A: 世界文化遺産に登録されるまでには、最低で数年、長ければ10年以上の時間がかかる。まず、国が推薦する候補を暫定リストとして書き出し、世界遺産委員会へ提出する。その後、推薦のための準備作業や委員会への推薦書提出を経て、専門家で構成された国際記念物遺跡会議(イコモス)による審査と現地調査が行われる。その後、イコモスが評価結果を勧告し、委員会が登録の可否を決める。なかには富士山のように、1990年代から自然遺産としての登録を目指したが難航し、文化遺産での登録に方針転換したところ、2013年に登録された例もある。
A: 暫定リスト(暫定一覧表)は、世界遺産への登録を目指す資産について各国がまとめ、ユネスコへ提出する資料のことだ。登録されるためには、まずこのリストに記載されていなければならない。具体的には、1年から10年をメドに登録申請を目指す資産があげられている。2015年7月現在で、北海道・北東北の縄文遺跡群、古都鎌倉、彦根城、長崎の教会群、佐渡鉱山などがリストアップされている。