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「クラフトフェアまつもと2025」が5月24日・25日、松本・あがたの森公園(松本市県3)で開催された。(松本経済新聞)
会場内ではさまざまな交流が
園内各所には、陶器、木工、漆、ガラス、染織、金属、皮革、飲食も含め約260のブースが並んだ。初日は雨が降る時間帯もあったが、2日間通じて多くの人が訪れた。実行委員の倉持海音さんは「心配していたほど天候も崩れず、穏やかににぎわい、気持ちよく過ごせたのではないかと思う」と話す。
静岡市に工房「藍染屋ほうね」を構える高橋奈央さんは初めての出展。「暮らしに溶け込む」をテーマに藍染めのアイテムを制作するほか、ワークショップも開いている。「染色はなじみがないという人も多いが、自由で楽しいということを知ってもらいたい」と高橋さん。電車の車窓をイメージしたという「旅する窓辺のハンカチーフ」は、雪山とヤギの柄などを用意した。「お客さんと接して、手仕事に対してリスペクトを持っていると感じた。交流ができて良かった」とも。
ブースの1区画では、昨年11月に亡くなった木工家・柏木圭さんの哀悼企画を行った。柏木さんは1994(平成6)年から同フェアに参加。2001(平成13)年から3年間、実行委員長を務めた。大町・美麻にある工房に置かれていた木材を、積まれたままの形で展示。芳名帳に記帳する人のほか、足を止めて見入る人の姿もあった。
実行委員の大島健一さんが昨年末の同フェアの例会で、「柏木さんがいつもテントを張っていた場所で展示をしたい」と提案した。これまで故人の出展はなかったが、参加者全員が賛同。3月ごろに工房を訪れ、積み上げられた木材を見て「これにしよう」と決めたという。書店「本・中川」(元町1)とギャラリー「guild bekkan(ギルド ベッカン)」(大手1)でも回顧展を開催。「フェアにはなくてはならない人。思いをはせる時間をつくりたかった」と大島さん。
2日間は、イオンモール松本(中央4)での「クラフトスクエア」や、「六九工藝(こうげい)祭」(六九商店街)、「工芸の庭」(松本城大手門枡形跡広場)、「御使者宿(おししゃやど)市」「五月の宵祭」(信毎メディアガーデン)など各所でイベントを展開した。