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『ぼっち・ざ・ろっく!』青山吉能×長谷川育美インタビュー!「ひとりぼっち東京」から「青春コンプレックス」まで…結束バンド初のワンマンライブを振り返る

  • 2023年11月18日
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昨年のテレビアニメの中でも目を見張るヒット作となった『ぼっち・ざ・ろっく!』。「まんがタイムきららMAX」で連載中のはまじあきさんによる4コマ漫画が原作のバンドストーリーで、極度の人見知りで陰キャなギター担当の“ぼっちちゃん”こと後藤ひとり、元気いっぱいなドラム担当の伊地知虹夏、クールで孤高なベース担当の山田リョウ、明るく人望もあるギターボーカル担当の喜多郁代の女子高生4人が“結束バンド”として活動しながら成長していく姿を描いている。その結束バンドの初ワンマンライブとして5月にZepp Haneda(TOKYO)で行われたイベント「結束バンドLIVE−恒星−」が11月22日(水)にBlu-ray&DVD化。11月17日(金)〜30日(木)には、劇場で期間限定上映される。今再びよみがえる、一夜限りのプレミアムライブ。熱いパフォーマンスを見せた後藤ひとり役の青山吉能さんと喜多郁代役の長谷川育美さんに振り返ってもらいました!

◆ライブが劇場上映されると聞いたときの率直な感想は?

青山:「最高!」のひと言に尽きます。自分の顔が大きなスクリーンで皆さんに見られるんだ…という不安は一旦置いておき(笑)。これまで自分たちは結束バンドの音楽をお客さんとして受け取ったことがなかったので、皆さんと同じものを同じように受け取れるようになる。それがすごくうれしかったです。

 

長谷川:私も大きなスクリーンに、しかもキャラクターとしてではなく自分自身として映るなんてこと、これまでなかったので。ちょっと戸惑いもありました(笑)。でも、音響などはBlu-rayやDVDを家で見るのとは違う、劇場ならではのものになるんだろうなとワクワクしました。この作品のスタッフの方々なら絶対それ用のサウンドにしてくるでしょうから。

 

青山:実際、音楽ディレクターの方がSNSで「楽しみだ。腕が鳴る」ってつぶやいてたしね(笑)。

 

◆ライブは、長谷川さんが歌う「ひとりぼっち東京」から幕を開けました。

長谷川:第一声を出すときは「一人ぼっち」を感じたんですけど、歌い出したら「あ、イケるな」と。あの出だしさえしっかりキマれば、と思っていたので。

 

青山:あまりにもカッコよすぎて、私はもう目がハート。ガチ恋してました(笑)。結束バンドの他の2人との「キャー!」って声が入っている動画があるくらい、そのカッコよさにシビれました。育美の歌はただ上手いだけじゃなくて、歌心があるというか。一曲一曲、全てのパフォーマンスに上手いだけでは収まらない何かが詰まっていて。かつ喜多ちゃんであるというところも両立されているんですよね。アニメで喜多ちゃんがやっていたこととかも全部拾ってくれるので、「あ、公式だ」っていう(笑)。

 

長谷川:うれしい!今まで「歌うことが好き」と言ってはきましたけど、それはあくまでカラオケの範囲内での話で。この作品と出会って、このステージに立って、生バンドの良さや、お客さんも含めてあの空間にいる全員で音楽を作っているんだという一体感を感じることができました。歌う場所が違うだけでこんなにも気持ちも変わってくるんだなと。ただただ楽しかったです。

 

青山:お客さんの拳だけで盛り上がるライブというのも珍しかったよね。アニメのイベントってキラキラ輝くサイリウムが握られていることが定番なので。バンドマンのライブに来たかのような会場の空気は、オープニングから新鮮でした。

 

長谷川:私も歌いながら感動しました。“ファンの方の手、すごい!”って。別にペンライトが禁止されていたわけではなかったので、きっと何本かはあるのかと思いきや、1本もなくて。ぎゅうぎゅうになって、つぶされそうになりながらも、その手を突き上げてくれている。あれは今まで声優をやってきても見たことのない景色でした。

 

◆そしてアンコールの一曲目がテレビアニメ最終話のエンディング曲として流れた、青山さんによるASIAN KUNG-FU GENERATIONさんのカバー曲「転がる岩、君に朝が降る」の弾き語りでした。

