
シャキシャキ食感が良い「クウシンサイ(空心菜)」を家庭菜園で育てましょう!くせが無くあっさりした味わいなので、どんな料理にもピッタリ!土づくり、タネまき、植えつけ、メンテナンス、収穫、株の増やし方を、写真付きで丁寧に解説します。
クウシンサイとは(特徴)
茎が空洞になっている中華料理の食材としておなじみのクウシンサイ(空芯菜)の別名はエンサイ。
4月~8月にタネをまくことができ、タネまきから45~60日で収穫できます。葉物野菜が不足する夏にどんどん採れる野菜なので重宝します。
栽培の目安・カレンダー

暑さに強く夏に採れて重宝!増やして秋まで楽しむ
葉物野菜が不足しがちな夏に収穫できるので、クウシンサイを2~3株育てておくと重宝します。タネをまける期間が長いうえに、まいてから2か月ほどで収穫できるのもうれしいです。挿し木で株を増やせば、秋まで途切れずに収穫ができます。
・畝の準備:幅60cm、白黒マルチあり
・植え方:株間30cmで1列。
・元肥:定植時に植え穴の下に1か所につき100mlのボカシ肥料を埋める。
・追肥:なし
育て方
01 土づくり
前作の残渣や草などは、米ぬかやマイエンザ1000倍希釈液とともにすき込んで、畝を立てておきます。
畝にはあらかじめマルチを張っておきます。乾燥や草が生えるのは防ぎたいのですが、地温が上がりすぎないように白黒マルチを使います。
02 タネまき
クウシンサイのタネは皮がかたく、発芽しにくいので軽く傷をつけてからまきます。コンクリートの上にタネを置き、ゴム手袋をはめた手のひらでゴリゴリこすり、それを一晩水に浸してからまくと確実に発芽します。
私の場合は4月中旬~下旬に直径9cmの育苗ポットに2粒ずつまき、屋外の育苗箱で発芽させています。8月までタネまきができますが、発芽適温の25~30度が確保できる時期なら直まきもできます。
タネの皮がかたいので、ゴム手袋をはめた手でコンクリートの上でこすって、少し傷をつけてからまく。一晩水に浸けるとなおいい。(下の画像参照)
03 植えつけ
5月中旬、本葉1~2枚出た苗を畑に定植します。2本とも発芽したら間引かずにそのまま植えます。マイエンザ1000倍希釈液に苗をどぶ漬けし、日陰に2時間置いておきます。
白黒マルチを張った畝に株間30cmで植え穴をあけ、1か所あたり、ボカシ肥料を100ml入れて、少し土を戻してから、マイエンザ1000倍希釈液を注ぎます。水が完全に引いてから苗を植えつけます。
2粒ずつまいて、発芽したものは間引かずに育てる。
04 メンテナンス
クウシンサイは高温を好む野菜ですが、乾燥が続くと弱ってきます。日照りが続くようであれば、水やりをするといいでしょう。
05 収穫
草丈が20cmくらいになった頃、タネまきから約45~60日で収穫できます。下のほうの葉を2~3枚残して、葉先からやわらかい部分を茎ごとハサミで切り採ります。摘めば摘むほどわき芽が伸びて茂ります。あまり大きく伸ばすと茎がかたくなるので、やわらかいうちにどんどん採りましょう。
ニンニク炒めやおひたし、サラダ、タマネギと一緒にかき揚げなどにしてもおいしいです。
収穫を終えた株を1株残しておくと10月すぎに白い花が咲き、タネをつけます。タネ採りも簡単にできます。
06 株を増やす
収穫が始まって2か月もすれば、収穫量が減ってきます。計画的に挿し木をしておくと、11月頃まで途切れずに長期収穫することができます。下のイラストのように茎を切って土に挿しておくだけで簡単に根付きます。
5月中旬に植えつけた株が採れるのが6月下旬~8月中旬。その茎を7月上旬に切って挿しておけば、7月下旬~9月中旬に採れます。その茎をまた8月中旬に挿しておけば、9月中旬~11月中旬まで採れるというわけです。
簡単に挿し木ができるのはメリットですが、気をつけなくてはいけないのが片付けです。管理機や耕うん機を使って株ごとすき込むと、その辺一帯クウシンサイ畑になってしまいます。収穫が終わった株は抜き取りましょう。
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