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「うちエコ診断」 詳細解説

読み:
うちえこしんだん
英名:
Uchi-Eco shindan

うちエコ診断は、家庭の年間エネルギー使用量や光熱費、燃料使用量などの情報をもとに、専用の診断ソフトによりライフスタイルに合った省エネと省CO2対策を提案する事業だ。家庭から発生する二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量は、2008年から2012年まで5年間の平均で1億7900万tになった。2012年度の時点で、基準年の1990年度に比べて約5割増加している。こうした状況を改善するため、環境省は「うちエコ!」を開始し、オフィスなどを対象として呼びかけてきたウォームビズクールビズを家庭にも広げた。

うちエコ!には、全国各地の地方自治体や大学、研究機関が取り組んでいる。なかでも、滋賀県による「家庭版ESCO事業」や、兵庫県の協議会が進める「兵庫県うちエコ診断」は、企業や大学、銀行などの連携による地域発の取り組みとして成果を上げた。このような好例を踏まえて環境省は、家庭の年間エネルギー使用量や光熱費を「見える化」するために行っている「家庭エコ診断」事業の一環として、2010年から「うちエコ診断」の全国展開を開始した。

うちエコ診断は、温暖化や省エネ対策・機器などについて幅広い知識をもつ「うちエコ診断員」が実施する。受診を希望する家庭は、まず事務局にウェブサイトまたは書類で申し込む。その後、エネルギー使用量や光熱費、使用している照明や暖房機器などを確認する事前調査票に、必要事項を記入して提出する。これらの準備が済むと、うちエコ診断員が診断ソフトを使って、受診家庭と1時間ほどの対面診断を行う。

診断では、家族構成や地域、ライフスタイルなどの事情を考慮しながら、家庭全体のCO2を「見える化」する。その上で、エアコンや照明機器を省エネタイプのものに買い替えることや、暖房温度の調整、シャワーヘッドの節水型への交換、アイドリングストップエコドライブの推進など、各家庭に合った具体的な対策を提案する。

環境省は、民間事業者などによる家庭への試行診断を委託事業として実施している。2013年度には、うちエコ診断サービスを実施する事業者として16社・団体が採択された。このほかに、独自のソフトによる診断を行ったり、事業の一部に協力したりする形態もある。このように、うちエコ診断市場は活況を呈している。また、2014年度からは環境省によるうちエコ診断員の資格制度が開始される予定だ。

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