青山:今まで経験してきたライブだったら表情と歌と振りのことだけを考えればよかったところへ、ギターのことも入ってきて。もう表情のことなんて考えている余裕がなかったです。後になって配信を見て、「ヤバ、顔」と(笑)。でも、それがいいとみんなが言ってくれて。表情ってあまり作り込みすぎなくていいこともあるんだなと思いました。

 

長谷川:いい表情がにじみ出てたよ。アンコールで初登場するって緊張するだろうし、相当心にきますよね。当然、お客さんは誰もそのことを知らない。そんな中でギターを抱えて出てくれば、「うわぁ!」ってなるじゃないですか。その声援も受けて弾き語りをするわけじゃないですか。しかも曲が「転がる岩、君に朝が降る」で、ソロパートもあって。それをやれる度胸、すごいですよ。おかしい!(笑)

 

青山:(笑)。そもそものきっかけはYouTubeで公開していた“ギターヒーローへの道”という作品の企画で、そこでギターを一から教わって。ぼっちちゃん役に決まった時点で、「ひょっとしたらギターを弾く企画があるかも」ということは伺っていたんです。せっかく主役だし、ギターを弾く機会なんて人からめちゃくちゃ求められでもしない限りないだろうなとも思ったので、後先考えずにふたつ返事で「やります」とお答えしたんですけど。そしたら、課題曲がまさかのオープニングの「青春コンプレックス」という激ムズ曲だったという(笑)。ただ何がよかったかって、私はギターについて何も知らなさすぎて。「いやこんなの絶対無理です」ってことすら分かっていなかったんです(笑)。結果的にはほぼ原曲に近い形で弾けるようになり、「あの激ムズ曲をやれた」という自信をつけさせてもらったおかげで、それからは「あ、イケるかも」と思えるようになりました。

 

長谷川:私もいち視聴者として、皆さんと同じタイミングでその練習過程を追っていました。ギターって譜面からして難しいですし、ゼロの状態から「青春コンプレックス」を弾くというゴールを設定されているのって相当なプレッシャーだったはずで。それを一人で全部背負いながらも、最後までちゃんとやり切っていましたし、最後の本番の演奏では弦が切れるというミラクルまで起こしていて(笑)。

 

青山:奇跡的にラスサビで6弦が切れたんです(笑)。でも、「一発撮りでやり直しはしません」ってことだったので。

 

長谷川:アニメの最終話でもひとりは弦が切れるシーンがありますしね。きっと練習は自分がやりたいところまでやれたんだろうから、もし練習回数が1回でも少なかったり多かったりしたら、その様は撮れていなかったわけですよね。だから「持ってるなー」と思いました(笑)。

 

◆アンコールの最後、長谷川さんがその「青春コンプレックス」を歌ってライブは締めくくられていましたね。

青山:結束バンドの曲の中でもお客さんが一番聞いているであろう「青春コンプレックス」を最後まで取っておくのって、勇気のいることだったでしょうけど。最後にみんなが何もかもをこの曲に込めようとしている姿を、私は「転がる岩、君に朝が降る」をやりきった後だったこともあり、安心して袖で見ていました(笑)。

 

長谷川:「掻き鳴らせー!」のコールは、お客さんの声がイヤモニを突き破って耳に届くくらいすごくて。私もボルテージが上がりました。

 

◆虹夏役の鈴代紗弓さんの「なにが悪い」や、リョウ役の水野朔さんの「カラカラ」は、ご覧になっていかがでしたか?

長谷川:朔は、最初は緊張しているようでしたけど、後半に進むにつれてノってきているのが分かって、こっちもテンション上がりました。歌はもともと、一緒にカラオケに行っても上手かったんです。でも、「カラカラ」ってめちゃくちゃ難しい曲じゃないですか。あれを生で完璧に歌い上げていたのは、さすがでした。

 

青山:紗弓さんは、“生きる虹夏”って感じで。歌い出した途端、ステージの色が一気に変わった気がしたよね?

 

長谷川:照明の色とかではなく、「パーッ!」っとね。他の私たち3人がどんなに頑張っても絶対に作れない、“天性の陽”みたいな空気がありました。

 

青山:結束バンドって、もちろんキャラもですけど、キャスト自身も4人それぞれ個性が全然違うんだなとあらためて思いました。

 

◆歌やギターに触れて、演じるキャラクターの見方は変わりましたか?

