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(Boulder)Vol.23 ボールダーのビールオタクが始めたクラフト・ビールのビジネス

  • 2016年2月18日

クラフト・ビール ムーブメントはボールダーの文化の一つ

クラフト・ビール ムーブメントはボールダーの文化の一つ ボールダー界隈のクラフト・ビールやマイクロ・ブリュワリーの数は、コロラド州全体の10%程度を占めています。10%というと少なく感じるかもしれませんが、ボールダーの街は東京のお茶の水や長野の軽井沢程度なのと、コロラド州の総面積は日本の本州よりも大きいので、それから想像すると小さい街の割に、たくさんのブリュワリーが存在するというのを想像できるのではないでしょうか。

 ボールダーやデンバーともに、クラフト・ビールのブリュワリーを回る1日観光ツアーがあります。グレイト・アメリカン・ビヤー・フェスティバルにしても、こちらのブリュワリーの観光ツアーにしても、法的にアルコールを飲むことができる21歳以上しか参加できませんが、この観光ツアーは1日に色々なビールを飲めるので、現地のアメリカ人にもとても人気があります。

タップ・ルームと呼ばれる、ビールのテイスティ ング・ルーム また、ブリュワリーの隣りに備え付けられた、タップ・ルームと呼ばれる、ビールのテイスティング・ルームでは、だいたい毎日午後の3時すぎからクラフト・ビールを味わうことが出来ます。こちらでは、そのブリュワリーが出している色々なビールのサンプルの味見ができ、また最新のビールを味わうことができます。

 タップ・ルームでは、ビールを飲むのがメインなので、レストランやパブのように食べ物を出していることはありません。ただ、フードトラックが、ブリュワリーの敷地に夕方にあわせてやってくるので、フードトラックの食事を食べながら、ビールを味わうあわことも可能です。

タップ・ルームは、まさに、昔からのビール・コミュニティーの再 現 ビジネスとしてのクラフト・ビールは過去8年くらいの間に一気に成長しましたが、もともとは1970年代頃から自宅のガレージなどで作る、手作りビールのムーブメントがこのクラフト・ビールやマイクロブリュワリーのきっかけとなりました。

 1年の300日以上が晴れで空気が美味しく、山に囲まれ自然いっぱいのボールダーで、自分好みのビールを作り始めたらどんなに楽しいだろう、そしてそのオタク的なビールを友達や家族とシェアする楽しさ。ボールダーのクラフト・ビールムーブメントは、友達や家族、そしてコミュニティーを重んじるボールダー人の文化の一つとなりました。

 ですからブリュワリーの隣りに設けられた、タップ・ルームは、まさに、昔からのビール・コミュニティーの再現とも言えます。毎日、クラフト・ビールの通たちが、タップ・ルームに表れ、クラフト・ビールの奥の深さを語っている。これが、ボールダー的ライフスタイルだと言えるでしょう。

 クラフト・ビールは、小規模なビール職人たちが手掛けるビールなので、ビールのラベルのデザインにしても、ブリュワリー直営のレストランにしても、そのビール工房の一つ一つの独特なセンスが効いたものが多いでしょう。アメリカに訪れた際には、クラフト・ビールを味わってみたり、マイクロ・ブリュワリーのタップ・ルームに訪れるのも楽しいかもしれませんね。

■ 筆者紹介
皆川なつ美
皆川なつ美
東京都出身。日本女子大学、文学部国文学科卒業。大学卒業後は、語学留学のためイギリスへ。その後スペインでの生活を経てアメリカに留学。コロラド大学ボールダー校の心理学科を経て、ナロパ大学大学院へ入学、トランスパーソナル・カウンセリング心理学修士を修める、州認定の臨床心理士である。薬物中毒専門カウンセラー(レベルIII)の資格も持ち、その他にもゲシュタルト療法認定カウンセラー、弁証的行動療法 (DBT)スキルトレーナー、 MBSR プラクティショナー(Mindful Based Stress Reduction)などの資格を持つ。薬物中毒デトックスセンター、セーフハウスやDVシェルターに置けるカウンセラー経験など、広範囲にして多彩な臨床経歴を持つ。ボランティアで、少年院にて瞑想を教える。2005年からリビングウェル・トランジションズ社に勤務、臨床チームの責任者として活躍。2013年秋に独立。現在は、個人の心理カウンセリングセッションを行う傍ら、臨床心理博士課程に在籍し、博士号を目指す。ブログ:http://ameblo.jp/anegocounselor/

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