12日の「みやぎ県民防災の日」に完成披露式典を開催
宮城県東松島市では積水ハウス株式会社の協力の下、「東松島市スマート防災エコタウン」において、日本初となるマイクログリッドでの電力供給を行う電力マネジメントシステムが竣工し稼働を開始した。それに伴い、6月12日の「みやぎ県民防災の日」に、完成披露式典を実施した。
災害対応、地産地消型「東松島市スマート防災エコタウン」
「東松島市スマート防災エコタウン」では、マイクログリッドとして敷地内に複数の太陽光発電施設を設置し、FIT（固定価格買い取り制度）での売電を行わず、発電した電力を託送料が不要な自営線により各施設に供給するなど、地産地消でエリア内に電力を供給する。
その電力は、CEMS（Community Energy Management System）の最適な制御により、災害公営住宅「市営柳の目東住宅」85戸の他、集会所や周辺の病院、そして公共施設「石巻運転免許センター」など4ヶ所に電力を供給するシステムとなっている。
また災害などの発生時には、付設した480kWh規模の大型蓄電池と、バイオディーゼル非常用発電機（500kVA）も活用する事で、系統電力が遮断した際も、3日間は普段通りに電力を供給する事ができる。
そしてタウン周辺の病院には、災害活動拠点施設として電力供給を維持する事ができるため、地域の災害対応力と防災力向上に貢献する事になる、自立分散型のタウンとなっている。
地域経済活性化等の地方創生を具現化する取り組み
東松島市を事業主とし、積水ハウスが建物の設計施工をした同タウンのシステムは、環境省による補助金を利用した事業で、低炭素社会創出促進協会が実施する「自立・分散型低炭素エネルギー社会構築推進事業」にも採択され、年間256tにおよぶCO2排出量の削減にも貢献している。
また、東松島市が所有者となるマイクログリッドや発電設備等は、宮城県の自治体として初の地域新電力（一社）東松島みらいとし機構（HOPE）に事業運営を委託している。
そしてこれらはHOPEと連携した雇用創出にも繋がり、電力の地産地消とともに地域経済活性化等の地方創生を推進していくものとして注目される、公益的なビジネスモデルとなっている。
（画像はプレスリリースより）
▼外部リンク
積水ハウス株式会社 ニュースリリース
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/1191855_1381.html東松島市
http://www.city.higashimatsushima.miyagi.jp/
