世界にはたくさんの大型のカブトムシがいるけれど、日本のように身近な場所でカブトムシの生態を観察できる場所は多くはありません。大型のカブトムシはたいていは熱帯のジャングルに住んでいて、明かりに飛んでくるのをたまに見るぐらいです。
日本にカブトムシが多いのは、身近な場所に幼虫が育つ場所があるからです、カブトムシの幼虫は元々、林の中の朽ちた倒木の下などにいたのですが、人が畑の肥やしにするために堆肥を作ったり、椎茸栽培に使ったホダギの古くなったものを捨てたりして、カブトムシは里山で普通に見られるようになったのだと思います。夏の雑木林の樹液の出ている場所に行けばカブトムシに会うことができます。
それでも雑木林が減ってきて、今では、カブトムシは人工的に飼育されて売られているものの方が多いかもしれません。都会の子供もカブトムシを飼育して成長の過程などを手軽に見ることができるのはよいことです。けれど困ったことも起きています。北海道ではもともとカブトムシはいなかったのに、逃げたものが野生化しています。沖縄にはツノボソカブトと呼ばれるカブトムシがいます。これは種類としてはカブトムシだけれど、沖縄で特別の亜種になったものです。売られているカブトムシは本州や九州のものですから、それが逃げ出すとツノボソカブトと交尾してしまい、やがて沖縄独特のカブトムシは消えてしまうのではと心配されています。
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