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「スローライフ」 詳細解説

読み:
すろーらいふ
英名:
Slow Life

効率やスピードが優先される現代社会。「より速く、より快適に」と、経済的な豊かさや効率的で快適な生活を追い求めてきたことが環境問題の一因にもなっている。現在の経済競争はますます過熱し、経済的観点のみで「勝ち組」「負け組」などを判断する傾向がある。一方で、「勝ち組」と呼ばれる人は、長時間の過酷な労働を強いられている場合も多く、必ずしも人生において勝っているとはいえない場合もあるのではないだろうか。スローライフは、このような大量生産・効率化といった経済的観点のみからの視点ではなく、自然と調和してゆったり生きるライフスタイルに価値や重要性を見出す生き方だ。

スローライフは、当初エコロジストなどによって提唱された。1980年代のイタリアでおこった「スローフード運動」などを背景に「スロー」という言葉が新しい価値として登場し、世界中に広がった。日本では2000年ごろより広がりはじめ、2003年の「環境白書」でも紹介された。スローを重視するといっても、過去の生活に戻って禁欲的な生活を送ろうというのではない。むしろ、スローな時間を楽しみながら、人と人のつながりを大切にしようというのが、「スローライフ」のコンセプトとなっている。最近では、「スロー」を合言葉にしたまちおこしを進める「スロータウン連盟」や、社会によいことと環境によいことをつなげようという「スロービジネス」なども注目されている。

わが国のスローライフ運動の担い手のひとつが、NGOナマケモノ倶楽部だ。その世話人が1999年に著した『スロー・イズ・ビューティフル』は、日本におけるスローなムーブメントのバイブル的な本になっている。スローライフは今や21世紀の新しい価値感として、若者から高齢者まで広がりを見せている。

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