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食べてみたいチーズが見つかるかも! 「ジャパンチーズアワード2020」表彰式&セミナー

  • 2020年12月9日
  • レタスクラブニュース


国産ナチュラルチーズの生産者と消費者をつなぐ国内最大級のチーズコンテスト「ジャパンチーズアワード2020」。NPO法人チーズプロフェッショナル協会が主催する本イベントは、国産ナチュラルチーズのおいしさをもっと知ってほしい、という思いで2年に1度開催されています。今年も78工房・233種類ととてもたくさんの工房、チーズがエントリーました。今回は、その表彰式とセミナーの様子をレポートします!


表彰式は、チーズプロフェッショナル協会会長・本間るみ子さんの挨拶でスタート。チーズというとヨーロッパのイメージが強いですが、「実は飛鳥時代の日本にも『蘇』と呼ばれるチーズがあった」と本間さん。今年の2月、3月頃、コロナ禍の牛乳消費方法としても「蘇」が話題になりましたよね! これが朝廷に献上されたのが今の歴に直すと11月頃ということで、11月をチーズ月間、また11月11日はチーズの日としているとのこと。


1992年にチーズの日が制定されてからこの18年ほどで、日本のチーズ文化は大きく成長しており、消費量は5年連続で過去最高を更新しているそうです。


最近では、世界中のチーズが集まるコンクールでも日本のチーズが金賞を受賞することも。かくいう筆者も、メニュー名に“チーズ”と書かれているとつい気になってしまうくらいにチーズ好き! こうして日常的においしいチーズが食べられるのも、日々チーズと向き合い続けている生産者さんたちのおかげです。

◆233種類のチーズから1位に輝いたのは――「しあわせチーズ工房 幸」!

挨拶のあとは、いよいよ表彰式。チーズの製法をベースに分けられた21のカテゴリーごとに選出された最優秀部門賞受賞者たち、そしてその中から最も優れたチーズであると選ばれたグランプリ受賞者が1人1人表彰されました。受賞者たちは、それぞれ賞状を手に嬉しそうな表情! また、受賞者同士喜び合い拍手でお祝いするなど、会場は和やかな雰囲気に包まれていました。


▲3つもの賞を獲得したニセコチーズ工房さん



▲仲良く喜びを分かち合う共働学舎新得農場 チーズ工房さん

また、さまざまな都合により来場できなかった受賞者からはビデオメッセージも届いており、工房やそこで働く人たちの雰囲気が伝わってくる表彰式となりました。


▲ノースプレインファームさんからのビデオメッセージ



各最優秀部門賞のあとは、いよいよグランプリ! 最優秀部門賞のうち金賞以上のチーズからリーダー審査員24名の審査によって選ばれたのは、「しあわせチーズ工房(北海道)」の「幸」! この「幸」という名前は、登壇した生産者さん本人の名前から取っているそう。「高校生の時からチーズが作りたかった。ヨーロッパの山のチーズを日本で再現するにはどうしたらいいかと研究を重ねました」と念願のチーズであることを明かしました。


▲見事グランプリを受賞したしあわせチーズ工房さん

本間会長は、「表皮のしっかりとした色合い、中身の黄色の濃さからも、素敵な牧場で作られているんだろうなとすぐに分かります。チーズ作りは気持ちがなければ成り立たない大変なお仕事ですが、その中でコツコツ夢を持ってやってきた結果が出ています」と嬉しそうに評しました。

◆チーズ工房のリアルを語る! メディアセミナー

表彰式のあとは、メディア向けのセミナーも。本間会長のあいさつのあとは、milk port NAOの吉塚雄志さん、秩父やまなみチーズ工房の高沢徹さん、るり渓やぎ農園チーズ工房の片岡明宜さん、kotobuki cheeseの景山淳平さんが登壇。それぞれ自身が営む牧場や工房について話しました。


▲「山地酪農」の様子を解説する吉塚さん

まず、吉塚さんが山地をそのまま利用する酪農「山地酪農」について解説。もっと山地酪農を広めるにはどうしたらいいかと考えて、酪農からチーズ作りへと路線変更していったと話しました。また、高沢さんは、元々は業界専門誌の記者でしたが、秩父の人や自然を活かしたチーズ作りをしたいと約2年前にチーズ工房を作り、そこから手探りでやってきたそう。片岡さんは、元々は障害を持った人やお年寄りが活躍できる場所を作りたいという気持ちで牧場を作り、みんなが怖がらずに世話ができるヤギのミルクを使ってチーズを作り始めたと明かしました。


▲片岡さんは、ヤギを飼うにいたった経緯などを説明

景山さんは、生産者と消費者をつなぐことをコンセプトにした飲食店で料理人をしていたそう。そんな中でチーズ工房を作ることになり、そこからチーズ作りを始めたとのこと。

どの生産者さんたちも、それぞれに目指す形、目標があり、それに向かって日々コツコツとチーズを作り続けています。コロナの影響も大きかった今年ですが、これまでに培ってきた地元の繋がりやお客さん、仲間に助けられてやってこれたと話していました。

◆最優秀部門賞受賞チーズを実食!



今年はコロナの影響もあり会場での試食はなかったものの、お土産として最優秀部門賞を獲得したチーズをいただきました!


▲左上から「ラムバナナ」「熟成白カビチーズ」「茶臼岳」「白仙」「KASUGA」「さくらのアフィネ」



▲左上から「カチョカヴァロ200g」「ストリング・しおかぜ」「北のおいちーず」「ブルーチーズ 二世古 空」「季節の有機セミハードチーズ」「二世古 椛」



▲左上から「タカラのトケル」「硬いヤギのチーズ」「幸」「神津トマト&バジル」「ケーゼ・シュトレン」

どのチーズも最優秀部門賞を受賞しているだけあって、どれも特徴がありつつ甲乙つけがたいおいしさ。ですが個人的には、弾力がありミルキーな味わいの「タカラのトケル」、バジルとトマトの爽やかな風味が食欲を刺激する「神津トマト&バジル」、ハードな噛みごたえと徐々に溢れてくるうまみが魅力の「二世古 椛」が特にお気に入りでした!

チーズと一言でいっても、ジャンルや作り手によって味も風味もさまざま。いろいろなチーズを試して、自分好みのチーズを探してみると、思わぬ出会いがあるかもしれません!

取材、文=月乃雫

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