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「ウォームビズ」 詳細解説

読み:
うぉーむびず
英名:
WARM BIZ

環境省は、2020年に温室効果ガスを1990年比で25%削減するという中期目標の達成を目指して「チャレンジ25キャンペーン」を行っている。その前身である「チーム・マイナス6%」は、秋・冬にオフィスなどの暖房機器の温度を20℃(政府は19℃)に設定するとともに、厚着をする「WARM BIZ(ウォームビズ)」を呼びかけ、現キャンペーンにも引き継がれている。ウォームビズという名前は、夏の「COOL BIZ(クールビズ)」と同じように秋・冬の新たなビジネススタイルを定着させようと、そのイメージを分かりやすく表現したものだ。

ウォームビズは、暖房機器に頼りすぎることなく、寒い時には服を着て仕事をするビジネススタイルだ。その具体的な内容は、1) 秋・冬にオフィスの暖房設定温度を20℃に設定する、2) カーディガンなど暖かい服を着る―といったもの。簡単に取り組むことができるため、多くの企業や地方自治体、団体が、ウォームビズを通じて暖房に頼り過ぎない冬の仕事環境づくりを進めている。ウォームビズ実施期間は11月1日〜3月31日まで。専用サイトからウォームビズの賛同団体になると、ロゴマークや啓発ツールを使用することができる。

ウォームビズにはファッションだけでなく、省エネ効率の良い空調や電化製品の使用など、冬の暖房に頼り過ぎないワークスタイルづくりに役立つ製品や技術、サービス全般が含まれている。暖房時の室温を20℃にすることを奨励している(財)省エネルギーセンターによると、外気温が7度の時にエアコン(2.2kw、1日9時間使用)の暖房設定温度を21度から20度にすると、年間のCO2削減量は約25.7kgになる。これは、外気温35℃の時に同じ性能のエアコンの冷房設定温度を27℃から28℃にする場合に比べて数倍の削減効果があり、ウォームビズに高い省エネ効果があることが分かる。

ウォームビズは、消費者を意識した分かりやすいメッセージと広報・ブランド戦略が功を奏して、数年の間にオフィスを超えて社会現象にまでなった。百貨店などの販売業や衣料品、関連用品メーカーの業績の伸びに大きく貢献するなど、高い経済効果がある。2009年12月には、映画を上映する劇場を「ウォームビズ映画館」として、場内の暖房時の室温設定を普段より2℃低くする試みが行われた。こうしたウォームビズの考え方を、オフィスから一般家庭へと広げる取り組みとして「うちエコ!」がある。また、暖房に頼らずに暖かい冬を過ごす知恵や工夫を共有する「ウォームシェア」の動きもある。

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