今度こそ出るっぽい。サムスンの丸いAIロボ「Ballie」

  • 2025年4月21日
  • Gizmodo Japan

今度こそ出るっぽい。サムスンの丸いAIロボ「Ballie」
Image: Jorge Jimenez / Gizmodo US|米Gizmodoが今年のCESで見たときには内蔵のプロジェクターで「See You Later」と挨拶してくれてました。カメラのセンサーで周辺を「見て」、家の中を動き回ったりもできます

出る出ると言われ続けて早5年。

2020年初頭のCESで発表され、コロナ過の巣ごもりの孤独を癒すコンパニオンとしてデビューが予定されたきり、一時はお蔵入りかとまで言われていたSamsung(サムスン)の丸いAIロボット「Ballie」がこの夏いよいよ米市場で発売です。

自社開発のAIも搭載

この情報は、最新のプレスリリースで明らかになったもの。Google(グーグル)のGemini AIモデルの統合によって「自然な会話」が交わせるまでに進化していて、挨拶はもちろん、スマートライトの操作やリマインダーの設定も可能とのことです。

「今日着ていく服は何がいい?」「ヘアスタイルのおすすめは?」といった質問にアドバイスするタスクなんかでは自社開発の言語モデルも使用しているほか、「やる気が出ない」ときの「個別のアドバイス」ではGoogle検索も使ってるのだそう。

そういう医療系のことでググるのはちょっとアレですけどね。ハルシネーション(誤情報)で変な習慣を勧めたりしないことを願うばかりです。

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夏発売とのことですが、品物を手にするまで本気にはできない気持ちもありますね。

最初に見たときにはボールにゴムバンドをぐるぐる巻きにしたみたいな形でしたが、CES 2024ではサッカーボール大のテニスボールみたいな形状になっていました。ビュースクリーンを広くとって、プロジェクターが組み合わさったのもこのときです。

スクリーン搭載がサムスンのトレンド

今年のCESでデモしていたのは、AI系の新機能。あとは家の中のパトロールしたり、ペットの遊び相手や、スマート家電の操作などで利用できるみたい。

自分の生活習慣を知り尽していて、機械が代理で雑用をこなしてくれる。それがサムスンのめざすスマートホーム。献立考えるのもロボなら、長期出張から帰るとムードライトを点けて出迎えてくれるのもロボ。これを叶えるためには、まず家電にスクリーンつけなきゃね、ってことで最近のサムスン家電にはやたらとスクリーンが搭載になってますよね。そのまとめ役がBallieというわけです。

Ballieは表示オンリーのスクリーンじゃなくて、声で質問すると壁や床に答えを投射してくれます。かわいい姿カタチなので、みんながイメージする「ロボットが身近にある未来」にかなり近いなと感じます。

まあ、今年のCEOでは2本のワインを見せて「今夜のステーキに合うのはどっちのワイン?」って選ばせたりしてましたが、あれはお膳立てされたデモです。あれと同じことを実際にやってるところまでは見ることができませんでした。

あのあとAmazonからはスマートホームAIの競合「Alexa+」がリリースされましたしね。サムスンのロボでできることはAlexa+対応のEcho Showでほぼほぼできるってな話。スマートホームの音声操作などはベータ版でもうできたけど、Amazon Freshの生鮮食料品発注などなど、まだ実現できていない機能もたくさんあって、こういうのは実際に製品を登場させるより、先に発表する合戦になっちゃってますよね、最近のAI。

Washington Postが入手した内部資料によると、未実装の機能はまだAmazonのリリース要件を満たしていなくて、基準をクリアするまでにはもう2か月くらいかかるみたい。Alexa+の生みの苦しみを見てると、AI系スマートホームのツールにはまだコミットできないなーと尻込みしてしまいます。

出るのか出ないのか、どっちなんだい!

Ballieも同じで、実物を手にするまで確証は持てません。特にサムスンは大々的に発表だけして出ないことも多いので(例:「サムスンのイカした強化外骨格」)。逆に「こんなの絶対出ないよな」と思うようなヘンテコガジェットがしれっと発売されたりもするので(例:「メガネなしに3Dを楽しめるゲーミングモニター」。このほど2,000ドルで発売された)、どっちに転ぶか予断を許さないのがサムスン。先のことはまったく読めません!

価格も読めなくて、初代の製品だし、トランプ関税の影響で高値は必至かなあ…。あと蹴つまづいて転ばないように注意も要りますねー。

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