多くのロールプレイングゲームでは、倒したモンスターからお金を手に入れるのがお約束。けれど、人間の通貨を魔物が持っているのはどうして?そんな疑問に鮮やかに答える創作4コマ漫画の結末に「天才」「目から鱗」「この発想はなかった」とX(旧Twitter)にて4.4万件のいいねと多くの反響が集まった。
作者は、同作をはじめオリジナルの4コマ漫画をSNSに投稿し、たびたび反響を集める留々家(@ruru_ie)さん。そのなかでも特に人気を集めた作品を紹介するとともに、留々家さんの4コマ漫画への作り方や向き合い方について話を聞いた。
■「適解を目指すゲーム性」シンプルに伝える4コマ漫画の世界
柔軟な発想や、1コマごとに見え方が転がっていくような構成で数々の話題作を作る留々家さん。魔物を退治する剣士が「モンスターには必要ないのに…」と、体内からお金が出てくるのを不思議に思うところからはじまる「お金」。思わせぶりに呼び出された男子ともじもじする女子からはじまる「想い」など、多くの作品を生み出している。動画投稿サイトやイラストSNSでの二次創作に刺激され、10年ほど前から4コマ漫画をネット上で発表するようになったという。
「飽き性で完璧性」だったから、4コマ漫画を描くようになったそうで「ごく短い4コマ漫画においては、物語の辻褄を完璧に制御しうるので、自分に合っています」と語る留々家さん。留々家さんは1時間4コマ会という有志の取り組みに参加して、週1でアウトプットする機会をつくり4コマ制作を習慣化しているという。
また、作品のアイディアについて「『お約束』を見つけて、そこから発想するようにしています。お約束からスタートすることを意識することで、ネタ作りはかなりラクになると考えています」と日々描かれる作品の裏側を教えてくれた。
4コマ漫画の魅力は「自分がおもしろいと思うアイデアを、いかに効率よく読み手に伝えることができるか。その最適解を目指すゲーム性が4コマ漫画の魅力であると思っています」と語ってくれた。これからも日々、研鑽によって磨かれていく4コマ漫画から目が離せない。
取材協力:留々家(@ruru_ie)