ふつうのキャンドルと違う。高級飲食店でも使われる「和ろうそく」の魅力

  • 2025年3月4日
  • Gizmodo Japan

ふつうのキャンドルと違う。高級飲食店でも使われる「和ろうそく」の魅力
Photo: 宮前一喜

日頃からデジタルなものに囲まれているからこそ、アナログなプロダクトに宿る贅沢感やぬくもりを貴重なものだと感じられます。

最近、入浴時や夜のリラックスタイムに使っているのが、明治25年創業、石川県の稀少伝統工芸品のひとつである、七尾和ろうそくの老舗・高澤ろうそく店の「菜の花ろうそく」。

大きく、静かな炎の揺らぎに癒されています。

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地球にも人間にも優しい伝統工芸品

知人からギフトでこの「菜の花ろうそく」を貰うまで、恥ずかしながら和ろうそくというものの存在さえ知りませんでした。「普通のろうそくとは何が違うの?」と思いつつも使っていくうちに「これは確かに違うし、良いな」と感じたので、紹介させてください。

石油から採れるパラフィンを原料としている洋ろうそくに対して、和ろうそくの主原料は植物性のろう。芯には和紙と灯芯草が使用されています。

こうして自然の原料のみで作られたろうそくの特徴として、火を灯したときにろうが流れ落ちにくく、さらにはススが少なく、消した後の独特の匂いも控えめ。大きく、ゆらゆらと静かに揺らぐ炎は情緒豊かで、神秘的。

それゆえに高級飲食店のテーブルキャンドルに用いられることも多いんだとか。地球にも人間にも優しい、日本ならではの伝統工芸品として、世界でも高く評価されています。

また、この高澤ろうそく店、令和6年1月1日におきた能登半島地震で、国の有形文化財にも登録されていた設立から130年にもなる店舗建物が大きな被害を受けました。ただ、幸いにも市内の別の場所にある工場に大きな被害はなく、現在は店舗から少し離れた建物に仮店舗を構え、営業を再開。旧店舗は再建に向けて復興を進めているそうです。

ギフトでいただいたのは「菜の花ろうそく 豆 16本入り」。菜種油を原料とした、菜種ロウを主成分としています。

別売りの「こま蝋台 小」と合わせて使っています。岩清水久生氏がデザインした南部鉄製の蝋台は程よく重みがあり、デザインもモダン。

「豆」サイズで、高さはおよそ5.5cmほど。燃焼時間は約20分です。燃え尽きた状態でも、蝋台にまったくろうが垂れていない……。

日常に取り入れやすくてちょっと特別感もある、日本が誇る伝統工芸。この菜種ロウを用いたもの以外にも、米ぬかロウや、パームヤシ油ロウを用いたものなど、種類も豊富なので、これからいろいろと試してみようと思います。

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Photo:宮前一喜

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