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第27回 美肌研究家/白河三來さん
ホリスティック・ビューティーを目指して

  • 2013年1月17日

LOHASな美容法「卵白洗顔」

各地で「卵白洗顔」を中心とした美肌術のセミナーを開催されているそうですが、卵白洗顔とはどのような美容法なのですか?

ブルンとした白身がサラッとした手触りに変われば汚れが落ちた証拠
ブルンとした白身がサラッとした手触りに変われば汚れが落ちた証拠
 卵白洗顔は、文字通り卵の白身でお顔を洗う美容法です。元はと言えば、中学生時代の家庭科の調理実習の後、ボウルに残っていたメレンゲを油のついたフライパンに入れてかき混ぜてみたのが始まりです。ほんのイタズラ心でやっただけなのに、油汚れがキレイに落ちてしまった!これには驚きました。そこで、ニキビが気になる年頃であったことも手伝って「これでお顔を洗ってみたらどうかしら?」と思いついたわけなんです。そうしたら、ニキビが治ることがわかって、それ以来、困ったときは卵白を使っていました。
 化粧品に興味がある普通の女の子でしたから、30代中頃までは普通にいろいろな化粧品を使っていましたが、肌の調子が悪くなると卵白洗顔に戻っていました。いわば、卵白洗顔はお肌の救急箱だったのです。それが、皮脂分泌が衰える40代にさしかかってからは市販の洗顔料だとお肌が乾燥してしまうようになってきて、洗顔はすべて卵白でするようになりました。

卵白洗顔
 そして、その頃からパーティーなど人の集まるところに行くと必ずと言っていいほど、スキンケアの方法を聞かれる。その頃はまだ卵白の偉大さに気がついていませんでしたから「人と違うことと言えば、卵白洗顔をしていることぐらいかしら?」と。すると実際に私の真似をして卵白洗顔をした女性たちから「つるつるになりました!」とメールが来るようになったのです。そうこうするうちに健康雑誌の『壮快』に掲載されたところ、「こんな即効性のある美容法はない!」と大反響をいただいたのです。それが、私が45歳のときでした。
 私が実感していた卵白洗顔の効能は、「ニキビが治る」「肌のキメが整う」「しっとりすべすべになる」といったものでしたが、その時いただいた反響はそれ以上だったので、私自身も驚きました。私自身、卵白にはなぜそんな効果があるのか不思議に思うくらいでしたが、そこは健康雑誌ですので、ドクターたちがいろいろと分析して解説してくださったのです。それで、卵白にはいろいろな有効成分が含まれていて、それがさまざまな効能をもたらすのだとわかって来たのです。
 お肌が老化するのは、ただ単に加齢による新陳代謝の衰えだけでなく、実はお肌のバリアである皮脂膜を壊してしまう合成界面活性剤が含まれた化粧品にも原因があるのです。ケミカルな洗顔料や化粧品によって壊されたお肌を整えるのに、またケミカルな化粧品を使う。延々とこのサイクルから抜けられなくなってしまうのですね。卵白洗顔をすると、卵白の界面活性作用で汚れが落ちる上、肌のキメが整いますからファンデーションがいらなくなります。ポイントメイクだけで出勤しても誰にも気づかれなくなります。ですから、スキンケアも化粧水1本あれば間に合ってしまう。洗顔したあとの水だって、自然に分解される卵白しか含まれていないわけですから、環境にも優しい。そんなわけで、卵白洗顔はロハスなことこの上ないのです。

 


流行に惑わされず、自分を見つめる

今、グリーンスムージーがブームですが、お勧めの美容法あるいは健康法などありますか?

グリーンスムージー
 是非やっていただきたいのは、自分のカラダの声を聞くことです。私も小松菜リンゴジュースを作ることがありますが、もう少し暖かくなってからです。寒いときに朝からグリーンスムージーを飲むのはお勧めできません。その時々で、本当に今自分の体が欲しているのはそれなのかどうか、自分の身体に聞いてみてほしいのです。朝風呂に入りながらのスムージーなら、体は十分に暖まっているので問題ありません。でも、夏でも健康志向の高い人たちの間では、内臓を冷やす飲み物は避けられています。朝はお白湯を飲むのが四季を通してのおススメです。お白湯を飲んでから、常温のスムージーを少しずつ飲むのなら、内臓冷えのダメージも少ないと思います。
 要は、何にプライオリティーを置くかなのです。冷えのない体を選ぶのか、酵素やビタミンを選ぶのか、ダイエットを選ぶのか…。私だったら、暖かい体を選ぶので、冬の朝はお白湯に野菜のポタージュ。酵素を摂りたければ、甘酒や発酵食品で摂れます。ダイエットを選ぶなら、フルーツの多いスムージーは果糖が多いので中性脂肪になりやすく、あまりお勧めできません。また、液状にしたものばかりでお腹を満たしていると、腸のぜん動運動が始まらず、便秘になってしまう人もいるので要注意です。

 


ホリスティック・ビューティーを目指して

白河さんは「自分自身のプロになること」を著書で勧められていますが、どういったことなのですか?

ホリスティック・ビューティーを目指して
 先ほどのカラダの声を聞くことにもつながるのですが、私たち女性が持つ素晴らしいセンサーを駆使して、自分を知るということなのです。ご存じない方が多いのですが、実は女性の手の皮膚の感覚は男性の100倍優れていると言われています。それは、女性には子を生み育てるという役割があるからです。指先で、あるいは手のひらで、多くの情報を感知することができるのです。ですから、それをフルに使ってほしいの。そのため、朝の洗顔には洗顔料を使わず、ぬるま湯だけにしてほしいのです。こうすることによって、お顔がすべすべしているのか、ベタベタしているのか…といった皮脂の分泌状況から、かさつきやニキビなどの吹き出物がないかといった凹凸の状況なども感じ取ることができます。そういう手の触覚を使った観察から、「この原因はなんだろう?」という考察に入って、好調あるいは不調の原因を探ってほしいのです。
 体質も個性です。自分が一体どのような個性の持ち主なのか、よくよく観察して知ってほしいのです。ある人はワインで目が充血しますし、ある人はビールで顔がむくみます。それはその人にしかわからないこと。あなたの主治医はあなた、あなたのエステティシャンもあなたなのです。そんなふうに、自分自身を知り尽くして、上手く調整できるようにすることが、「自分自身のプロになる」ということです。体の表面に現れた症状の原因は、必ず体の内側にあるのです。中から外までひとつながりなのが、私たちの体です。自分自身をマスターして初めて、体の中から美しくなる「ホリスティック・ビューティー」が完成するのです。

 

 

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