰しない程度の火加減で茹でることもポイント。強火で麺を踊らせてしまうと、麺の表面が傷ついてザラついてしまうからです。
そうめんを茹でたら、麺と麺がくっつかないように、そっと混ぜてあとは触らないことも大事です。強くかき混ぜると、小麦粉がくずれて舌触りが悪くなります。そうめんのコシだけでなく、ツルッとしたのど越しも楽しみたいときは、参考にしてみてくださいね。
今回は、時間がたっても食感が維持されやすいそうめんの茹で方をご紹介しました。家族のためにたくさんそうめんを茹でたときでも、時間が経ってブヨブヨに伸びたそうめんを食べることにならずにすみますよ。みなさんのご家庭で、いつもと一味違った美味しいそうめんを味わってみてくださいね。
Profile
ジョーさん。
料理研究家。
共働きで多忙だった母を手伝いたいという想いから料理を始める。ガッツリボリュームのある肉料理から、旬の野菜を美味しく食べるレシピまで「台所に立つのが楽しくなるように」をモットーに幅広いレシピを考案。日々の忙しさの中でも、美味しいものを食べたい、作ってあげたい、という想いに応えられる効率性を最重要視したレシピは、Twitterでも反響を呼び、フォロワー数は24万人超。
Twitter:@syokojiro
著書:『めんどうなことしないうまさ極みレシピ 激烈美味しいストレスなし103品』(KADOKAWA)
文=小山田 景亮