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京都・長岡京市「柳谷観音 楊谷寺」の花手水でこころ華やぐひとときを

  • 2021年6月19日
  • ことりっぷ


色とりどりの花が手水鉢に浮かぶ「花手水」。手水鉢の中で繰り広げられるその美しい景色は、近年SNSを中心に話題となっています。なかでも京都・長岡京市にある「柳谷観音 楊谷寺(やなぎだにかんのん ようこくじ)」は、花手水の先駆けとも言える存在。花々が咲き誇る梅雨の季節に、お寺を訪ねてみました。
「柳谷観音 楊谷寺」へは、JR長岡京駅もしくは阪急西山天王山駅から阪急バスで、バス停・奥海印寺へ向かうのがおすすめ。バス停からゆるりとした山道を40分ほど歩いた先にお寺はあります。
途中には涼やかな竹林や、まるで道しるべのように見守ってくれるお地蔵さんたちとの出会いがあり、40分の道のりも楽しみながら進むことができます。毎月17日の縁日には、駅からシャトルバスが出ているので、そちらを利用するのが便利です。
「柳谷観音 楊谷寺」は、古くより天皇家をはじめ、視力や眼の病に悩む人たちから深く信仰されてきました。
その始まりは806(大同元)年、清水寺の開山・延鎮上人が夢のお告げに従って京都・西山に入ったところ、柳が生い茂る渓谷の岩上に生身の観音様(十一面千手千眼観世音菩薩)を発見します。
観音様をお祀りするお堂を建て「楊谷寺」と名付けたところ、眼の観音様として親しまれ、次第に「柳谷観音」と呼ばれるようになりました。
花手水を始めたのは、今から5年ほど前のこと。元々は浄土苑のお庭に新しく花を植えたいと思っていたところ、京都府指定名勝にあたる歴史あるお庭であったことから、手を加えることができずに断念したことに始まります。代わりに彼岸花や桔梗など、境内に咲く花を手水鉢に浮かべてみたところ、若い女性を中心にたちまち話題となります。
さらに毎年6月上旬から1ヶ月間続く「あじさいウィーク」の際に、手水鉢いっぱいの紫陽花を浮かべたところ、そのほれぼれするほどの美しさは瞬く間に多くの人へ広まることとなりました。
「花手水」とは本来、水で手を清めることが難しい際に、代わりに花や草木の露で手を清めることを意味します。手水鉢に花を浮かべることは、昔からほかの社寺などでも行われてきましたが、その景色を「花手水」と呼び始めたのは、「柳谷観音 楊谷寺」が最初だったのだとか。
はじめの頃は1ヶ所だけであった花手水は、境内5ヶ所で設置されるようになり、「龍手水」「庭手水」「恋手水」「琴手水」「苔手水」と手水鉢のある場所や特徴に合わせてそれぞれ名前が付けられています。
境内に花が咲かない冬の間は、白いバラと赤いリボンでクリスマス仕様にしたり、葉牡丹と南天で正月仕様にしたり……。現在では常に花が浮かべられ、何度訪れても新たな花手水との出会いがあります。
「柳谷観音 楊谷寺」は、御朱印が華やかなことでも知られます。そのバリエーションはとても豊かで、季節や日によって限定の御朱印を授与いただけるのもうれしいところ。
例えば、6月には「あじさいウィーク限定」の御朱印が登場。やさしいまなざしで見守るとの意味がある「眼施」と記された「あじさい押し花朱印」や、まるで花手水の世界観を再現したかのような「あじさい花手水朱印」など季節感いっぱいの御朱印がそろいます。
また、毎月17日の縁日には、縁日限定御朱印がお目見えします。「眼力稲荷大明神」のご利益がある「眼力稲荷社」や、愛染明王の御朱印である「LOVE御朱印」のほか、ペット供養の御朱印など、そのご利益もさまざま。気になる御朱印がある人はぜひ縁日に合わせて訪れてみて。
おうち時間が続くこの頃、特に人気があるのが「押し花朱印つくり My花手水」です。空の手水鉢に色とりどりの押し花をあしらえば、世界にひとつだけの自分好みの「My花手水の押し花朱印」が完成。
元々は縁日の日限定で行っていたワークショップでしたが、より多くの方に御朱印を通して、こころを落ち着かせるひと時を過ごしてほしいとの思いから、キットとして授与することになったのだとか。
キットには、お寺の境内に咲くお花の押し花がセットになっています。郵送での受付も対応しているので、季節の草花の美しさを感じながら、おうちでゆっくりと御朱印づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
色とりどりのお花で彩られた「柳谷観音 楊谷寺」の花手水や御朱印。華やかなお花を目にすることで、こころまで晴れやかになるひとときを過ごしてみませんか。

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