■相談者プロフィール
なかたん(46歳女性)
パート勤務だった地方新聞社を辞め、フリーランスのライターになって1年目
お悩み相談
昨年、パートとして勤務していた地方新聞社を退社しました。社内の揉め事に巻き込まれることにうんざりしたからです。以前から知り合いが受けた仕事の下請けとして文章を書いていたこともあり、フリーランスのライターとして独立しました。
以前の知り合いとは繋がりが切れたため、クラウドソーシングサイトで仕事をとることにしました。初めてのことでなかなか難しく、パートのときよりも稼ぎは少ないです。それでも会社を辞めて気持ちは楽でした。仕事をしたらしただけお金がもらえ、自分の頑張りがすぐに収入に反映されるので、やりがいを感じられます。収入の足りない分は日雇いのバイトをして、借金はせずになんとか暮らしてきました。
ある日、郵便物で届いた税金の納付書に書かれた額をみて、血の気が引きました。すぐに役所に向かい、金額について質しました。前年の収入に対する課税なので、金額に間違いはないとのこと。仕方なく、働いた分のお金が早く支給される日雇いのバイトを増やして税金分を捻出することにしました。
バイトの時間を増やしたことで、ライターとしての仕事をする時間は減り、収入も減りました。バイトを増やしたのに全体の収入は増えません。税金は月末が締切日です。お金はそれまでになくなっています。支払うためには借金するしかありません。結局、私はクレジットカードのキャッシングで税金を払うことにしました。
キャッシングの支払い分は、今は一括にしていますがリボへの変更を考えています。たぶん税金分とキャッシングの支払い分の両方を、キャッシングで支払うしかなくなるように思います。フリーランスとしての勉強をする余裕もなく、お金をどうやって回すかばかり考える日々が続き、憂鬱です。税金の支払いのために仕事をしている今の状況から早く抜け出したいのですが、日雇いバイトを続けて目先の収入を確保していくしかないのでしょうか?ライターの仕事をあきらめたくないのですが、もう他に方法が思い浮かびません。
支払う意思があることを伝えつつ、役所に相談してください
迫りくる支払いに毎日苦悩していて、本当に大変だったことと思います。今の状況を解決するためにどんな方法があるかを探ってみましょう。
まず、キャッシングは一般的に金利が高く、リボ払いでは元金が減りにくくなるため、総返済額が多額になりがちです。今の状況では、返済のために新たな借り入れをする多重債務になるリスクがあり、おすすめできません。
税金の支払いが厳しいことを、住民税であれば市町村役場、所得税であれば税務署に相談してみましょう。支払う意思を伝えることで、支払いの猶予といった対応をしてくれることもあります。
利子税がかかる場合もありますが、キャッシングの金利よりもはるかに低いです。生活に困っている状況なら、低金利で借りられる生活福祉資金貸付の利用を検討してみるのもいいでしょう。
また、来年の税金を安くするための対策をしておくことも大切です。青色申告にするだけでも最大65万円の控除が受けられます。
今、追われている税金の支払いをどうするか対策を講じることで、生活全体が少しずつ落ち着き、本来やりたいライターのお仕事も本腰を入れてできるようになると思います。1人で悩まず、ぜひ市区町村の窓口などに相談し、一緒に相談に乗ってもらってくださいね。
■回答者プロフィール
a.saito
2013年3月に心理学部を卒業。現在はフリーランスのライター。金融に関する記事の執筆実績多数あり。