今日の気温は7度まで上がったようだ。ミツバチでも出ているかなと出かけたが、すぐに曇ってしまった。この季節は虫たちは日の光りに敏感で、晴れているとが8度ぐらいでもハチなどは活動するが、曇ると、もっと気温が上がらないとだめだ。わき水のある日当たりの良い場所にタンポポがたくさん咲いていた。
そこで、今日もE-300の14-45mmズームにペンタックスのステレオアダプターを付けて撮影。昨日のセットと同じ組み合わせだ。
上は田んぼに置かれていた巻いた稲のわらだが、こうした被写体は立体写真に向いている。
下はタンポポの花。これくらいの大きさのものだとズームを標準の25mmにセットすると左右のバランスがうまくいかない。ズームを40mm程度にしてみたら、案外いけることがわかった。左右の像がほぼ同じ位置にくるようにズームを動かすのが良さそうだ。ただし近接撮影では斜めから撮ると、左右の背景がずれすぎて見にくい絵になる。真上からだとあまり気にならずにうまく立体写真になるようだ。
ペンタックスのステレオアダプターは鏡(表面鏡)を左右に二枚ずつ使って像を分けている。ロシア製のプリズムを使ったものの方が性能は良さそうだが、径が小さすぎて、このレンズには使えない。いずれにしても、このような方式では色収差が出るのは避けられない。
この前の戦争の頃には、レンズの鏡筒の中にレンズを二組入れた立体撮影レンズが、ライカとツアイスにあった(バルナックライカやコンタックス用)。ツアイスのものは、レンズの前に先日紹介したロシア製のプリズムと同じような装置を目的により更に付けられたようだ。ライカやツアイスのものは今でも時々見かけるが、数十万円もする高価なものだ。これらの立体写真撮影装置はもともと軍事目的に使われたのかもしれない。
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