
茨城県ひたちなか市の太平洋沿いに広がる「国営ひたち海浜公園」は、開園面積237haの広大な公園。丘一面をブルーの花で埋め尽くすネモフィラ、秋は赤くて丸いフォルムがかわいらしいコキアが彩る丘の風景が知られています。今回は、あと2週間後、4月17日頃に満開を迎えると予想されている、ネモフィラの花畑を中心に、花が咲き誇る春の海浜公園の楽しみをご紹介。「記念の森レストハウス」ではネモフィラをイメージしたドリンクや、茨城の特産品を使ったケーキを販売しているので、ぜひ味わってみませんか。
春の「国営ひたち海浜公園」を訪れたら、まずはネモフィラが咲く丘へ向かいましょう。西口・翼ゲートから西池沿いを歩き、園内の北へ向かって10分から15分ほど歩くと見えてくるのが、春の一番人気のスポット「みはらしの丘」。丘を鮮やかなブルーで染めるのはネモフィラの花です。植栽面積4.2ha、潮風に揺れる約530万本のネモフィラは、多くのスタッフが例年11月下旬ごろに種を蒔き、丹精込めて育てています。
緩やかな丘の斜面をゆっくり歩きながら、かわいらしい花畑を眺めましょう。ネモフィラは例年4月上旬ごろから咲きはじめ、中旬から下旬ごろに見ごろを迎えます。みはらしの丘は頂上から海が見え、花と海と空が一体になった写真が撮れる場所もあるので、探してみてはいかが。
最新のネモフィラの開花状況は、公園HPでチェックしてから出かけるのがベストですよ。週末は混雑が予想されるので、来園は平日がおすすめです。
ネモフィラの開花時期に合わせて登場するのは「ネモフィラブルーソフト」。みはらしの丘の近くにオープンする特設売店で販売している、期間限定のソフトクリームです。この一番人気のソフトクリームはネモフィラ(ラムネ)、ミルク、ミックスの3種類。花型のネモフィラクッキーをのせています。
ソフトクリーム×ネモフィラのフォトジェニックな写真を撮影してみてはいかがしょうか。
花畑を心ゆくまで楽しんだあとはカフェでひと息を。おすすめはみはらしの丘からも近い「記念の森レストハウス」です。木々に囲まれた建物の店内は、木やレンガなどがあしらわれ落ち着いていて、大人がリラックスできる空間。コーヒーの心地よい香りが漂います。
大きな窓の外には、松などが植えられた木々の散策路が広がっています。天気のいい日は森を眺めるテラス席やテーブル席、ベンチでいただくのもおすすめ。豊かな自然が広がり、野鳥もやってくるので、バードウォッチングにもぴったりですよ。
ネモフィラの風景を楽しんだ後にいただきたいのが、「ネモフィラブルーティー」。バタフライピーとレモングラスのハーブをブレンドしたオリジナルハーブティーです。レモングラスの爽やかな甘みで、すっきりとした飲みやすいお茶ですよ。蒸らしている間に、ターコイズのようなきれいなブルーが出てくるのも楽しいです。ティーバッグはおみやげ用も販売しています。
ネモフィラの開花時期には、限定販売の「海浜公園のはるいろラテ」が登場。生クリームには、カラフルでカリカリのシュガーと花型のクッキーを乗せ、食感も楽しいスペシャルドリンクです。
一番下にはバタフライピーのハーブで色付けされたブルーの層に、ミルクとエスプレッソコーヒーを注いでいます。本格的なコーヒーのおいしさも味わえる、甘みを抑えた大人のラテに仕上がっています。
この時期のハンドドリップのコーヒーは、ひたちなか市の人気コーヒー専門店「サザコーヒー」の「ネモフィラブレンド」を使用。バリスタがハンドドリップやエスプレッソで抽出しています。「ネモフィラブレンド」は、ネモフィラをイメージしたオリジナルブレンドのコーヒーで、華やかさがあり、甘さとほのかな酸味も感じられる爽やかな1杯。 「カフェラテ」も人気です。
茨城県産の食材を使ったスイーツも充実。中でも「ひたちなか干し芋タルト」は一番人気のスイーツで、お芋の甘みがあり、干し芋のねっとり感も感じられるタルトです。
茨城県西部の銘茶「さしま茶」の抹茶と緑茶、県のブランド卵「奥久慈たまご」で作った、きれいな萌黄色のケーキは「さしま茶バターケーキ」。お茶の香りとバターの風味が広がります。ふわふわ食感のケーキを、県産いちごのソースやあんこ、生クリームと一緒に味わって。
さしまほうじ茶を使った「ひたち おいもTOソフトクリーム」もおすすめ。小ぶりで食べ歩きにもちょうどいいサイズです。ソフトクリームの下に凍ったキューブ型のスイートポテトが入っていて、それが溶けていくとやわらかいアイスのような食感になります。濃厚なお芋の味が楽しめますよ。スイーツやドリンクは、季節限定のメニューもあるので注目を。
ひたち海浜公園の花を楽しむには春がおすすめです。2月中旬から鮮やかな黄色の早咲きスイセンや梅が咲き始め、海浜公園の花のシーズンがスタート。早咲きスイセンは例年2月下旬から3月上旬に楽しむことができます。入れ替わるように3月下旬から4月中旬は、スイセンガーデンに約100万本、180品種のスイセンが咲き誇ります。
色とりどりのチューリップを見るなら「たまごの森フラワーガーデン」へ。松林の中には約27万本、295品種のカラフルなチューリップが植えられています。木漏れ日の中でキラキラ輝く色彩豊かなチューリップは、心がワクワクする光景です。
「みはらしの丘」の手前にあるのが、江戸時代に建てられた茨城県内の古民家などもある「みはらしの里」。この日本の原風景の前には菜の花の花畑が広がっています。見ごろは4月中旬から下旬で、菜の花が辺り一面を黄色に染め上げます。夏はひまわり、秋にはそばの花など、タイムスリップしたような懐かしい風景が楽しめますよ。
4月中旬から下旬は、「みはらしの丘」のネモフィラと、「みはらしの里」の菜の花が同時期に近くで見られるので、青と黄色の色鮮やかな花に包まれる贅沢な春を満喫できます。
「国営ひたち海浜公園」では四季折々の花が楽しめ、大観覧車など多彩なアトラクションがそろうプレジャーガーデン(遊園地)や、バーベキュー広場に林間アスレチック広場、カフェやショップなど終日楽しめるスポットが充実しています。
春の花が咲き誇るエリアへは、西口・翼のゲートからの入場がおすすめ。入るとすぐに涼しげな噴水がある大きな西池が見えます。
2025年3月28日には樹林エリアに「森の広場」がオープン。茨城県にゆかりのある品種を中心に桜の苗を植栽しています。まだまだ小さいものが多いそうですが、樹林エリアの「ひたちなか自然の森」にあるヤマザクラの巨木林(見ごろは4月中旬)とあわせて散策してみましょう。
美しい花々の競演と、ネモフィラをイメージしたおいしいドリンクやスイーツを目当てに、春の甘い花の香りが漂う「国営ひたち海浜公園」に出かけてみませんか。