【富山県 〜春の絶景・風物詩10選〜】奇跡のような“春の四重奏”は、ここでしか出会えない/2025年版

  • 2025年4月6日
  • CREA WEB

 日本が誇る四季折々の魅力に迫る季節の絶景特集。まだ知られざる四季折々の表情を見せてくれる日本の風景に改めて魅了されたという人も多いはず。

 今回は、富山県が誇る春の絶景・風物詩をピックアップ。

 日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。これからの旅の参考にどうぞ!


◆あさひ舟川「春の四重奏」


あさひ舟川「春の四重奏」。

 富山県の東端の入り口にある朝日町の舟川は、両岸1,200メートルにわたって約280本の桜が並ぶ桜の名所です。

 春になると、雪を抱く白馬岳・朝日岳の北アルプスを背景に、桜並木とチューリップ、菜の花が同時に揃う四重奏を楽しめます。

 イベント「あさひ舟川“春の四重奏”」の期間中に、4月5日(土)19:00から21:00には、かがり火に照らされる幻想的な夜桜が楽しめます。昼と夜で表情の異なる桜をたっぷりと鑑賞してみては。

開催期間:2025年4月2日(水)〜16日(水)

あさひ舟川「春の四重奏」(あさひふなかわ はるのしじゅうそう)

所在地 富山県下新川郡朝日町舟川新
https://www.asahi-tabi.com/sijuusou/

◆蜃気楼


蜃気楼。魚津市

 富山湾の神秘と言われる蜃気楼。魚津市は蜃気楼のまちとも呼ばれ、江戸時代以前から蜃気楼の名所として知られます。3月下旬から6月上旬の蜃気楼が現れやすい時期には、魚津港周辺やしんきろうロード沿いを中心に、たくさんの人々が訪れ、にぎわいます。

 蜃気楼を鑑賞できるベストスポットは、富山湾全体が見渡せる魚津港周辺の海岸です。魚津市ではこの一帯を名勝「蜃気楼展望地点」と指定しており、「蜃気楼の丘」や「海の駅 蜃気楼」などさまざまな施設が整備されています。

 また、「蜃気楼の丘」は、魚津埋没林博物館敷地の北側につくられた小高い丘で、博物館には、蜃気楼の情報がたくさんあり、300インチのハイビジョンスクリーンによる蜃気楼の映像、蜃気楼に関する写真や文献などを見ることができます。

 春の蜃気楼は、10〜15回程度しか出現しない稀少な現象。神秘的な風景は、この目で一度確かめてみる価値あり!

見ごろの時期:例年3月下旬〜6月上旬

蜃気楼(しんきろう)

所在地 富山県魚津市釈迦堂814 魚津埋没林博物館
https://uozu-kanko.jp/library/sinkirou-tenbou/

◆高岡御車山祭


高岡御車山祭。(公社)とやま観光推進機構

 高岡御車山祭は毎年5月1日に行われる高岡関野神社の春季例大祭。全国で5つしかない国の重要有形・無形民俗文化財の両方の指定を受けている祭りです。「高岡御車山祭の御車山行事」として、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

 高岡の金工、漆工等の趣向を凝らした統工芸技術の装飾が車輪や高欄、長押(なげし)等に施された絢爛豪華な7基の御車山が、旧市街中心部を優雅な囃子とともに奉曳(ぶえい)巡行します。

 同日正午には、7基すべてが一堂に会する勢揃式が開かれます。日本でも屈指の華やかな山車が列をなす姿は、圧巻の一言。

開催時期:例年5月1日

高岡御車山祭 (たかおかみくるまやままつり)

所在地 富山県高岡市山町筋・片原町周辺
https://www.info-toyama.com/events/20002

◆津沢夜高あんどん祭


津沢夜高あんどん祭。小矢部市観光協会

 明りが灯された美しい武者絵の大行燈が激しくぶつかり合うことから、「喧嘩夜高祭」とも呼ばれる津沢夜高あんどん祭は、小矢部三大祭のひとつ。

 承応2年(1653)村の鎮守として伊勢神宮から御分霊を勧請したときに、その行列が倶利伽羅あたりで日が暮れてしまった。そのことを飛脚で知った村人たちが、手に行燈を高く掲げて太鼓を打ち鳴らし、出迎えたことから始まったと伝えられています。

 2日間開催される祭りでは両日の夜に、錬りまわしの後ぶつかり合いが行われ、そこにいるすべての人が緊張と陶酔の世界へ引き込まれていきます。2日目の昼にはちびっこ太鼓共演会も開催されます。

開催時期:毎年6月第1金・土曜日

津沢夜高あんどん祭(つざわよたかあんどんまつり)

所在地 富山県小矢部市津沢
https://oyabe.info/tsuzawa-yotaka/

◆大岩山日石寺


大岩山日石寺。(公社)とやま観光推進機構

 真言密宗大本山は、725年に行基が開いたのが始まりと伝えられ、大岩山日石寺は1,300年もの歴史を誇るお寺。行基が自ら彫ったと伝わる磨崖仏は、国の史跡と重要文化財に指定されています。

 境内にある六本滝の滝開きは、毎年6月第2日曜日に実施されます。白装束に身を包み、高さ5.5メートルの滝に打たれる滝修行で身を清め、無病息災などを祈願する。厳かな雰囲気のなか、修行体験ができる貴重なスポットとして県内外から信者らが訪れます。

 上市町観光協会では、滝行や写仏体験と、精進料理がセットのプランを用意しています。

大岩山日石寺(おおいわさんにっせきじ)

