1975年頃だったと思うけれど、平凡社のアニマの仕事でコオロギの写真を撮りに弘前大学へ行った。弘前大学の正木進三先生はコオロギの光周性の研究で著名な研究者であった。
そこで出会ったのが動物写真家を志す江川正幸君だ。彼が使っていたのがペンタックス67である。ぼくはまだペンタックスのSPしか持っていなくて、ちょっと馬鹿にされてしまったのである。彼からさんざん67の良さを吹聴され、遂にぼくも購入を決心したのである。
考えてみればそれから27年、67はこのボディー1台で、今でも現役。勿論何度もオーバーホールしたし、ミラーアップ機構なども組み込んでもらったりしたが、それにしても丈夫なカメラである。ただし67は、体力のないぼくには重すぎる。ストロボが1/30でしか同調しない。あまり三脚を使う撮影が好きでないぼくは、いつもぶれた写真を撮っていた。1984年ペンタックス645が出て、ぼくはすっかりそのカメラがお気に入りになり4台も使った。あまりに快適だったので、昆虫写真家の今森光彦君に吹聴した。彼はさっそく645を購入したが、67を使っていた彼にはメリットは感じられなかったそうである。体力があれば67は最高のカメラなのかもしれない。このカメラで撮った写真はこちら
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