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クローン巨大羊でスポーツハンティングした男が有罪に

  • 2024年3月17日
  • Gizmodo Japan

クローン巨大羊でスポーツハンティングした男が有罪に
Image: Shutterstock.com

命はオモチャじゃない……!

モンタナ州に住む80歳の男性が、中央アジアから密輸した大型の羊をクローン技術で巨大なハイブリッド種にして繁殖。そのクローン羊たちをスポーツハンティングのトロフィーアニマルにしていました。

男性は、野生動物を入手、輸送、販売を違法とする「レイシー法」と、国際法に違反した罪で有罪を認めています。

男の壮大な計画

密輸されたのは、キルギスタンの「マルコポーロの羊」と呼ばれる大型の羊の生物組織)。マルコポーロの羊は、オスの体重が200kgにもなる最大級の野生羊で、角の幅は約1.5mを超えます。絶滅の危機に瀕していて、国際条約並びに米国の法律で保護されています。

逮捕された男、は協力者と共にこの貴重な羊の生物組織を研究所に送って165個のクローン胚を作りました。その後、自身がモンタナに所有する215エーカーの牧場にいる雌の羊に移植し、マルコポーロの羊の子羊をブリーディングに成功。さらにクローン羊の精子をつかって雌に人工授精し、巨大なハイブリッド羊を手に入れたのです。

彼は、「モンタナ・マウンテン・キング(MMK)」と名付けたその羊たちをスポーツハンティングに使う壮大な計画を立てていました。

クローン羊を広めようとしていた

彼は獣医師の検査証明書を偽装し、MMKを輸送。さらにMMKの精子を米国内の他の繁殖業者にも販売しました。起訴状によると、わかっているだけで、2018年に人工授精された羊15頭をミネソタ州に送り、精子37本をテキサス州のブリーダーに販売しています。

モンタナ州では、地元の羊を守るために外国産の羊や生物組織の輸入が禁止されています。つまり、絶滅危惧種の羊を密輸し、外来種の持ち込みが禁止されている土地でクローンを繁殖させ、スポーツハンティングに利用することは、モラルだけでなく複数の法律に反する計画でした。

冒頭でも触れたように、シュバルトの行為はレイシー法と国際法に反しており、最長5年の懲役と最大25万ドルの罰金が課せられる可能性があります。量刑が確定するのは7月だそうです。

野生動物の違法取引が深刻化していることを浮き彫りにした今回の組織的犯罪。ちゃんと裁かれてほしいです。本当、命をオモチャにするなよ…。

クローン羊ドリーの生みの親、「科学界の巨星」イアン・ウィルムット氏が死去 科学界の巨匠に哀悼の念を。スコットランドのエディンバラ大学は、クローン羊の「ドリー」を誕生させたイギリスの科学者イアン・ウィルムット博士が9月10日に亡くなったことを発表しました。79歳でした。死因はまだ公表されていませんが、ウィルムット博士は長年パーキンソン病による闘病生活を送っていました。ロスリン研究所のBruce Whitelaw所長が声明で以下のように述べています。イアンはロスリン研究所 https://www.gizmodo.jp/2023/09/cloning-trailblazer-ian-wilmut-known-for-dolly-the-she-jpn.html

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