
銀座の地下にたたずむ「喫茶 ブリッヂ」は昭和の時代の空気感をまとった隠れ家のような喫茶店。希少なトラジャブレンドのコーヒーやクリームソーダ、サンドイッチなどが楽しめ、なかでも「メロンパンケーキ」が目を引きます。メロンの網目模様までくっきりと再現した内側にはメロンの果肉が入っていて、フォルムも味もメロンそのもの。まるで隠れ家のような静かな喫茶店でゆったり味わってみませんか?
西銀座デパートが誕生した昭和30年代初め頃から、この場所で営業を続ける「喫茶 ブリッヂ」。時代の変化とともに街の様子も変わっていく華やかな銀座を見守るかのようにかれこれ66年、変わらない佇まいでたくさんの人々を迎え入れます。
整然とテーブルとイスが並ぶ落ち着いた店内には、お店のメニューを描いたイラストが飾られています。クリームソーダやサンドイッチ、メロンパンケーキのイラストは手書き風のラインが素敵で、シンプルな店内のアクセントになっています。
この喫茶店は脚本家・エッセイストとして活躍した向田邦子氏が、昭和の時代に仕事場にしていたことでも知られています。いつも窓に近いテーブルに座ってペンを走らせていたのだそう。昔ながらの卵サラダとハム、野菜の「ミックスサンドイッチ」をオーダーすることが多かったのだとか。
軽くトーストしたサンドイッチは「BLTサンド」や「クラブハウスサンド」など種類も豊富です。「ハムエッグサンド」は、オーダーごとに焼く分厚い卵焼きとハム、キャベツをはさんだ温かいサンドイッチ。卵はフライパンにバターをたっぷり入れて焼き、バターもほんのりと香ります。さっぱりとした自家製ピクルスを添えてもらうのがおすすめですよ。
インパクトのある「メロンパンケーキ」は、真っ白なお皿の上に品よくおさまる人気のスイーツです。旬のメロン果肉とアイスクリームを丸いパンケーキで包み、その上から淡い緑色のメロンクリームをまとわせてボリュームたっぷり、網目の模様もリアルです。
緑色のソーダ水にアイスクリーム、サクランボをそえたクラシカルなスタイルの「クリームソーダ」。長いデザートスプーンをあらかじめグラスに入れた絵になるフォルムは、アイスクリームの盛り付け方など細部にこそ気を配る老舗のこだわりが伝わり、こうした配慮は居心地の良さにもつながります。落ち着きのある空気が漂う喫茶店で、豊かなひと時を過ごしてくださいね。