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メスにしか興味ないはずの繁殖期のオスが溺れた子アザラシを助ける

  • 2024年2月17日
  • Gizmodo Japan

メスにしか興味ないはずの繁殖期のオスが溺れた子アザラシを助ける
Photo: Matthew Lau

これは大変珍しい行動だそう。

オスのアザラシが3カ月間の繁殖期に全エネルギーを集中すること、それはメスと交尾です。とにかくメスしか眼中にない状態になっているオスアザラシですが、貴重なエネルギーを犠牲にして、メスはそっちのけで救助活動をする英雄がいました。

カリフォルニアのポイント・レイズ国立海岸で、国立公園局の野生生物学者のグループがゾウアザラシのコロニーを調査していると、とても珍しい行動をしているアザラシのオスを発見。この時の様子はジャーナル誌「Marine Mammal Science」に研究論文として掲載されています。

溺れている子アザラシと鳴く母親アザラシ

2022年1月のある晴れた日、チームが海岸沿いを歩いていると、波にさらわれて浮かび上がることができずに苦しんでいる子アザラシと、必死にその子に呼びかけているメスがいることに気づきました。すると近くにいたオスが大急ぎでビーチを駆けてきて、メスと合図を交わした後、溺れている子アザラシを発見したのです。

オスアザラシの英雄的行動!

オスのアザラシはダッシュしてすぐに海に飛び込み、子アザラシを優しく押しながら岸に向かって泳ぎました。その後、オスは自分の体を使って子アザラシを止めて、海に引きずられるのを防ぐという行動に出たのです。

Photo: Matthew Lau

オスが子供を守っていると、母親がやってきて子アザラシと再会。オスは自分の役割が終わったことを確認すると、ものすごいエネルギーを使ったため、砂の上で横になっていたそうです。

普通オスはこういう行動をしない

一部の種はこうして英雄的な行動を示すこともありますが、オスの海洋哺乳類は自己犠牲心がないと言われているため、この行動は大変珍しいことだったそうです。

実際、アザラシのオスはほとんど子アザラシの世話をすることはなく、全力を注ぐのは交尾のみなんだそうです。12月中旬から3月末までの繁殖期の間、ゾウアザラシは断食してすべてのエネルギーをメスとの交尾か、他のオスから自分のハーレムを守るためだけに使います。

メスには目もくれず

「そのオスが子アザラシを追いかけて岸に押し上げたことは、支配的なオスが他のオスによる嫌がらせを防ぐためにメスを岸に追い込む行為と誤解されるかもしれません。しかし、私たちはその行動が意図的であり、オスの注意がメスからその子アザラシへと移ったことは故意的な行動だと思っています。メスや自分のハーレムから離れた場所に、猛スピードで駆けつけたのですから」とチームは述べています。

チームはまた、オスが子供を助けるために行動を起こしていた証拠として、母親と子アザラシが再会した後、そのオスのアザラシが母親に近づこうとせず、代わりに救助活動の後にビーチに倒れ込んでいたことをあげています。真のヒーローですね!

深海に潜む未知の生物を新発見。それはあの仲間でした 研究者のコメント「SF映画のような生態」がその通りすぎる。バハマ諸島で新種の深海等脚類が見つかりました。Booralana nickorumとの学術名が付けられています。等脚類スナホリムシ科に分類されるとのことですので、ニュースにもよく出てくるダイオウグソクムシの仲間ってことですね。この種ではとても小さいBooralana nickorumは、陸上で言うならダンゴムシのいとこ、となります。小指ほ https://www.gizmodo.jp/2024/01/281813deep-sea-isopod-discovered-roly-poly-bug.html

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