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第8回 自分でできる整体法・Self Adjustment — 骨盤調整ヨガ(3)

  • 2010年9月2日

寝ているだけでできる調整法−ブロックワーク

 次に、背骨や骨盤の拘束や動きの低下を調整するブロックワークをご紹介いたします。正しい位置にブロックを置き、身体の力を抜いて、深く呼吸を行い、仰向けで「寝ているだけ」で出来るという、とても効果的な調整法です。ヨガブロックは、スポーツ専門店やヨガグッズショップなどで販売されています。もし手に入らない場合などは、調整効果は減少しますが、ラップの芯や、テニスボールなどでも代用できます。
 ブロックで行う場合の注意点は、

  • 十分に身体をほぐしてから行うこと。
  • 正しい位置にブロックを置くこと。
  • ワークは少ない時間からはじめ、徐々に時間を増やしていくこと。
  • ポーズを終えた後、すぐに動かずしばらくお休みをとりポーズの効果を感じること。

 それでは、肩甲骨周りの調整法と、骨盤(仙腸関節)の調整法をご紹介いたします。肩甲骨周りの調整は、肩こりの軽減や姿勢の調整に効果的で、骨盤の調整は下腹部の内臓機能の改善や、冷えやむくみなどの循環不良改善にとても効果がありますのでお試し下さい。妊娠中の方も行うことは可能ですが、医師の診断の元、運動を行ってもよい状態にあるのかを確認し、専門家の指示に従って行わないと危険ですので自己判断では行わないようにしましょう。

【肩甲骨周りの調整】

肩甲骨周りの調整
  1. 長座で壁に向かって座り、足の裏を左右壁につくようにします。ブロックを写真のように置きましょう。ひとつは、左右の肩甲骨の下、頭の下になるようにおき準備します。
  2. そのままゆっくりと仰向けに横になりましょう。ブロックの位置を微調整して、正しい位置にブロックがくるようにして身体を真っ直ぐになるように調整します。
  3. 両肘を左右抱えるようにして、頭の上に伸ばし胸をひらきます。
  4. このまま、数分力を抜いて効果を感じます。途中で腕の組み方を逆にしましょう。
  5. 起き上がるときは、両手を離し床について、両手で床を支えるようにしてゆっくりと起き上がり、吐きながら静かに前屈を行いましょう。しばらく時間が過ぎるのを待ち、起き上がります。
 

【骨盤(仙腸関節)の調整】

骨盤(仙腸関節)の調整
モデル:池田明子先生
  1. 壁に足を向けるようにして仰向けに横になります。
  2. 膝をブロックの高さくらい立て、足の裏が壁にしっかりとつく位置に腰の位置を少し壁に近づけましょう。
  3. 脚を一旦お尻の方へ近づけ、膝を立てます。腰をその状態で上げたり下げたりして、特に異常がなければ腰を高く引き上げ、お尻の下(仙骨の部分)にブロックを置きます。
    ※仙骨とは、お尻の裏側を触ったときに平らに手のひらくらいの大きさで感じられる骨。
    ※ブロックを高くして行う場合は、縦長の面が身体の上下に縦になるようにおく。低くして行う場合も、同じように横向きに置かないようにして、いづれもブロックが腰椎にかからないように注意します。
    ※腰痛がひどい方は、無理に行わず専門家の指示に従って行うようにしましょう。
    ※ブロックを置いたところに、座るようにして行ったり、乱暴に身体を扱わないように丁寧に様子を見ながら行うことが大切です。
  4. 脚を伸ばして、壁に足の裏を合せます。届かない場合、または膝が伸びない場合などは腰の位置を調整して行いましょう。
  5. このまま、数分身体の力を抜いて、深く呼吸を行い、効果を感じます。
  6. ブロックを外すときは、腰を少し持ち上げるようにして、静かにブロックを抜き、ゆっくりとその真下にお尻を下ろしていくように、静かに丁寧に床にお尻を下ろします。
  7. しばらくの間、膝を立てたままの姿勢で自然呼吸で効果を感じます。腰の周りの緊張がある場合は、両膝を左右にパタンパタンと倒すようにしましょう。
  8. どちらかに身体を傾けてゆっくり起き上がります。

※このポーズは、調整の効果も非常に大きいですが、書く注意点を守り、徐々にゆっくりと深めていくことが大切です。
※ポーズの後すぐには、前屈や身体を丸める動きはしないようにしましょう。

自分でできる整体法−Self Adjustment・骨盤調整ヨガの練習法については、今回が最終回です。みなさまがヨガや呼吸法、セルフケアの実践を通して、より健やかで自分らしく美しく輝かれることを心より願っております。

■筆者紹介

高橋由紀さん 高橋由紀

身体の不調から自身の体質改善のためヨガをはじめ、病を克服。ヨガ歴12年。一児の母。日本におけるベビーヨガの第一人者として活躍。2000年より、医療機関に勤める傍ら、ヨガの指導のほか、ベビーマッサージ講習会・子供の能力開発や親子のストレスマネジメントをはかるためのクラス・遊びや運動を通して親子のコミュニケーションをはかる活動等に取り組む。数々のボディワーク・呼吸法・身体の調整法・食育を学ぶ。2005年 武道・ヨガ・瞑想を融合したホリスティックトレーニングbudokon-武道魂、日本最初の公式インストラクターとなる。日本語版DVDにも出演、他TV・雑誌など出演多数。2006年親子で渡タイし、タイヨガマッサージを学び、タイ国政府文部省公認タイヨガマッサージ師資格・ルーシーダットン指導者資格取得。2008年Baby Yoga Associatesを代表の新井とともに設立し、ベビーヨガ・キッズヨガ・Self Adjustment-骨盤調整ヨガなどのプログラムを開発し、講師の育成にあたる。日本古来の育児法に基づくヨガ的育児DVD「Baby Yoga Therapy」のほか、ベビーヨガの祖として世界的に有名なイギリスのフリードマン博士のDVDの日本語版プログラム監修を行う。現在日本各地のスタジオにて、Baby Yoga・Kids Yoga・Self Adjustment(r)-骨盤調整ヨガ等のインストラクターをつとめる。
(株)Baby Yoga Associates 取締役・Program Director HP:http://www.baby-yoga.jp/

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