所在地 富山県中新川郡上市町大岩163
http://kami1tabi.net/experience/

◆砺波チューリップ公園のチューリップ


砺波チューリップ公園のチューリップ。

 砺波チューリップ公園は、チューリップをテーマにした、四季折々の花を楽しむことができる都市公園。チューリップの出荷量日本一を誇る砺波市では各所でチューリップが見られますが、観賞スポットとして特に有名なのがこの公園で、チューリップフェア期間中は、300種300万本のチューリップが楽しめます。

 毎年4月下旬から5月の連休にかけては、砺波チューリップ公園をメイン会場とした国内最大級の花の祭典「となみチューリップフェア」が開催。2025年は「花と笑顔の咲く春 となみ」をテーマに多彩な展示が行われます。

 会場には、チューリップタワーやチューリップスカイウォークから眺める大花壇の地上絵、高さ4メートル長さ30メートルの「花の大谷」、ハート型花壇のある「I LOVE 花壇」、「彩りガーデン」「オランダ風花壇」「水車苑」など、見どころが満載。見渡す限りに色とりどりのチューリップが咲き誇り、華やかな世界を満喫できます。

となみチューリップフェア(砺波チューリップ公園内)

所在地:富山県砺波市花園町1-32
開催期間:2025年4月22日(火)〜5月5日(月・祝)
https://fair.tulipfair.or.jp/

チューリップ四季彩館(ちゅーりっぷ しきさいかん) ※年間をとおして、チューリップを楽しめる場所

所在地 富山県砺波市中村100番地1
https://www.tulipfair.or.jp/

◆ホタルイカの身投げ


ホタルイカの身投げ。

 ホタルイカが海上で見られる産卵が活発な4〜5月。産卵を終えたホタルイカが波によって海岸に打ち上げられる現象を“ホタルイカの身投げ”と呼びます。この身投げは「ホタルイカ群遊海面」として国の特別天然記念物にも指定されています。

 新月の夜、海岸線の砂浜に青白い光が続く光景は宝石のようで、とても幻想的。

 また、漁を観光船から見学できる海上観光では、幻想的にきらめくホタルイカの神秘の光や漁師たちの漁の様子など普段見ることができない貴重なシーンが見られます。

 滑川市の文化・観光拠点であり、地域のシンボルになっている「ほたるいかミュージアム」では、5月下旬まで「ほたるいか発光ショー」が開催中。特殊飼育水槽内で美しく光るほたるいかの姿を見ることができます。

ホタルイカの身投げ(ホタルイカのみなげ)

所在地 富山県高岡市〜富山県朝日町(新潟県との県境)あたりの浜

◆氷見から望む海越しの立山連峰


氷見から望む海越しの立山連峰。(公社)とやま観光推進機構

 氷見海岸は、富山湾に沿って湾曲して続く遠浅の海岸。この海岸線一帯にかけて、氷見沖の向こうに浮かぶようにそびえ立つ立山連峰を望むことができます。

 もっともよく景色を見ることができるのは、空気が澄んだ冬の時期ですが、5月頃までの良く晴れた日には、白く雪をかぶった立山連峰を望むことができます。季節や時間帯によっても表情が変わるので、移りゆく景色を味わう楽しみ方も。

 また、唐島、阿尾城跡、虻が島、島尾海水浴場など見どころの多いエリアでもあります。たまには氷見温泉郷のホテルや民宿に宿泊しながらゆっくりするのもおすすめです。

氷見から望む海越しの立山連峰(ひみからのぞむうみごしのたてやまれんぽう)

所在地 富山県氷見市氷見海岸(島尾海岸から灘浦海岸)
https://www.info-toyama.com/attractions/21043

◆相倉合掌造り・菅沼合掌造り集落


相倉合掌造り集落。

 合掌造りの原型である原始合掌小屋、大小様々な合掌造り家屋、茅葺きのお寺など、五箇山の歴史的風景を今に残す集落。集落内では今なお人々が生活を営んでおり、世界的にも珍しい“人が住まう世界遺産”となっています。

 春は太陽の光を浴びて青々とした里山と田畑に、合掌造りの集落がよく映えます。

 駐車場から徒歩5分、坂道を登ったところにある展望台からは集落を一望すれば、季節や時間によって異なる昔ばなしの一場面のような姿を見せてくれます。

相倉合掌造り・菅沼合掌造り集落(あいのくらがっしょうづくりしゅうらく・すがぬまがっしょうづくり)

所在地 富山県南砺市相倉
https://www.info-toyama.com/spot/41003/

◆称名滝とハンノキ滝


称名滝とハンノキ滝。

 落差日本一の称名滝。水煙を上げながら一気に流れ落ちるその落差は350メートルにもなります。

 国指定の名勝および天然記念物、日本の滝百選、日本の音風景100選にも選ばれている秘境で、立山連峰の雪解け水が多く流れ込む春には、称名滝の向かって右側にハンノキ滝が出現。2つの滝が流れ落ちます。

 さらに水量が増すと、称名滝・ハンノキ滝周辺にいくつもの小さな滝が現れるたいへん珍しい光景に出会えることも。

 雪が残る春、緑豊かな夏、紅葉がきれいな秋など、季節によって違った雰囲気を楽しめるのも魅力です。

※称名遊歩道:4月下旬頃オープン予定(冬季は閉鎖)

称名滝とハンノキ滝(しょうみょうだきとハンノキだき)

所在地 富山県中新川郡立山町芦峅寺
https://www.info-toyama.com/attractions/31003

文=CREA編集部

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