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「放射性物質」 とは

読み:
ほうしゃせいぶっしつ
英名:
Radioactive Material

放射線を出しながら、原子核が2個以上の核に分かれる「核分裂」や、ほかの元素へと変化する「核壊変」を行う物質のこと。地球上の物質はほぼ例外なく放射能をもつが、平均的な値を超えて放射能を含む物質をこう呼ぶ。制度上は、一定の値を超えた放射能をもつか、放射線濃度の高い物質のことを指す。放射性物質を規制する法律として、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」(放射線障害防止法)、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(原子炉等規制法)などがある。

核分裂などの際に放出されるエネルギーは莫大なもので、兵器として原子爆弾に利用された。一方、放射性物質は、原子力発電や医療、産業、研究などの分野で幅広く活用されており、その取り扱いについては、購入から使用、廃棄に至るまで、質、量ともに厳格な管理が行われている。また、原子力発電所での使用後に発生する、放射能レベルの高い「高レベル放射性廃棄物」の処理が課題となっている。日本では、第4次エネルギー基本計画に基づき、国が、国が前面に立って最終処分に向けた取り組みを進めることになっている。具体的には、ガラスと混ぜて固化体にし、地層処分する方針だ。

それ以外の放射性廃棄物は「低レベル放射性廃棄物」と呼ばれ、発生者責任の原則の下で、原子力事業者などが処分に向けた取り組みを進めることを基本としている。一方、放射性物質として扱う必要がない物を区分する放射能レベルを、クリアランスレベルという。放射能濃度がクリアランスレベル以下の物は、産業廃棄物と同じようにリサイクルや処分できることになっている。放射性物質の取り扱いについては、2011年3月11日に起こった東日本大震災と津波による東京電力福島第1原発の事故以降、より厳しい管理が求められるようになっている。

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