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海野和男のデジタル昆虫記

ミラーレスカメラと一眼レフ

ミラーレスカメラと一眼レフ
2012年08月07日

 6月後半から、いわゆるミラーレスカメラで撮影することが多くなった。ムックなどの仕事がらみということもあったが、V1に85mmマイクロなどは、仕事がなかったら使わなかったかもしれない。使ってみて,そのレスポンスの良さに結構感激して1ヶ月ほどよく使った。今のプロの若いカメラマンがどんどん写真がうまくなるのは,ノウハウ本の仕事をしているからかななどと思ったりもする。けれども、写真は綺麗なだけではよい写真とは言えないから、善し悪しだ。
 ミラーレスのよいところは軽いことだ。例えば高速度ビデオカメラとD800を持つと,車から歩きが長い場所はちょっとつらい。ミラーレスなら,小型のザックに高速度カメラと交換レンズをいれ、V1とOM-D2台を首と肩からさげてもまったく苦にならない。一度このスタイルになれるとノーマルサイズの一眼レフを持ち歩くのが面倒になるという困った症状も。
 ただストロボの使用などカメラの設定や操作に関しては、中級以上の一眼レフと比べ、かなり使い勝手が悪いから、ミラーレスカメラでストロボを使用するといらだつことが多い。V1はそもそも内蔵ストロボがないし、OM-DはEPL3と比べ、メニューが深く、付属や外付けのストロボの設定が使いにくい。その結果、ミラーレスでストロボを使うことがほとんどなくなってしまった。
 ちなみに7月は55回小諸日記を更新し。そのうち33回ほどがミラーレスだが、ストロボを使ったのは2回のみ。D800は15回ほどで,ストロボを使わなかったのは2回のみ、とまったく逆の結果となった。
 ミラーレスを自然光、D800をストロボ専用機にすればよいようなものだが,1台で全てをこなしたいという当然の欲求には答えてくれない。
 ストロボ無しの写真も綺麗で良いが、ストロボの使用で自分の表現を作り上げてきたぼくの昆虫写真には,ストロボは必須だ。結果、自分らしい写真が撮りづらくなってきているという困った問題が浮上した。また飛んでいる昆虫では、レスポンスが良くなったとはいえ、EVFではピントあわせが難しい。MFリングの操作感が今ひとつのレンズが多いのも原因だ。撮れないことはないが、シャッターを切る気持ちよさはミラーレスカメラでは無理なのだろうか。
 フォーサーズで小さな撮像素子の有利さを知っているぼくには、かってのE620程度の大きさで、EVFではない光学ファインダーが付き、画素数が2000万画素を越え、レンズの操作性がよい機種が欲しいなとも思う。
 ニコンのD800のメニュー操作はカメラマンのツボをよく心得ていると思う。1点を除き、頻繁にある設定を変えるプロカメラマンにとっては、あらゆる設定操作がとても優れている。他のカメラが,メニュー操作に関してニコンの真似をしないのかなと不思議に思うぐらいよい。書き込み中に再生も削除もできるのはとても便利だ。画素数が上がると書き込みに時間がかかりその間、確認ができないのは困る。D800で不満足な一点とはメニューを変更した後にOKを押さないと,設定が元に戻ってしまう点だ。
 ぼくの場合は特に頻繁にストロボの設定を変える。まず、コマンダーモード、TTL、マニュアルは頻繁に変える。FP発光にしたりしなかったりも結構かえる。多いときは日に何十回とかえる。D800だと、メニューは深いが、極めて効率よく瞬時にかえられる。メニューが瞬時に呼び出せるのと、操作感が優れている。D800ぐらい簡単操作でストロボの設定が瞬時に変えられるミラーレスが欲しい。
 さて今日からはじまるNHKEテレの「思い出を残そう!達人が教えるデジタルカメラ」第1回は大西みつぐさんの街角でシャッターを押してみよう。全部で8回、ぼくの「昆虫や花を撮る」は第3回の8月21日(再放送は8/22と8/27)。
テキストも発売中
写真はD800に105mmマイクロ、マクロストロボとクリップオンのSB910で手持ち撮影で撮ったベニモンマダラ。

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