青山:ギターを弾くまでは、「ひとりの猫背って何であんなに首が前に出ちゃうんだろう」って不思議だったんです。でも、実際に弾いてみたら「いや、なるわ」って納得しました(笑)。

 

長谷川:私は歌だけでギターはやってないので100パー喜多ちゃんと同じことができているわけではないんですけど、喜多ちゃんとしてライブのステージに立たせていただいて、「レコーディングで見せられる喜多ちゃんの歌と、ライブで見せられる喜多ちゃんの歌ってまた違うな」と感じました。ライブでは喜多ちゃんの成長が見えてもいいのかなと思って、彼女に寄り添いながら歌わせていただきました。

 

◆ライブを通してあらためて感じた『ぼっち・ざ・ろっく!』の音楽の魅力は?

青山:ライブで実際に生バンドの演奏を聴くと物足りなく感じてしまうこともありそうですけど、『ぼっち・ざ・ろっく!』の場合はそれが全くなくて。生音で「バンッ!」って勝負できるところが強みですよね。あとはやっぱり、ボーカルが強いです!

 

長谷川:喜多ちゃんとして歌っているということもあり、大枠はキャラソンに該当する楽曲ではあるものの、既存の枠とは異なっていて。『ぼっち・ざ・ろっく!』だけの楽曲の色というのがあるんです。それが作品の間口を広げてくれたという面はすごく大きいと思います。楽曲をきっかけに作品に触れた方もたくさんいらっしゃるでしょうから。

 

◆来春&来夏には劇場総集編の前編と後編の公開も控えていますし、今後もまだまだ「ぼっち・ざ・ろっく!」旋風が続きそうですね。

青山:テレビ放送が終わってから1年が経つのに、いまだに「後藤ひとり役の青山吉能です」と言えるのがすごくうれしくて。これからも皆さんに今までを超えるくらいの熱い愛を渡していきたいですし、ファンの皆さんにも「負けない…」と思って頂く、という関係でずっといたいです。

長谷川:この1年、息をつく間もないくらい喜多ちゃん役としてずっと稼働させていただいていて。これは当たり前のことではなく、皆さんが応援してくださっているからこそなので、すごくありがたいです。まずはこのライブをご覧になっていただいて。劇場ならではの音響や大きなスクリーンだから感じられるものもあると思うので、いっぱい、いっぱい楽しんでいただいて、“ぼっち・ざ・ろっく!愛”を深めていただけたらと思います。

 

PROFILE

青山吉能

●あおやま・よしの…5月15日生まれ。熊本県出身。A型。主な出演作に、『Wake Up, Girls!』(七瀬佳乃役)、『ポケットモンスター』(ドット、ぐるみん役)などがある。

 

長谷川育美

●はせがわ・いくみ…5月31日生まれ。栃木県出身。A型。主な出演作に、『弱キャラ友崎くん』(七海みなみ役)、『ウマ娘 プリティーダービー』(ミホノブルボン役)などがある。

 

作品情報

「結束バンドLIVE−恒星−」

2023年11月22日(水)リリース

Blu-ray 完全生産限定版 8,800円(税込)

DVD 完全生産限定版 7,700円(税込)

 

本編【DISC 1】

●結束バンドLIVE−恒星−

Zepp Haneda(TOKYO)で開催されたワンマンライブ

 

音声特典

●5.1chサラウンド

●オーディオコメンタリー

①青山吉能×鈴代紗弓×水野朔×長谷川育美

②三井律郎(サウンドプロデューサー)×岡村弦(音楽ディレクター)×高山幹弘(アソシエイトプロデューサー)

 

<収録楽曲>

01.ひとりぼっち東京

02.ギターと孤独と蒼い惑星

03.ラブソングが歌えない

04.Distortion!!

05.ひみつ基地

06.カラカラ

07.あのバンド

08.小さな海

09.なにが悪い

10.青い春と西の空

11.忘れてやらない

12.星座になれたら

13.フラッシュバッカー

アンコール

01.転がる岩、君に朝が降る

02.光の中へ

03.青春コンプレックス

 

特典映像【DISC 2】

●ぼっち・ざ・ろっく!です。(2023年4月23日開催イベント)

 

特典映像【DISC 3】

●Making of −恒星−

●ギターヒーローへの道 番外編

 

完全生産限定版特典

オフィシャルフォトブック(全24P)

「光の中へ」リリックビデオ ポストカード2種

※仕様・収録内容は変更になる場合がございます。

 

11月17日(金)〜30日(木)

「結束バンドLIVE−恒星−」

期間限定劇場上映

 

●photo/中村 功 text/図司 楓 ©はまじあき/芳文社・アニプレックス

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