手作りの服を縫う際に知っておくと便利な「かこみ製図」について解説しています。かこみ製図は原型を使わない製図で、簡単に製図を引くことが出来ます。基本的に9号サイズを掲載していますが、ひとくちに9号と言ってもデザインやゆるみはさまざまです。
はじめに
かこみ製図の基礎を理解すると、服作りがさらに楽しくなるはず!ここでしっかりと覚えましょう。
一度自分の原型をかこみ製図に当ててみると、どれくらいのゆるみがあるのか、衿ぐりや肩幅がどんなデザインになっているのかがわかります。
原型を当てるときは図のように中心線を軸にして、肩線がぶつかる位置を見つけましょう。
当ててみた原型よりもかこみ製図が小さい場合はゆるみを増やすか、下の「簡単なサイズ調整の仕方」を参考にしてください。
簡単なサイズ調整の仕方
9号サイズの製図を使い、幅や丈を大きく(または小さく)する方法をご紹介します。この操作ではもとのデザインのバランスをそのまま大きく(または小さく)した結果になるので、仮縫い、補正をして各自の体型に合うか確認してください。
*幅を操作する場合(大きくする):操作寸法の割り出し方
*幅を操作する場合(大きくする):身頃の操作方法
01 操作する位置を決める
02 平行に切り開く
*幅を操作する場合(大きくする):袖の操作方法
01 操作する位置を決める
02 身頃のΦを平行に切り開く
★袖口寸法を変えない場合
*丈を操作する場合(大きくする):操作寸法の割り出し方
*丈を操作する場合(大きくする):身頃の操作方法
01 操作する位置を決める
02 平行に切り開く
*丈を操作する場合(大きくする):袖の操作方法
01 操作する位置を決める
02 平行に切り開く
※幅や丈を小さくする場合は、大きくする場合と同様に位置を決め、小さくしたい寸法を重ねて操作します。
かこみ製図の引き方
★ここでは、文化式婦人服参考寸法の9号サイズを基準として製図してあります。
01 後ろ身頃から引きます。後ろ中心の縦線を引き、直角に横線を引いて衿ぐり線と肩線を引きます。
02 袖ぐり線を引きます。肩先とバストラインの案内線を結び、決められた点を通るようにきれいなカーブを引きます。衿あきの線も引きます。
03 見返し線を引き、裾線と脇線を結びます。前身頃も同様に引きます。
04 前後身頃の袖ぐり寸法をそれぞれ計ります。(メジャーを立てて計ります)
05 直角に交わる2本の直線を引き、袖丈と袖幅の案内線を引きます。袖山点から袖幅線に交わるように前後袖ぐり寸法をそれぞれとります。
06 袖つけ線をきれいなカーブで引きます。袖口線を引き、袖幅線と結びます。
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かこみ製図を使うレシピ
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