“ブドウ糖”が集中力を高めるとして、近年、ブドウ糖を主成分とするラムネがビジネスマン、受験生を中心に人気になっている。森永製菓でも2018年以降、「森永ラムネ」が大きく売上を伸ばしているという。
そんな同社は、ブドウ糖の新エビデンスを発表。ブドウ糖入りのゼリー飲料を摂取後に、脳の実行機能、運動機能が高まるという効果を確かめたのだ。
研究方法は、「20歳から39歳の健康な男女16名を対象に、朝食を抜いた状態でブドウ糖30グラムを含有するブドウ糖含有ゼリー飲料、およびブドウ糖を抜いたゼリー飲料(プラセボゼリー飲料)を日を変えて摂取してもらい、その15分後にコンピューターテストで認知機能を測定する」というもの。
この研究の結果、ブドウ糖含有ゼリー飲料の単回摂取で、認知機能の一部である実行機能と運動速度スコアが改善することが分かった。仕事を段取りよく計画的に進めたり、パソコンをスピーディに入力できたり、受験でいえば、試験問題を段取りよく解いたり、マークシートを速く正確に塗ったり…といった効果が期待できるという。
森永製菓では、森永ラムネのヒットを受けてさまざまな製品でラムネ味を展開。9月には、「inゼリー」ブランドから、ブドウ糖を配合したラムネ味の「inゼリー エネルギー ブドウ糖」(216円)を発売している。仕事中や勉強中、試験前に“考えるためのエネルギー補給”をしたい人や、スッキリしたい人にぴったりなのではないだろうか。
※注意/ブドウ糖は脳における重要なエネルギー源だが、WHOの「成人及び子どものための糖類の摂取に関するガイドライン」において肥満やう蝕の原因となる糖類の過剰摂取が勧告されている。ブドウ糖を含有した食品を摂取する際には、食生活の栄養バランスを考慮することが大切。また血糖値に問題のある人は注意すること。この結果は健康な成人における研究であり、高齢者、認知機能に障害をもつ人などにただちにあてはめることはできないと考えられている。また本研究はブトウ糖入りゼリー飲料を飲む量と認知機能の関係を検討したものではない。