「このコンテンツは、FoE Japan発行の『green earth』と提携して情報をお送りしています。
ヘリパッドの建設問題はそもそも、少女暴行事件がきっかけとなった1996年「沖縄に関する特別行動委員会」、通称SACO合意にさかのぼります。北部訓練場の過半を返還することで合意されたものの、返還予定地のヘリパッドを移設することが条件となりました。ここにはオスプレイについての記述はありません。しかし、北部訓練場の北半分が返還されたとしても、これでは全く「負担軽減」とはなりません。返還予定の北半分を米軍はすでに訓練には使用しておらず、返還しない南半分に機能が集中され、訓練が強化されることになるからです。むしろ基地機能の固定化と住民負担の増大につながることが懸念されます。加えて、オスプレイの騒音が人々の生活に大きな悪影響を与えています。
高江の住民の中には、耐えられず、家族を周辺の村に避難させた人もいます。反対する住民たちは、静かな当たり前の暮らしと愛する自然を守りたいがために、反対を続けているのです。
FoE Japanでは、7月からやんばるの森と住民の生活を守るため、国際署名を呼びかけ、62 か国から、15,000筆近くの署名を集め、防衛省に提出しました。また、現地で活躍する弁護士などを招へいし、防衛省、警察庁、環境省との交渉を行いました。
このうち、環境省交渉では、「住民が隣村に避難せざるをえないほどのオスプレイの騒音被害について、環境省としても対応をとるべきでないか?」とただしました。防衛省や警察庁には、反対住民の暴力的な排除は、法的根拠があいまいであり、国家権力の乱用にあたることについて追及しました。
FoE Japanは、今後も、現地の住民たちとも協力しながら、やんばるの森と住民のくらしを守るために、高江におけるヘリパッド建設に反対していきます。 (満田夏花)